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monessay ─猛暑日

monessay ─猛暑日

フイナム発行人、フイナム・アンプラグド編集長である蔡 俊行による連載企画「モネッセイ(monessay)」。モノを通したエッセイだから「モネッセイ」、ひねりもなんにもないですが、ウンチクでもないのです。某誌でずいぶん長いこと連載していたコラムが休載し、フイナムにて装いも新たにスタートです。今回は〈パタゴニア(patagonia)〉の「バギーズ・ショーツ」。

  • Text_Toshiyuki Sai
  • Photo_Kengo Shimizu
  • Edit_Ryo Komuta
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第八回 猛暑日

憶はあまり定かでないがぼくが子どもの頃、つまり昭和40年代、夏のいちばん暑い盛りでも気温は30度を超えるか超えないかだった。当たり前だが8月がいちばん暑くて、お盆の頃がピークだった気がする。虫取りや川遊びをしたからといって、それが命の危険を覚えるようなものではなかった。それがいつの間にか「猛暑日」なんて言葉が使われるようになった。

調べてみると1990年代に入ってから最高気温が35度を超える日が急増したそうだ。そして07年8月埼玉の熊谷と岐阜の多治見で40.9度を観測。これはこの時点で74年ぶりの記録更新だったらしい。今年、もしかして記録を抜くかも。これ書いてるのが7月20日。もしかすると更新したかな?

う暑いと外回りの仕事はできない。というか服着て外を歩けない。硬い仕事の人たちにも半パン、ポロシャツでよしとしてあげたい。社会がそれを認めてあげようよ。この暑さ、インドから来た人たちも驚いてるよ。

回してみるとわが社なんて服装が自由なもんだから、男子はみんなTシャツに半パン。中にはビーサン姿もある。まるで海に行くみたいな格好だ。浮き袋型のバッグやら水中眼鏡型の眼鏡をプレゼントしてやろうか。

方女性スタッフはそこまでくだけてない。ミニスカートはおろか半パンスタイルさえない。それはそれで風紀が乱れずよろしい。仕事などでどこかのファッションブランドとかいくと、あまりにも露出過多な女性がいて目のやり場に困ったりする。

くいう自分もこの時期は半パンしか穿けない。ジーンズとかもう修行。なんでファティーグパンツ型のショーツを好んで穿いている。さすがにサーフパンツで会社にくるわけにはいかない。

はいえ、社内を見回すと〈パタゴニア〉の「バギーズ・ショーツ」比率が高い。なんでも水陸両用ショーツらしい。でも見た目普通の半パンに見えるからまだいい。若干短めなパンツ丈とかすこし緩めの筒幅がちょうど今風な、GO OUTなカタチである。言い換えればまるで夏フェスなカッコである。会社はフェスではないなんていう気もないが、まあ自由にせえよという感じだ。

の自由さをあらゆる職種に広げていってあげたい。都知事推奨のクールビズというレベルの服装では、日本の夏を乗り切るのは難しそうだ。

なみにこのバギーズショーツ、あまりにも売れていて、ブラックはほぼ完売だそうだ。
なのでメーカーに問い合わせしないでください。他の色・柄は多少あるようなのでそちらを買うか、海外に行ったときに見つけてください。あるいは来年。

ういわれると気になってしまう。来月海外行くからちょっと探してみよう。

蔡 俊行

フイナム発行人/フイナム・アンプラグド編集長。マガジンハウス・ポパイのフリー編集者を経て、スタイリストらのマネージメントを行う傍ら、編集/制作を行うプロダクション会社を立ち上げる。2006年、株式会社ライノに社名変更。

パタゴニア日本支社 カスタマーサービス

電話:0800-8887-447
www.patagonia.jp

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#monessay
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