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FEATURE|monessay ─雪男

monessay ─雪男

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フイナム発行人、フイナム・アンプラグド編集長である蔡 俊行による連載企画「モネッセイ(monessay)」。モノを通したエッセイだから「モネッセイ」、ひねりもなんにもないですが、ウンチクでもないのです。某誌でずいぶん長いこと連載していたコラムが休載し、フイナムにて装いも新たにスタートです。今回は〈イエティ(YETI)〉のクーラーボックス「タンドラ35qt」。

  • Text_Toshiyuki Sai
  • Photo_Kengo Shimizu
  • Edit_Ryo Komuta
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第十七回 雪男

もしろいもので2歳くらいの子供に消防車のおもちゃとリカちゃん人形のようなものを与えると、男の子は前者、女の子は後者を選ぶ傾向にある。特に男の子は働くクルマが好きですね。

ェンダーフリーが叫ばれている中、こういうことを書くとどこからともなく攻撃されそうであるが、傾向としてということです。もちろん例外も多くあるのは承知してます。

もかくそんなことがミトコンドリアレベルにまで刻まれている自分も、やたら乗り物が好きな人間として大きくなった。小学生低学年の時は自転車、中学卒業前はバイク、高校生の時はクルマ。その後飛行機やヘリコプターなどに向かずそこで止まってくれたのはよかった。そのまま進んだ人の代表がイーロン・マスクだろう。

い頃からずっとバイクとクルマには乗っている。生まれ育ったのが地方都市、そして時代もその背景にある。

ルマは18で免許取ってからずっと乗っている。いろいろ思い出深いクルマに乗ったが、子供ができて乗り換えたクルマが四駆のいわゆるRV車だった。これからアクティブにキャンプに行ったりと、アウトドアで遊ぶ機会も増えるだろうということを見込んでのことだ。

っせとキャンプ道具を揃えた。テントやチェアやタープに、クーラーボックス、ストーブ類まで。しかし箱根の温泉に旅行に行ったきりで、このクルマでアウトドアすることはなかった。仕事が忙しかったというのもあるけど、ホテルや旅館の方に、つまり楽な方に流されてしまったのだ。こっちも時代というのもある。いまのようにキャンプが気軽に楽しめるという環境ではなく、もうすこしアクセスするにはハードだったのだ。

具は一部のものを除き、一度も使わないままそのまま朽ちてしまった。

かしキャンプ、つまり泊まりはしないけど、アウトドアで火を焚きバーベキューを楽しむイベントはその後も何度も参加している。つい最近も大きな畑に囲まれた友人の千葉のアパート前の大きな駐車場でバーベキューをした。

ういう時に必須なのはマイチェアとマイ食器類、そして食材を梱包するクーラーボックス。そこらのホームセンターで買った〈コールマン〉のものを使っているが、その友人が使っていたのがこの〈イエティ〉。

れはアメリカなどで洒落たアウトドアショップを覗くと必ずといっていいほどディスプレイに使われているもの。その時から気にはなっていたけど、こういうものが現場にあると気分が上がる。

フェスやら焚き火やらアウトドアの遊びが定着し、さまざまなアイテムが洗練されてきているいまの日本でなにをいまさらな感じだが、いま借りてる物件にはバーベキューサイトがあったり、会社の敷地には大きな桜の木があって毎年春には花見をするなどクーラーボックスは必需品。

能を考えると魚屋さんで使ってるような発泡スチロールでも間に合うが、そこにスタイルを加え気持ちを高揚させるためにもこんなものがあると素直に嬉しい。

イエティ〉は雪男。彼らが嬉しがるほど冷たさをキープするのか、それとも彼らじゃないと持ち上げられないほど重いのか。見た目、たしかに重そうではあるが、まあ、前者だよね。

蔡 俊行

フイナム発行人/フイナム・アンプラグド編集長。マガジンハウス・ポパイのフリー編集者を経て、スタイリストらのマネージメントを行う傍ら、編集/制作を行うプロダクション会社を立ち上げる。2006年、株式会社ライノに社名変更。

エイアンドエフ

電話:03-3209-7575

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