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ニューエラが放つオルタナティブなベースボールキャップ。 ニグロリーグという個性をまとった6人のスタイル。

Do you Know NEGRO LEAGUES?

ニューエラが放つオルタナティブなベースボールキャップ。 ニグロリーグという個性をまとった6人のスタイル。

ヘッドウェアのスタンダードブランドとして不動の地位を獲得する〈ニューエラ(NEW ERA®)〉。「MLB(メジャーリーグ・ベースボール)」唯一の公式選手用キャップオフィシャルサプライヤーを務めるなど、スポーツシーンとの密接な関係を築き上げています。今回同ブランドがリリースするのは、1920年代から60年代まで存在していたアフリカ系アメリカ人によるベースボールリーグ、“ニグロリーグ”のオフィシャルキャップ。オルタナティブなリーグ戦で選手たちが被っていたアイテムには、メジャーチームにはない独特のオーラがあります。そんなニグロリーグのキャップを6人のクリエーターたちのスタイルとともにご紹介しましょう。

  • Photo_Kazunobu Yamada
  • Text_Yuichiro Tsuji
  • Edit_Jun Nakada
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個性的なデザインが際立つニグロリーグのベースボールキャップ。

1920年代から60年代にかけてアメリカで存在したニグロリーグ。選手たちはアフリカ系アメリカ人で構成され、MLB(メジャーリーグ・ベースボール)とは一線を画すリーグとして注目を集めていました。多くのMLB球団がニグロリーグに所属する選手たちに目をつけ、たくさんの引き抜きが行われていたほど。その後、人気選手の不在により徐々に衰退の一路をたどったわけです。

アメリカのベースボール史におけるオルタナティブな一面を担うニグロリーグですが、なんといってもその魅力は個性的なデザインにあると言えるでしょう。ユニークなロゴマークや独特の色使いは、現行のどの球団にもない鋭さやオーラが宿っています。

今回はそんなニグロリーグのオフィシャルキャップを、ファッションのフィールドで活躍する6人のクリエーターに着用してもらいました。その個性は彼らのスタイルにどのようにマッチするのでしょうか? さっそくご覧ください。

スタイリスト

松川 総さん

色を多用したスタイリングで登場してくれたのは、スタイリストとしてさまざまなフィールドで活躍する松川さん。最近、仕事でロサンゼルスに行ったことをきっかけに、ローカルたちのファッションに触発されたのだとか。

「みんなTシャツにワークパンツをはいて、足元はスケートシューズだったんです。それにアフリカ系アメリカ人の方ってカラフルな服が似合うんですよ。それにすごく影響されて、最近までモノトーンでコーディネートすることが多かったんですけど、帰ってきてからは色を使うことが多くなりましたね」

普段から帽子をかぶることが多いという松川さん。それは「ファッションの仕事をしている人の特権」だと語ります。

「むかしは子供っぽくなりすぎちゃって、あまりかぶらなかったんです。でも、歳を取ってからなんだかしっくり来るようになりました。最近はゴルフをするときに〈ニューエラ〉をかぶるのがマイブームですね(笑)」

そんな松川さんは、レッド×ブラックのカラーリングが目を惹く「ルイスビル・ブラックキャップス」の59FIFTY®をチョイス。開放的なコーディネートに程よい締まりを与えています。

「やっぱりクラシックな雰囲気があっていいですね。それでいて、ロゴのデザインが独特なのもユニーク。『ニグロリーグ』って全然知らなかったんですけど、かっこいいですね」

Louisville Black Caps / 59FIFTY®

筆記体で“L”と描かれたのみの潔いソリッドなデザインが特徴的な『ルイスビル・ブラックキャップス』。ブラック×レッドという印象的なカラーリングによって、しっかりと主張のあるアイテムへと昇華されています。¥5,500+TAX

BEABER SAKOTA 店主

迫田将輝さん

「理容師だから本当は帽子とかかぶらないほうがいいのかもしれないんですけど、かぶっちゃいますね(笑)」

笑いながらそう話すのは、自身が店主を務める理髪店「バーバー サコタ」を下高井戸で営む迫田将輝さん。帽子好きが高じて、自身でオリジナルのアイテムを制作し、お店で展開していたこともあったほど。

「ジェットキャップが好きでたくさん持っているんですけど、もちろんベースボールキャップもかぶります。〈ニューエラ〉はニューヨーク・ヤンキースのロゴが入った定番のやつを持ってますね。このまえ下北沢の『MIN-NANO』の吾郎さんがかぶっているのを見てまた欲しくなりました(笑)。ヒップホップの印象が強いブランドですけど、吾郎さんのかぶり方が全然ヒップホップぽくなくてかっこよかったんです」

シンプルなデザインの帽子が好きだという迫田さん。この日は「ニューアーク・イーグルス」の59FIFTY®をセレクトしてくれました。

「今日はブルー系のアイテムでまとめました。最近シャツが気分なので、この秋は羽織りとして着ようと思ってます。MLBのキャップはもう定番として既に認知されていますけど、『ニグロリーグ』はどのチームのロゴも見たことなかったので、人とかぶらなくていいかもしれないですね」

Newark Eagles / 59FIFTY®

“E”の文字を力強いフォントで描いた「ニューアーク・イーグルス」のひと品。無駄のない洗練されたデザインは、どこか上品さも感じさせるほど。1946年当時に使用されていたロゴとカラーリングをモチーフに作られています。¥5,500+TAX

イラストレーター

Faceさん

「帽子をかぶるときはこういったベースボールキャップやジェットキャップを手に取ることが多いですね」

そう話すのは、イラストレーターとしてさまざまなメディアで活躍するFaceさん。彼のコレクションの中にはもちろん、〈ニューエラ〉のアイテムも多数ラインナップしているそうです。

「〈ニューエラ〉ってヒップホップとの結びつきが強いイメージがあるかもしれませんが、ぼくの中ではもっとメジャーな印象です。ニューヨークの街中で、そこらへんにいるおじさんが普通にかぶっているというか、もっと一般的に浸透したブランドだと思いますね」

そんなこともあってFaceさんが選んだのは「ニューヨーク・ブラックヤンキース」の9FIFTY™。パーカに描かれたブルーのグラフィックが、ネイビーのベースカラーとよくマッチしています。

「『ニグロリーグ』の存在は全然知らなかったですね。普段MLBのヤンキースのキャップをよくかぶっているので、今回もそれに似たものを選びました。とくに意識したりせずに、いつも通りの格好に合わすのがちょうどいいかなと思います」

New York Black Yankees / 9FIFTY™

1931年に設立した「ニューヨーク・ブラックヤンキース」。どこか丸みを帯びたフォントで描かれたシンプルな“NY”のロゴを、立体的な刺繍で表現。ネイビー×ホワイトというベーシックなカラーリングで、どんなスタイルにもマッチします。¥5,000+TAX

インテリアスタイリスト

遠藤慎也さん

雑誌や映像作品、はたまたウィンドウディスプレイなど、さまざまな場所において空間の演出を行うインテリアスタイリストの遠藤慎也さん。彼もまた、帽子をこよなく愛する人物のひとりです。

「大学生くらいのときですかね、帽子をよくかぶるようになったのは。ファッションのアクセントを作るために使うようになりました。あと、当時は髪が長かったので、それをまとめる意味でもかぶってたかな(笑)」

今回のようなベースボールキャップをかぶる際、遠藤さんが意識していることはどんなことなのでしょうか?

「バイザーのついたキャップはかぶると子供っぽく見られがちなので、若くなりすぎないように服をちょっときれい目にしたり、落ち着いた着こなしにすることが多いです。〈ニューエラ〉はいろんなカルチャーとの関わりがあるブランド。好きなアーティストがかぶってたとか、好きなチームがあるとか、身につけることの意味合いがでてくるし、そういった面で自分を主張しやすくなると思います。そんなブランドはなかなかないですよね」

そんな遠藤さんですが「ニグロリーグ」のアイテムは初見とのこと。その中で選んでもらったチームは、ユニークな配色が特徴の「ボルティモア・ブラックソックス」でした。

「カーキやブラウンなど、アースカラーの服を着ること多いんです。なのでそれになじみつつ、オレンジがアクセントになるかなと思ってこれを選びました。ロゴはシンプルだけど、配色にインパクトがあっていいですよね」

Baltimore Black Sox / 59FIFTY®

いかにもオールドスクールなロゴが魅力的な「ボルティモア・ブラックソックス」のアイテム。インパクトを残すブラウン×オレンジの配色は、コーディネートのアクセントとして最高のパフォーマンスを発揮してくれます。¥5,500+TAX

フォトグラファー

平山太郎さん

ファッション誌を中心にフォトグラファーとして活躍する平山太郎さん。撮影に現れるときはいつもベースボールキャップをかぶり、軽快な足取りで現場入りをする姿が印象的です。

「帽子は中学生の頃からよくかぶってました。当時は父親にキャスケットとかを借りてましたね。最初はファッションを意識していたんですけど、最近は髪をセットするのが面倒なときにかぶることが多いです(笑)」

平山さんの帽子のコレクションの中には、〈ニューエラ〉のアイテムももちろんラインナップしています。

「〈ニューエラ〉といえば、やっぱり野球のイメージがぼくの中では強いですね。でも、『ニグロリーグ』は知らなかったなぁ。珍しいロゴがたくさんあって、MLBとはまたちがったおもしろさがありますね」

今回平山さんがチョイスしたのは「ホームステッド・グレイズ」のアイテムでした。

「今日はネイビーのシャツを着てきたので、それに合わせて同色のキャップを選びました。白いパイピングがアクセントになっていいですよね。撮影の習慣が身についているので、基本的にいつも動きやすい格好でいることが多いです。なので、シルエットはいつもゆるめですね(笑)」

Homestead Grays / 59FIFTY®

ネイビーのボディの上で鎮座する“G”のロゴが堂々として男らしい印象の「ホームステッド・グレイズ」のキャップ。天ボタンから伸びる白いパイピングも、デザインのアクセントとなり、どこか爽やかさを感じさせてくれます。¥5,500+TAX

A_UNN PR

高畑 誠さん

「『ニグロリーグ』の存在自体は知っていたんですけど、具体的にどれくらいのチーム数があるのかまでは知りませんでした。だから今回のコレクションを拝見できたことは勉強になりました。シンプルさの中にも力強さがあって、尖ったプロダクトという印象です」

3つの“B”が並んだ「バーミンガム・ブラックバロンズ」のキャップをかぶってそう答えるのは、A_UNN PRの高畑 誠さん。「ニグロリーグ」のキャップが持つカジュアルなムードを中和するように、スーツを着て上手にバランスを取っています。

「キャップをかぶるとどうしてもストリートの印象が強くなってしまうので、そうならないようにスーツを着てきました。これくらいのバランスが、いまの自分にはちょうどいいですね」

MLBの公式選手用キャップのサプライヤーを務める一方で、今回の「ニグロリーグ」のようにニッチな文化にも焦点を当てて面白みを見出す〈ニューエラ〉。このブランドに対するイメージについて尋ねると、こんな答えが返ってきました。

「デニムといえば? 白Tといえば? と聞かれて必ず思いつくブランドってあるじゃないですか。それで帽子といえば? って聞かれたら、多くの人が〈ニューエラ〉って真っ先に答えると思うんです。帽子のスタンダードであり、誰でも知っている王様のようなブランドですよね。だからこそ、スポーツ、ファッション、音楽など、幅広い文化と密接に繋がることができるんだと思います」

Birmingham Black Barons / 9FIFTY™

“B”の文字が3つ並んだだけのシンプルな構成ながら、圧倒的なインパクトを残す「バーミンガム・ブラックバロンズ」。いまでは考えられないようなロゴデザインを着用できるところも「ニグロリーグ」のコレクションが持つ魅力のひとつなのです。¥5,000+TAX

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#New Era
#ニグロリーグ
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