このブーツは僕らのようなヒップホップのアーティストにとっては特別な存在なんだ。
今回、実際に〈ティンバーランド〉の定番モデルであるイエローブーツを履いてみて、いかがでしたか?
J.ROCCデザインはそこまで大きくは変わっていないよね? 履き心地は昔に比べて良くなっている気がするね。このブーツは僕らのようなヒップホップのアーティストにとっては特別な存在なんだ。
初めて〈ティンバーランド〉のイエローブーツを履いたのはいつ頃だったのでしょうか?
J.ROCC96年のニューヨーク。ヒップホップが今とは違った盛り上がりをみせていた時代だね。その時から僕は一貫してイエローブーツしか履いていなかったし、周りにいたニューヨークの仲間たちもみんな履いていたよ。ただ、残念なのが、今拠点にしている西海岸では暑くて、あまり履く機会がないんだ(笑)。
「これしかない!」と思って見よう見まねで始めたんだ。
ツアーなどで世界中を飛び回る機会も多いと思いますが、気候が寒い地域に行く時などは履きたくなりますか?
J.ROCCそうだね。ニューヨークだけじゃなくカナダや北欧に近いヨーロッパとかね。あとは気候だけじゃなく、気分を高めてくれるブーツだからこそ、自分の中のヒップホップを前面にアピールしたい時に履くことが多いかな。
これまでに愛用してきた〈ティンバーランド〉のブーツの中でも特に思い入れの深いモデルなどはありましたか?
J.ROCC今でも記憶に残っているのは、「FAT BEATS」というニューヨークとロサンゼルスにそれぞれあったレコードショップとの別注モデル。今は「FAT BEATS」はクローズしてしまったんだけど、そのブーツを履くと当時の記憶が蘇って来るんだ。
〈ティンバーランド〉のイエローブーツのように自身にとって最も思い入れの深い一曲はなんでしょうか?
J.ROCCアフリカ・バンバータが1992年にリリースした「Planet Rock」。この曲は僕自身にとって最も影響を与えた曲であり、ヒップホップのみならずテクノやハウスシーンへも多大な影響を与えた曲なんだ。DJをしている人ならみんなアンセムにしてもらいたいね。
ちなみにご自身がDJをはじめたきっかけはなんだったのでしょうか?
J.ROCC昔から音楽が大好きだったんだ。幼い頃から頻繁に自宅でラジオを聞いていて、そこから流れてくるソウルやファンク、ジャズが今の僕のベースになっていると思う。そこから少しずつ大人になっていく過程でDJという存在を知り、「これしかない!」と思って見よう見まねで始めたんだ。
普段の活動についても少しお聞きしたいのですが、「STONES THROW」所属として、またはご自身が主宰するターンテーブリスト・クルー「BEAT JUNKIES」での活動など、様々な名義を持ってDJ活動をされていますが、その役割は意図的に変えたりしているのですか?
J.ROCC大きな違いがあるとすれば、「BEAT JUNKIES」では僕がこれまでに培ってきたDJカルチャーを表現する場として捉えている。逆に「STONES THROW」を通して個人名義のJ.ROCCとして活動する時はジャンルレスに僕のフィルターを通した音楽を届けられたらと思っているよ。もちろんどちらもヒップホップという概念は根底にあるんだけどね。そうした感覚的な違いを自在に行き来することが互いのクリエイションにも良い影響をもたらしてくれるんだ。そしてそれは僕自身の持ち味でもあると自覚しているよ。
長年シーンの一線で活躍しているご自身にとって、ここ最近のヒップホップシーンはどう感じていますか?
J.ROCC昔に比べてヒップホップのシーンは細分化されてきて、様々なスタイルを持ったアーティストが生まれているよね。それはとても良いことだと思う。インディペンデントだったひとつの音楽スタイルが今となってはメジャーになりつつある。それこそ最近はビルボードチャートのトップ40のように話題となる曲の多くがヒップホップだったりするよね? 僕自身全てを追いかけているわけではないけど、アーティストやアルバム単位でそこから良い曲は常に僕のフィルターを通してディグ&チェックしているよ。あとロサンゼルスでは自分のラジオ番組を持っているのと、ドクター・ドレの「Pharmacy」というApple Beats 1のラジオ番組のDJも担当しているので、そこで定期的に最新のヒットソングを聴くことが多いかな。
ティンバーランドっていうブランド自体がヒップホップみたいなものだと思っているよ。
J.ROCCアウトドアブランドでありながら、90年代のヒップホップシーンにまで影響をもたらすブランドだけに、そうしたカルチャーが表現できる着こなしが良いかなと思ったんだ。このツリーカモのセットアップは、ボリュームのあるイエローブーツとも相性がよくて、僕の思うクラシックなニューヨークスタイルでもあるんだ。
イエローブーツを履く上でマイルールにしていることなどはありますか?
J.ROCC基本はワイドなシルエットのボトムスを合わせて履くこと。そして必ずブーツインする。それはイエローブーツを際立たせたいからね。それからシューレースもルーズに半分くらいしか通さない。あくまでも着飾るのではなく、リラックスしている雰囲気を醸し出すのが僕なりのイエローブーツの履き方なんだ。
改めてご自身にとって、〈ティンバーランド〉はどんな存在ですか?
J.ROCCアウトドアシーンに向けて作られたタフなブーツなんだけど、〈ティンバーランド〉っていうブランド自体がヒップホップみたいなものだと思っているよ。
最後に〈ティンバーランド〉並びに、日本のファンに向けてメッセージをいただけますか?
J.ROCCまずは親愛なる〈ティンバーランド〉のブランドに対して。僕らのヒップホップを象徴する存在ともなるべくイエローブーツが今年45周年、本当にめでたいね。それだけの長い歴史の中で多くのアーティストなどを支えてきた、その功績に対して大きなリスペクトを送りたい。そして日本のファンの皆には、いつも最高なプロップスやヴァイブスをくれる、最高なリスナー達だと思っている。今回は東京だけじゃなく、大阪や名古屋、朝霧JAMにも行けて楽しかった。毎回日本に来るたび、どんどん好きになるよ。また次回来日する時は、今回以上に楽しませられるように頑張るから、楽しみにしていてほしいね。
〈ティンバーランド〉のブーツ「10061」¥24,000、その他〈ステューシー〉のジャケット、Tシャツ、ボトムス、〈ストーン スロウ〉のキャップ、ヴィンテージのサングラスは私物
ティンバーランド / VFジャパン株式会社
現在、イエローブーツの生誕45周年を祝した特設ページも公開中。こちらから是非チェックを!