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FEATURE|MURO x poor_k x illlllllllllussに聞く adidas Originals by UNITED ARROWS & SONSの魅力。

MURO x poor_k x illlllllllllussに聞く adidas Originals by UNITED ARROWS & SONSの魅力。

BACK IN THE DAY

MURO x poor_k x illlllllllllussに聞く adidas Originals by UNITED ARROWS & SONSの魅力。

「ユナイテッドアローズ & サンズ(UNITED ARROWS & SONS)」が〈アディダス オリジナルス(adidas Originals)〉とコラボレーションを果たし、80年代ニューヨーク・ヒップホップに注目したコレクション「adidas Originals by UNITED ARROWS & SONS」をリリースしました。ところで、これまでも何度か注目されてきた80’sヒップホップ・ファッションは、もはやリバイバルではなく永遠にループするカルチャーとして、未来へ向けて進化し続けているような気がします。改めて80’sヒップホップにはどんな魅力があるのでしょう。そこで、キング・オブ・ディギンことMURO、そして80’sヒップホップ・アイテムのコレクターである、poor_kとilllllllllllussの当時の状況を知る三人に登場頂き、カルチャーとファッションの魅力を語ってもらいました。

  • Photo_Masataka Nakada
  • Text_Kana Yoshioka
  • Edit_Rei Kawahara
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MURO

日本が世界に誇る”King of Diggin’”。DJは勿論のこと、MC、プロデューサーとしても活躍。ファッションや音楽をはじめ、様々なアメリカのブラックカルチャーを日本に根付かせた。

poor_k

80年代後半、いきなり日本にやってきたヒップホップ文化に衝撃を受ける。しかし当時高校生でお金が無く買えなかったウェア類がたくさんあったので、それらを執念で未だに掘り続けているコレクター。不定期ではあるが、@yobrospro.onlineにてそんな時代のヴィンテージのお裾分けを行っている。

illllllllllluss

Dapper Danをはじめとする、80年代のヒップホップのアイテムを蒐集する怪物コレクター。ペインター朱のべんとのプロジェクト「ILLROMAN BRO」音楽担当としても活動。

こちらのベストはMUROさんご本人の私物で、80年代当時に購入したブートアイテム。これからの〈ルイ・ヴィトン〉のコレクションに似たアイテムが登場しそうでおもしろい。

思い出の80年代当時を、振り返る。

80’sヒップホップですが、やはり現在あるヒップホップのルーツでもあるからか、月日を経るごとにパワーを増して、いまの世の中に再来しているような感じがします。ところで、みなさんが初めてファッション的に影響を受けた80年代のヒップホップアーティストは誰ですか?

MURO(以下、M)ぼくはGrandmaster Flashですね。80年代初期のヘビメタのような感じのスタイルなんですけど、いろんなものが混じっていて、面白かったんですよ。どんなジャンルにもあんな格好をしている人いなかったから、すべてにおいて衝撃的でした。

poor_k(以下、K):ぼくは少し遅くから入ったんですけど、やはりRUN-DMCですね。それこそ、80年代はDCブランドが普通に好きだったんですけど、その流れで当時読んでいた『POPEYE』が白黒の〈アディダス〉の特集をやり始めて、そこからRUN-DMCを知り〈アディダス〉のスニーカーや、セットアップ、〈カンゴール〉のハット、そしてカルチャーを知りました。

M当時は〈アディダス〉もそうだし、〈フィラ〉のセットアップも多かったですね。あとはブレイクダンサーだと〈プーマ〉のセットアップですかね。靴も多かった。

illllllllllluss(以下、i)私は後追いで、90年代から遡った感じでして、80年代はトラックスーツにファットシューを履いてゴールドチェーンというスタイルが一番印象にあります。ヒップホップが好きで、レコードもそうですけど掘っていったらファッションもどんどん気になって。

80年末期、MUROさんはオンタイムでこういうスタイルをされていた記憶があります。

Mそうですね(笑)。ニューヨークへ買い付けにも行っていたこともありました。

今回、「ユナイテッドアローズ & サンズ」に展示されていた、強烈なインパクトのレザージャケットはどのようなアイテムになるのですか?

iニューヨークのハーレムに「ダッパー・ダン(Dapper Dan)」というテイラーがあったんです。店の名前が「ダッパー・ダン・ブティック」で1982年にオープンしたんですけど、黒人オーナーは毛皮なんかを扱いたかったそうなんです。ですが当時は黒人がリアルレザーを扱ってビジネスをすることが相当厳しかったらしく、顧客の要望で〈グッチ〉や〈フェンディ〉などの店へ行ってレザーのバッグとかを購入して、それを分解して服を仕立てていたそうなんです。

その後にシルクスクリーンという技術を「ダッパー・ダン」が習得して。店が1階にある3階建のビルの最上階で、猛毒と書かれた塗料をリアルレザーにシルクスクリーンでプリントして生地を作っていった。なので、当時の〈グッチ〉や〈フェンディ〉とは、明らかに違う色のモノグラムができたんですね。顧客に合わせて仕立てていたそうなので、一着作る値段は安くはなかったそうです。当時、仕立てる人はギャング、ハスラー、ラップやビジネスで成功した人がステイタスの証に、そしてそのラッパーに憧れた人たちが着ているといった感じですね。

当時、MUROさんは、あのようなジャケットや服をどのように購入されていたんですか?

M買えるところが、圧倒的に少なかったですね。当時は情報も少ないし、買い付けに行っていたところも治安の良くないところだったので。日本では、上野と御徒町の間にあった「クリップ」という「アウターリミッツ」の支店ですね。 他の店にもあったんですけど、売っている人たちが被ったりしていたので、上野に行ってみたり。あとは直接頼んでいました。それこそ、とある知り合いの人たちが当時『宝島』で紹介したりしていたので、「これが欲しい!」と連絡するとマンションの一室に隠し持っていて、「この辺りまできたら、連絡して!」とか。そのうち、新宿の喫茶店とかで待ち合わせてオーダーしたりして。当時一緒にやっていたGOってDJと一緒に行って、この生地とこの生地があるけど、後ろに名前入れられるの? とか聞いて一緒に作ったり。ジャージもフードをつけることができたり、ここはメッシュにしてみようとか。それで海外で作ってもらったものを、またその喫茶店に取りにいくという(笑)。

オーダーメイドで自分のオリジナルが作れるって、80年代らしい話だなと思います。しかもそこにブートレッグ感の匂いがプンプンするところもワクワクするというか。

i実際に縫っていた人たちは、普通に黒人が働いていたので、結構縫い目がガタガタで真っ直ぐではなかったり、ずれていたりしているんですよ(笑)。

マイク・タイソンも試合後に買いにいっていたとのことで、ワンノックが「ダッパー・ダン」に託されたんですね(笑)。

P「ダッパー・ダン」は、いまでこそもの凄い値段になっていますが、当時でも高かったようですね。インスタグラムのダイレクトメールで3rd bassのメンバーであるピート・ナイスに教えてもらった話によると、本当安いもので500ドルから高いもので数千ドルしたそうです。そういえば、セットアップについてはRUN-DMCの〈アディダス〉だけでなく、いろいろなラッパーがお気に入りのスポーツブランドを着用し、スニーカーのことや服のことをラップしていました。

i12インチで『MY FILA』というのを持っています。あとは『ADI DI AS』という12インチもありますね(笑)。

ヒップホップカルチャーが認められたという、嬉しい事実。

「ユナイテッドアローズ & サンズ」で展示されていた「ダッパー・ダン」は、いろいろ物議を醸し出しながらも2018年秋冬シーズンにて、正式にニューヨーク・ハーレム発のテーラーと〈グッチ〉がコラボレーションをした形で最新コレクションを発表。さらには今年、ハーレムに〈グッチ〉が手がける「ダッパー・ダン」のアトリエがオープンした。30年前、ラグジュアリーブランドをサンプリング(!?) して、ローカル・ヒップホップシーンに貢献したテーラーが、いまになりその功績が認められ、再び脚光を浴びている。ヒップホップという音楽が、いまや肌の色問わず、世界中の若者たちを虜にして止まない中、“そのあたり”のカルチャーをお堅いイメージのヨーロッパのラグジュアリーブランドが取り入れようとし始めているのも、ストリートサイドから見ると面白い流れであり、嬉しい事実だ。

実際に、ヒップホップカルチャーを軸に生きてきた黒人デザイナーのヴァージル・アブローが「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズ アーティスティック・ディレクターに就任したこともそのひとつであるし、「アディダス オリジナルス バイ ユナイテッドアローズ & サンズ」が打ち出したコレクションからもその流れを感じ取ることができる。ファッションを通じてカウンターやストリートから生まれたアイデンティティを伝えてくれている。

「アディダス オリジナルス バイ ユナイテッドアローズ & サンズ」のコレクションの中でお気に入りのものはなんでしたか?

Pコラボレーションモデルに選ばれた「RIVALRY LO」は、大好きですごくたくさん集めてるんですけど、これは最高ですね。Jam Master Jayが「ダッパー・ダン」を着ている写真があるんですけど、「RIVALRY」ベースの〈ユーイング〉モデルを履いています。他にもスラッシュメタルのanthraxが履いていたりと、80’s後半のベーシックスニーカーであり、様々な音楽のジャンルに愛されたモデルですね。あと〈アディダス〉のスウェットが好きなのですが、、今回発売の商品がてっきりスウェットだと思っていたらニットだと聞いて驚きました。マンハッタンの絵も当時の商品を彷彿させますが、時代とともに進化しているんだなつくづくと感じました。

Mぼくはもうジャージのセットアップですね。自分でも昔着ていたこともあるし、ラインの赤がすごくいい。三本線は、フェイクスエードになるんですね。

i当時、MUROさんがトラックスーツのセットアップに、赤い〈カンゴール〉を被って、ガンビーと一緒に写っている写真を思い出します(笑)。僕は、「SUPERSTAR」が好きなので、アップデートされた「ULTRA STAR」は購入して帰ろうと思っています。ベロの裏にグラフィティがさりげなく入っているのもいいです。アイテムすべて我々の心を “きゅん” とつかむ、素晴らしいコレクションでした。

Pやはり80’sヒップホップのものは、いまでも衝撃が強すぎるんです。だから、47歳になったいまもまだ追い続けているんだと思います。

過去のものがリバイバルして、そのカルチャーを牽引しながら新しいものが生まれるって良いですね。ファッションだけでなく、音楽もそうだと思いますし。

M そうですよね、音楽も一緒です。80年代の生音が打ち込みに変わったときの音が、ここ何年かでまた流行り出したり、90年代の音が、どこかしら流行ったり。ぼくの和物ブレイクも、ブートからオフィシャルになりましたし(笑)。長くやっていると、その状況も楽しめるようになってきたし、これから先どうなっていくのか、それも楽しみですね。

adidas Originals by UNITED ARROWS & SONS

3本ラインが入ったトラックスーツやスウェットのセットアップをはじめ、大きなワッペンがついたスタジャン、RUN DMCの曲にもなった「SUPERSTAR」は「ULTRA STAR」にアップデートされ登場。さらには、東京を代表するグラフィティアーティストWANTOによる、レトロなグラフィックが落とし込まれたニットなど、80’sヒップホップ好きにはたまらないラインナップになっている。

トラックジャケット ¥25,920 in TAX

トラックパンツ ¥22,680 in TAX

ULTRA STAR ¥23,760 in TAX

RIVALRY LO ¥23,760 in TAX

バーシティジャケット ¥64,800 in TAX-

ロングコート ¥43,200 in TAX

セーター ¥37,800 in TAX

セーター ¥37,800 in TAX

フーディ ¥22,680 in TAX

スエットパンツ ¥22,680 in TAX

Tシャツ ¥10,249 in TAX

ユナイテッドアローズ&サンズ

住所:東京都渋谷区神宮前3丁目28-1
電話:03-5413-5102
このコレクションのポップアップは、「ユナイテッドアローズ 原宿店」にて9月2日(日)まで開催中。
unitedarrowsandsons.jp
store.united-arrows.co.jp/shop/uasons/data/catalog/adidasoriginalsxuasons/

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