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学長はTHE UNIONの牧田耕平!? なんで高校&なんでやねん大学、入学のススメ。

学長はTHE UNIONの牧田耕平!? なんで高校&なんでやねん大学、入学のススメ。

大阪を拠点に活動を行う〈ザ ユニオン(THE UNION)〉の牧田耕平さんが「ジャーナル スタンダード(JOURNAL STANDARD)」と手を取り合って新たな取り組みをスタートします。その名も、〈QUESTION COLLEGE GROUP (クエスチョン・カレッジ・グループ)〉。なんで高校、なんでやねん大学という架空の学校をモチーフに、その購買部で販売されるグッズを製作しました。それは単なるカレッジもののアイテムにあらず、社会に対するアンチテーゼとも捉えることができるシニカルなメッセージが込められていました。そんな学校の学長(?)を務める牧田さんに、今回の取り組みについて語ってもらいました。合言葉は“ALWAYS ASK WHY(=いつでも疑問を持て)”です!

  • Photo_Shimpei Hanawa
  • Edit_Yuichiro Tsuji
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牧田耕平 / THE UNION

1975年生まれ、大阪府出身。1999年に自身がディレクターを務める〈モーティブ(MOTIVE)〉をスタート。ブランドを休止後、2009年に拠点を大阪へ移し、ファッションブランドの集合体である〈ザ ユニオン〉を始動。現在も大阪で同ブランドの舵取りを行うとともに、様々なカルチャーを発信している。

おもろいことをやっている、というのを知ってほしい。

ー今回、牧田さんと「ジャーナル スタンダード」が取り組みを行うことになった経緯を教えてください。

牧田:「ジャーナル スタンダード」のバイヤーさんがいつも〈THE UNION〉の展示会に来てくれていたんです。でもうちのブランドは大型のお店にあまり卸をしていなくて、アプローチをいただきつつも、いつも濁った返事ばかりを返していて...。とはいえ、そのバイヤーさんとは気が合うし、喋っていてもおもろい。だから、「いつか何かやりたいな」とは、ずっと思っていたんです。

ーその気持ちが今回結実したわけですね。

牧田:そうですね。ちょうど去年の夏くらいにお話をいただいて、「好きにやってください」とのことだったんです。ぼくのブランドではほとんどのアイテムが無地もんで、今回それと同じことをして、果たして「ジャーナル スタンダード」のお客さんに刺さるのか? という想いがありました。だったらもっと自分たちのキャラクターが分かるものにした方がええんちゃうかな、ということで“なんでやねん大学”と“なんで高校”という架空の学校を創立して、そのグッズをつくろう思ったんです。

左上から、〈クエスチョン・カレッジ・グループ〉ユニバーシティ キャップ(デニム) ¥3,800+TAX、ハイスクール キャップ(コーデュロイ) ¥4,500+TAX、ビーニー ¥3,300+TAX、、ノート ¥640+TAX、ペン ¥380+TAX、ペナント(3色セット) ¥2,000+TAX、バッグ 各¥3,800+TAX

左から、〈クエスチョン・カレッジ・グループ〉 Tシャツ 各¥4,000、スウェット ¥7,500 +TAX、パーカ ¥8,500+TAX

ーなるほど。ご自分のブランドとはあえて違うアプローチでものづくりをしたと。

牧田:今回の取り組みを通しておもろいことをやっている、というのを分かってもらった上で、うちのブランドに興味を持ってもらいたかったんです。

“ALWAYS ASK WHY(いつでも疑問を持て)”が教育理念。

ーアイテムのデザインはどんなところから着想を得ているんですか?

牧田:カレッジもんのアイテムって、いまそんなにスポットを浴びてないじゃないですか。だからこのタイミングでつくってみたらおもろいのかなと思って。

ー“なんでやねん”というのは後から付けたんですね。

牧田:そうそう、パッと思いついて。“なんでやねん”って誰でも分かる言葉だし、外国の人にも伝わるでしょう? 共通言語になってるからわかりやすい。それで「なんでやねん大学とかどうですか?」って提案したら気に入ってくれた様子で、「それでいきましょう」ということになったんです。

ー大阪ならではの言葉ということで、説得力も感じます。

牧田:いま世の中にツッコミを入れる人が多いでしょう。ニュースだったり、大手企業に対して。そういったツッコミを勉強する大学が“なんでやねん大学”なんです(笑)。そして、そこから派生して“なんで高校”を考えました。だいたいの学校は、まず大学ができてから高校をつくるから。

ー付属高校ですね(笑)。

牧田:“なんで高校”は、いろんなことに対して“なんで?”っていう疑問を持つことを教える学校で、そこで抱いた疑問をぶつける術を学ぶのが“なんでやねん大学”なんです。すごいインテリな人間になりそうでしょ(笑)?

ー設定が固まってますね(笑)。

牧田:学校の教育理念は“ALWAYS ASK WHY(いつでも疑問を持て)”。世の中に対して常に「なんで?」を唱えろっていう(笑)。

ファッションで表現する社会に対する風刺。

ー「世の中に対してツッコミを入れる」という設定は、どこか風刺が効いているように思うんですが、それは意識しているんですか?

牧田:完全に風刺ですね。最近『陸王』っていうドラマがやってたじゃないですか。昔からああいった話が好きなんです。零細企業が大企業と競争をするなかで、どうすればそのレースに勝てるのか? というストーリーに、たくさんの人が共感したわけで。その話に近いメッセージを込めていますね。

ー大企業が悪いわけではないですが、そこに頼ってしまうとすべてが均一化されてしまう。それに対する警鐘を鳴らす意味も含まれるわけですね。

牧田:世間に対して疑問を持っていれば、そういった危機感を持つことができる。この取り組みがスタートした後に『陸王』の放送がはじまったから、「オレの考えていることは間違ってへんな」という確信めいた気持ちが生まれました(笑)。

ー牧田さんは、普段から社会との関わりを考えながら服作りをしているんですか?

牧田:考えてますね。昔、“WORKING CLASS”と書いたキャップを、北海道の「Win Field Authentic Cap(ウィンフィールド オーセンティック キャップス)」の方とデザインしたことがあって。働いている人はみんなヒーローなんじゃないか? ということを自分たちなりに考えてつくったアイテムなんです。

ージョン・レノンの『WORKING CLASS HERO』へのオマージュですね。

牧田:あのキャップも自分たちのなかでは世の中に対する投げかけなんです。ファッションは好きだけど社会人になってそれを楽しむ余力がなくなっている人たちがいる。そういった人たちにもファッションを楽しんでほしいという気持ちからつくったので。

ーなるほど。

牧田:服につけるタイトルは常に社会に関連することをつけています。ぼく自身、やっぱり常に疑問を抱いているんです。現状に対してどうしてそうなったのか? ということを考えるのが大事で。デザインするもの自体はあまり変わらないけど、配色とか、細かなディテールの部分でそのときの自分の考えを表現しているんです。

大阪グラフィティーシーンをリードするZEN ONEとの共作。

ー今回の取り組みでは、大阪のグラフィック・アーティストであるZEN ONEさんと一緒にアイテムのグラフィックをつくられたんですよね。

牧田:そうですね。こんな話あるんすけど、どうですか? って相談したら、笑いながら「ええやん」って言ってくれて。人がツッコミを入れてる感じと、はてなマークを入れたいっていうリクエストをしたら、色々アイデアを提案してくれました。あっ、あと“ALWAYS ASK WHY”って入れたいというお願いもしましたね。

ー牧田さんはZEN ONEさんのどんなところに魅力を感じていますか?

牧田:とにかくアイデアがユニークなんです。ツッコミを入れている絵にしてくださいっ てお願いをしたら、「紀元前っぽい感じでいく? ギリシャ神話っぽい感じにせえへん?」って、思いもよらない提案をしてくれて(笑)。

牧田:ツッコミという概念が生まれた時代をイメージして描いてるから、ツッコミ方がま だなんとなくぎこちないんですよ。

ーそういった細かなところまで表現されているんですね。

牧田:ほんまにアイデアがおもろい(笑)。波長が合うから、ぼくがお願いしたことに対してしっかりとアンサーを出してくれるんです。信頼してますね。あと、ZENくんは基本的に手書きでグラフィックを起こすんです。

ー今回のグラフィックも手書きなんですか?

牧田:もちろん。いま古着屋に並んでいるカレッジもんも、ほとんどが手書きで起こされているものだと思うんで。そういったアナログの魅力を感じてもらえたら嬉しいですね。

地方でツワモノを育てることが大事。

ー今回のアイテムは関西にある「ジャーナル スタンダード」のお店と、表参道店、あとはオンラインのみの展開なんですよね。

牧田:そうですね。大阪にある架空の大学という設定なので、大阪の人が買いやすいようにしています。もちろん東京にいる大阪出身のお客さんもいると思うんで、その人たちは表参道とオンラインで買ってもらえたらと。東京にいる大阪の人がおもしろがって通販してくれたら最高ですね。

ー牧田さんだけではなく、いまは地方を拠点にものづくりをしながら、地元を盛り上げようという人が増えていますよね。

牧田:そうゆう流れはすごく感じますね。地方がおもろくなってきている。ぼく個人としては東京が一番おもしろくあるべきだと思うんです。首都だし、それが結果的に日本のためにもなると思う。でも、そうするためには地方が育たないとダメなんです。

ーなるほど。

牧田:ぼくが上京をしたときも、地元の先輩にしごかれまくったから東京で戦えたんです。負けられへん! っていう気持ちでね。それと同じように各地でおもしろいものを見たり感じたりして、下地をつくってから東京へ行ったほうがいいクリエーションだったり、いい仕事ができると思うんです。

ー各地のツワモノたちが東京に集まって、なにか新しいものを生む。そうやって東京を賑やかにすると。

牧田:それが正解なのかは分からないけど、日本がもっとよくなるための近道なんじゃないかと思います。だから今回の取り組みも大阪で終わらせずに、各地で架空の学校をつくってやりたいなぁと。

ーおもしろそうです!

牧田:各地のアーティストに頼んでグラフィック起こしてもらったりして、ある程度シリーズ化できたら東京でサミットやるのもおもろそうだし。この学校シリーズはいろいろとストーリーが膨らむんですよ。ただ、それをするには今回のなんで高校となんでやねん大学を成功させないといけないんやけどね(笑)。

ーカレッジものなので、学生のお客さんに届けたいという気持ちはありますか?

牧田:お客さんを限定して届けたいという気持ちはないです。笑ってくれるだけで満足ですね。「このふざけたアイテムなんやねん!」ってツッコんでもらえたらと。でも、「全然ふざけてないねんで!」って倍返しでツッコミますけどね(笑)。

牧田耕平さんが手がける、なんで高校となんでやねん大学のグッズ。実はその第二弾として、某社とコラボレートした商品もリリース予定とのこと。どことなにをつくるのか? 気になるところですが、近日アナウンスがあるとのことなので、耳を大きくして待つことにしましょう。

BAYCREW’S STORE

https://baycrews.jp/brand/detail/journalstandard
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