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世の中の逆をいく規格外の財布はどうやって生まれたのか。

KUBERA 9981

世の中の逆をいく規格外の財布はどうやって生まれたのか。

今年5月にデビューしたばかりの新鋭〈クベラ 9981(KUBERA 9981)〉。“日常こそ、旅。人生を旅する人の為の金庫”を掲げ、世界でも希少な高級レザーや唯一無二のオリジナルレザーを現在のライフスタイルに落とし込んだ革小物ブランドです。カラーリングも、シックなものからレザー製品には珍しいネオンものと幅広く、財布というカテゴリーには収まらないデザインとサイズ感は、唯一無二のポジションを獲得しつつあります。実際に手にとって初めてわかる〈クベラ 9981〉の奥深い魅力に迫るべく、通常はメディア露出を控えているというデザイナーに特別インタビューを決行しました。

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レザーへのこだわりと反比例する豊かなバリエーション。

他とは一線を画すアイテムばかりですね。どういう経緯で生まれたブランドでしょうか?

デザイナーここ数年でカバンや財布のマーケットが激変しているんです。例えば、ビジネスバッグはこれまでのブリーフケースからバックパックに代わってきていたり、スマートフォンひとつで会計が済ませるので財布の必要性もなくなってきていますよね。ただ一方で財布においては、日本独自の文化も大きく影響を受けているとも感じるんです。カードではなく現金という人もいますし、財布にお守りを入れている人もいるでしょうし、風水で財布の色やデザインを決めている人もいるでしょう。そういった人たちが求める財布とは何なのか? を考えて生まれたのがこのブランドです。

ドイツのレザーを使ったモデル(ベーシックライン)。¥57,000~75,000+TAX

そのブランドをつくるひとつのファクターが“革”である、と?

デザイナーそうです。革の良さを伝える、というのも〈クベラ 9981〉というブランドを語る上で欠かせない要素になります。そのなかでも、“綺麗で美しい”革にこだわっています。もちろん経年変化した革を好む人もいるかと思いますが、財布というプロダクトに落とし込んだときには、“綺麗で美しい”モデルが一番いいと考えました。だからと言って味のある革が好きな人を排除しているのではなく、その人たちも含めて、多くの人に自分の好きな革を見つけてもらえる、新たな革の魅力を感じてもらえる商品ラインナップにしているんです。

エキゾチックライン ¥55,000~300,000+TAX

それがこの豊富なバリーエーションへと繋がっているのですね?

デザイナーはい、3ラインを展開しています。定番的な革を用いたベーシックライン、アザラシや象、クロコダイルなどさまざまな動物の革を使用したエキゾチックライン、そしてトレンドと掛け合わせるハイブリッドラインです。正直、これらを一つのブランドだと位置づけるには無理があるのも承知していますが、無理に商品展開を絞ることでマーケットを狭める必要もないと考えているんです。3つのラインに共通しているのは、やはり素材感。革の質や加工はそれぞれですが、〈クベラ 9981〉では各々に付加価値を持たせることを意識しています。“革の良さを伝える”という意味では3ラインともに一貫していますし、それが〈クベラ 9981〉のテーマなのです。

ハイブリッドライン ¥10,000~28,000+TAX

革の良さは共通する一方で、各ラインによってアプローチするターゲットはどう異なりますか?

デザイナー流行に敏感な10代、20代には今回ネオンカラーでリリースしたハイブリッドラインがマッチすると思います。高級志向や人とは違ったモデルを持ちたい人にはエキゾチックラインを。でも、まったく革の質もターゲットもちがいますが、革の良さを知ってもらうための入り口は一緒です。誰がどのライン、どのモデルを持ってもいいと思うんです。実際、若者向けにつくったネオンカラーは年配の方にも好評ですし、女性を意識したピンクも男性に持っていただいています。結果的に性別や年齢は関係なく、気に入ったモデルを持ってもらっているので、それはある意味うれしい誤算ですね。

時代の逆をはる。

一見、財布とは思えないサイズ感も〈クベラ 9981〉の特徴ですよね?

デザイナーもちろん財布なんですが、位置づけとしてはアクセサリーですね。カバンでもなくクラッチでもない。サイズにもよりますが、スマートフォン、カード、USB、現金、果てはパスポートもすべてが収まるなんてものもあります。これひとつで完結する。そんなモデルを目指してつくりました。ポップアップショップなどでは、これは財布ですか? カバンですか? とよく聞かれるのですが、それはどちらでもいいんです。手にとって気にしてくれている人がいる、こういったモデルを求めている人がいる、ということが大事。だからゴツくて、幅が広くて、デカいのが〈クベラ 9981〉の特徴だとも言えますね。

デザイン的なポイントも教えてください。

デザイナーまずは幅の広さからも分かる通り、収納力の高さです。ジップは、〈YKK〉さんに幅のある新しいジップを開発してもらいました。今は小さな財布が人気なので、トレンドとは逆行していますが、この収納力を求めている人は必ずいます。スマートフォンなどが入ればカバンとしても使えますし、パスポートまで収められれば海外旅行にも持っていけます。ただ、単に収納力だけを追い求めると、デザイン的に格好良くなくなりますので、前述のファスナーなどデザイン面にもこだわりました。もちろん機能的であることも根底にはあります。

コードヴァンを使用したモデル(ベーシックライン) ¥45,000~60,000+TAX

長年、革業界に従事しているからこそだとは思いますが、〈クベラ 9981〉はコストパフォーマンスにも魅力を感じます。

デザイナーいろいろ工夫していますよ。たとえば、一見しても気づかないような跡があるコードヴァンを少しだけ安価に手に入れて、一般的にコードヴァンには加工しませんが、シボ加工を施すことでデザインとして成立させつつ、高いコストパフォーマンスを実現しています。革製品は決して安いものではないので、何とか皆さんが買いやすいプライスになるようにいろいろと努力しています。

イタリアのレザーを使ったモデル(ベーシックライン)。¥50,000~65,000+TAX

最後に、これからの展望をお願いします。

デザイナーまだまだデビューしたばかりのブランドなので、「何コレ? 」といって手に取ってもらう、興味を持ってもらうのが〈クベラ 9981〉にとっては、一番うれしいしい褒め言葉ですね。そして、〈クベラ 9981〉のプロダクトを通して、革の良さ、革の魅力を感じて欲しいです。

KUBERA 9981

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