左から中山さん、杉浦さん、佐藤さん。
人が人を呼ぶ“カジュアル”なムード。
ーまずはじめに、みなさんの肩書きとお仕事の内容を教えてください。
中山 :リテール販売部の部長をしている中山といいます。お店の運営にまつわることは我々の部署で取り扱っていますね。ショップをどう成長させていくかといったこと考え、サポートする役割を担っているんです。
杉浦 :このお店の店長の杉浦です。このお店に立つ一方で、いま中山が話したリテール販売部にも所属しています。
佐藤 :このショップのウィメンズのマネージャーをしている佐藤です。私も同じようにリテール販売部に所属して、いろんなお店のサポートや、販売の計画などを立てています。
ー「トゥモローランド ルミネ横浜店」は、3月1日にリニューアルオープンを果たしました。みなさんが思う、リニューアル後の魅力を教えてください。
杉浦 :いちばんはやはり、横浜エリアにおける「トゥモローランド」の総合ストアとして生まれ変わったことでしょうか。ここにお越しいただければ、オリジナルブランドのすべてのラインナップをご覧入れることができます。つまり、余すことなく「トゥモローランド」を表現しているということですね。あとは地域に根ざしたお店ということで、東京までいかずとも、横浜でお買い物を完結することができます。神奈川にあるお店のベースとしてここが機能しているんです。
クラシックなアイテムとカジュアルなアイテムがバランス良く配置されたエリア。
アーバンなテイストのアイテム、メンズカジュアルエリアの奥に。
デニムは充実の品揃え。いまは〈レッドカード〉を中心に。
スニーカーエリアでは、「トゥモローランド」といえばの〈ゴールデングース〉が。
中山 :やっぱりこのスケール感は他にない魅力ですよね。かなり内装にこだわったので、仮に同じ敷地面積のお店があったとしても、それよりも広く見えるような設計になっています。あとは、入店のしやすさ、商品の見やすさという点にも力を注ぎました。
ーウィメンズはいかがでしょうか?
「トゥモローランド」内に存在するハウスブランドをミックスさせているウィメンズのカジュアルエリア。
佐藤 :メンズと同じようにオリジナルブランドが全部入っているので、やはり商品のラインナップは私たちの自慢です。オンもオフも、このルミネのなかで提案できます。路面店のような緊張感のある場所で見る服もクールでかっこいいんですけど、ここではどちらかというとかしこまったものではなくて、身近でカジュアルなムードを感じ取っていただけたらと思っています。
ーお店の内装や見易さの工夫などに関しては、ここで働くスタッフの方々で意見を出し合ったんですか?
中山 :そうですね。細かな部分まで話し合いました。「ここはもうちょっとグレードを上げた見せ方をしたい」とか、「このスペースは品揃えのよさをアピールしたい」、「ここはゆとりを持ってリラックスした空間にしたい」などなど、本社スタッフとお店のスタッフが互いに意見を出し合いながら進めていきました。
メンズの再深部にはクロージングエリアが。ゆっくりと買い物を楽しめる贅沢な空間です。
ーオープンしてまだ間もないですが、お客さんの反応はいかがですか?
杉浦 :手前味噌な話になってしまいますが、非常に評判がいいんです。従来よりも店内が明るくなりましたし、「お店に入りやすい」という言葉をよく頂戴します。
佐藤 :あとは、「商品量があって買い物が楽しくなる」だとか「綺麗に見える」といった声もありますね。いままではいろんなお店を回遊しながら好きなものを探していたけど、ここで買い物が完結できる、と。とにかく広いので、ひとつのお店だと気づかないお客さまもいらっしゃって、本当に楽しく買い物をしていただいている実感がありますね。
杉浦 :人が人を呼ぶ売り場になっているのは感じます。ファッション好きなスタッフたちの姿であったり、お客さまがお買い物を楽しんでいる姿に反応して他のお客さまが入店されたり。人がつくるムードに触発されてやってくる方も多いんです。
情熱を持ってお客さまと接すること。程よい距離感を保つこと。
ーこのお店にはどんなスタッフがいらっしゃるんですか?
杉浦 :いろんなスタッフがいるので、「こういうタイプ」と一括りで例えることは難しいですね。やはり土地に根付いたお店にしたいという想いがありますし、ご来店されるのは神奈川に住んでいらっしゃるお客さまが多いので、もともとこのお店で働いていたスタッフたちがそのままこの場所にいます。とはいえ、新しい風を吹かすことも必要ですから、他のお店からここに所属になったスタッフもいます。
ーなるほど。
杉浦 :あと、お店のスタッフ全員で目指しているのが、“第一印象をよくしよう”ということです。基本的なことですが、きちんと挨拶ができて、笑顔が素敵であること。そういうことにスタッフ全員で取り組んでいます。それに、いま話したように横浜で経験を積んだスタッフが揃っているので、アットホームなムードはあると思いますね。もちろん、仕事の厳しさも理解した上で、やらなければならないことはしっかりとやる。そういった大人のスタッフが揃っています。
ー接客の上で意識していることはありますか?
杉浦 :いま話したように挨拶であったり、接客中の所作に気を配りながらお客さまをおもてなしすること。これを健全で健康な姿で行うことが大事なのかなと。ただ仕事をこなすだけでは、それを体現するのは難しいです。つまり、自分たちの仕事に情熱を持って取り組む。それがお客さまをおもてなしする上で必要なマインドだと思っています。
佐藤 :それに加えて距離感ですね。適切な距離感を保ちたいなと思っています。なかにはシャイなお客さまもいらっしゃるので、近づきすぎず、かといって離れすぎず。お客さまのご案内をする準備ができています、ということを上手に自然に伝えられる距離感を大事にしたいです。そうすることで、居心地のよさを感じていただけると思うので。
トゥモローランドが抱く“エレガンス”という要素。
ーリニューアルとはあまり関係ないかもしれませんが、お店を構成する大事な要素のひとつとして、ここに置かれている商品の魅力をどう捉えていますか?
中山 :このお店にあるほとんどがオリジナルで制作した商品です。我々は目に見えない工程や、真摯なものづくりに魅力を感じて商品をつくっています。つまり、手を抜いていないんですね。
佐藤 :それはお客さまにも感じていただいていますね。とくに女性は服のデザインだけでなく、着心地にも敏感です。そういった方々にも満足いただいているのと同時に、洗ってもシルエットが崩れなかったり、長く着れるという声をいただいていますね。実際に自分が着ていてもそれを感じますし、だからこそおすすめできるというのもあるんですが。
杉浦 :年齢層の高いお客さまで、なおかつこれまでにたくさん買い物をしてきたという方にも通用するクオリティーなんです。
程よいシャリ感のあるコットン地で作られたシャツ。カジュアルなフラップ付きのポケットやオープンカラーを取り入れた襟周り、カラーリングなど、春らしさを感じる一枚。インナーでの着用はもちろん、暖かな季節では羽織りとしても使える。¥18,000+TAX
ベーシックなシルエットのクルーネックニットは、しなやかさとナチュラルな光沢感が特徴の「レギーナ」というオーガニックコットンを使用。レジメンタルストライプのような品のある色使いが魅力。日本製で、クオリティーに関しても申し分なし。¥15,000+TAX
左:ポップながら、どこか上品さを感じるチェックが目を引くブルゾン。トラックジャケットのようなスポーティなデザインが特徴だが、シアサッカー地を用いているので、トラッドなムードも感じる。ストレッチ性があり、着心地も抜群。¥42,000+TAX / 右:リニューアルを記念した〈レッドカード × トゥモローランド〉のデニムは、リアルな色落ちと立体的なシワ加工が魅力。シルエットはスリムストレート。ウェストの浮きを抑え、ヒップから腿にかけて余計なしわが寄らない点にこだわっている。¥20,000+TAX
ートレンドというものが早い速度で消化される中で、ブレない何かが「トゥモローランド」の商品には宿っているような気がします。例えばトラッドなスタイルの服でも、色彩が豊かだし、柄の使い方がポップで、どこか自由なムードを感じます。そんな、普遍性とは異なる“トゥモローランドらしさ”のエッセンスはどこにあるのでしょうか?
中山 :“エレガンス”ですね。カジュアル、モード、ドレス、どのスタイルにも“エレガンス”という要素を忘れずに服がデザインされています。美しくて、ものづくりの背景がしっかりしているもの。これが我々のつくる商品なんです。買い付けしているものに関しては、自分たちにはできないものづくりをしている服をピックアップしています。リスペクトの気持ちを込めて。
杉浦 :私は「トゥモローランド」で働いて20年になるんですが、このお店では普遍的なトラディショナルというものをきちんと表現しています。それがベースとしてあった上で、色や柄の使い方で遊びを加えているんです。
佐藤 :ベーシックな部分とのバランスの取り方に、“トゥモローランドらしさ”があるんだと思います。それが“エレガンス”なのかなと。
ーなるほど。上手にバランスを取るのではなく、自分たちらしさを前提としたアプローチでベーシックを表現していると。
中山 :「トゥモローランド」には“THE ESSENCE OF ELEGANCE IS SIMPLICITY”という言葉があるんです。これは我々の創業者が強く感銘を受けた言葉で、「優美で気品あるものの本質は、いつも純真でシンプルなもの」という意味があります。要するに、我々は創業からこれを一貫しているんです。
ルミネ横浜のトゥモローランドがいちばんと言ってもらえるように。
ーでは最後に、リニューアルしたばかりではありますが、今後のお店の展望についてどんなことを考えているか教えてください。
中山 :お客さまに真摯なお店を目指していきたいですね。空間、商品、スタッフ、それぞれがリンクして居心地のいい空間を生み出す。それによってお客さまの満足を獲得していきます。あと横浜はトラディショナルな街だと思うので、そのスタイルに合う提案をしていきながら、同時に新しい発見もできるお店でありたいと思います。
佐藤 :期待に応えられ続けるお店でありたいです。サービスの部分でもそうですし、いま中山が話したように、ここへ来るたびに新しい発見が見つかる場所にしたいので。それは商品であったり、スタッフの着こなしであったり、なんでもいいと思うんですが、とにかくここにくれば何かが見つかる。その準備を怠らないようにがんばりたいと思ってます。
杉浦 :もっと多くのお客さまに「トゥモローランド」のことを知っていただける、そんなお店にしたいです。もちろん、これまで来ていただいていた横浜のお客さまにも同じように魅力を感じていただける内容になっていると思います。最終的に「ルミネ横浜のトゥモローランドがいちばんだね」と言っていただけるお店を目指して、スタッフが一丸となって頑張っていきます。