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FEATURE|大躍進を続けるあいみょんに聞く、過去と現在。

大躍進を続けるあいみょんに聞く、過去と現在。

Interview with Aimyon

大躍進を続けるあいみょんに聞く、過去と現在。

Youtubeへ投稿していた楽曲のリリックビデオが口コミを呼んだことを切っ掛けに、インディーズデビューからわずか数年で年末の紅白出場まで辿り着いたシンガーのあいみょん。〈リーボック クラシック〉ともコラボレーションを行うなど、ファッションフィールドからの注目度も高い彼女が11月にリリースした最新シングル「今夜このまま」は、日本テレビ系列で放送中の人気ドラマ『獣になれない私たち』の主題歌の為に書き下ろされた楽曲です。目まぐるしく自信を取り巻く環境が変化する彼女に、現在の気持ちとこれまでの活動について聞きました。

  • Photo_Yuichi Akagi(eight peace)
  • Styling_Masataka Hattori
  • Text_Maruro Yamashita
  • Edit_Jun Nakada
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音楽を活動としてやっていこうって本格的に思ったのはホンマにここ2、3年。

中学生くらいからソングライティングを行っていたとプロフィールにありますが、音楽に真剣に打ち込むようになったのはいつ頃だったんでしょうか?

あいみょん正直なところ、インディーズデビューの時は一瞬で終わるって思ってたくらいなんです。2年前の11月30日、メジャーデビューくらいから本当にアーティストとしてやっていけるんかな~? くらいに思い始めました。それまでは曖昧ですね、これがいつまで続くのかって未だに思ってます。いつまでこういうのが続くのかって(笑)。そう考えると、本格的に取り組み始めたのはメジャーデビューくらいからということになりますね。

地元にいた頃は、ライブハウスで活動していたりもしたんですか?

あいみょん声をかけてもらうまではまったくしてなかったですね。自分じゃ行動できない人間なんです(笑)。ライブハウスの行き方も分からないですし、Youtubeへの動画のあげ方も分からない。全部友達がやってくれてたことで。自分じゃ何も出来ひんやつでした(笑)。

そう考えると、物凄い勢いで駆け上ってますよね!

あいみょんただただ運が良かったというか、ビックリですね。まさかこうなるとは思ってなかったので。

そもそも、音楽を好きになった切っ掛けってなんだったんですか?

あいみょん音楽を好きになったのは、気付いたらっていう感じなんですけど。どこが境目っていうのがあまり記憶になくて。ただ、音楽を活動としてやっていこうって本格的に思ったのは、さっきも話したようにホンマにこの2、3年の話で。でも、曲作り自体は15歳からやり始めていたんです。父親が音響の仕事に就いていて、音楽にも詳しい父親でしたし、家に楽器が割となんでも揃っていたんですよね。なかでも、父親はアコースティックギターが得意で、格好良いなと思って、見よう見真似で始めたんです。アコギに触ってみたい!っていう感じですね。

子供の頃から、家で色んな音楽がかかっているような環境だったんですね。

あいみょんそうですね。決して音楽一家ではないんですけど、父親も母親も音楽好きやったので、常に何かがかかっているイメージでした。母親は三味線弾けるくらいだったんですけど、お父さんは楽器なら何でも出来ました。

子供の頃に好きだったアーティストや曲で印象深いものってありますか?

あいみょん音楽を自分から聞き出したのが小学校4年生くらいだったんですけど、その時聞いてたのは、大塚愛さんとか、ORANGE RANGEとか。初めて自分で買ったCDはORANGE RANGEですね。「マツケンサンバ」もすごい流行っていた時期なので、めっちゃ聞いてました。スピッツでいうと、「春の歌」が出たくらい。そういう、いわゆるその頃にリリースされていて、よく聞かれていたような音楽を私もそのまま聞いてましたね。

いわゆるヒットチャート的なものから離れて、能動的に色んな音楽を手に取り出したのはいつ頃ですか?

あいみょん当時って今よりも音楽番組が多かったと思うんです。そういう音楽番組の中で色々な特集があるじゃないですか。例えば、あの頃に流行った90年代の楽曲ランキング! とか。そういうランキングをあてにしてましたね。とりあえずTVに出てくる、昔の懐かしいといわれるような曲を、TVで見て聴いてはメモってました。

なるほど。CDショップに通いつめたり、マニアックに掘っていくようなタイプでは無かったんですね。

あいみょんそうですね。学生だったのでお金もなかったですし(笑)。だから、父親が聴いてる音楽を聴くことが多かったんです。お父さんの部屋がTSUTAYAみたいな感じで。たくさんCDがあったんで。

影響を受けたアーティストとして、プロフィールには浜田省吾さんの名前がありますもんね。

あいみょん まさに父親の部屋から見つけた音楽です。ハマショー、吉田拓郎あたりは。最初はスピッツのCDもお父さんの部屋からですね。『空の飛び方』ってうアルバムがあったんですよね。

お父さんと音楽の話はよくするんですか?

あいみょんそれが、普段は全くしないんです。たまに急にお父さんが話を振って来るくらいですかね。デビューしたての頃には、まぁ自分に合ったマイクはいずれ見つかるからとか、よく分からんアドバイスをくれたり(笑)。それを聞いて、PAやな~って思いましたね。お父さんが実際に仕事してる現場は見たことないんですけど。

未だにですか?

あいみょん未だにです(笑)。まぁ、そりゃお父さんも娘を仕事場に連れて行くわけにはいかんやろって思うんですけど。でも、私がギターを始めたのが14、15歳くらいで、そっから誕生日に、音楽関連のものをくれるようになりました。CDだったりハーモニカだったりギタースタンドだったり。毎年くれるようになりました。

その頃から、あいみょんさんにとって一番興味があることは音楽だったんですか?

あいみょん興味のあることは他にもたっくさんあったんですけど、なかでも音楽はやっぱり興味ありましたね。

他にはどんなことに?

あいみょん絵も好きだったので、芸術の道に進みたいなという気持ちもありました。あとカメラも16歳くらいからずっと大好きで撮っていましたし… 好奇心が旺盛すぎて、色んなことをやってみたくて。でも、タイミング的に音楽が自分に一番合ってるなって思い始めた18歳の時にちょうど声をかけて頂いて、音楽の道を歩み始めたんですよね。

自分はあいみょんさんの楽曲を初めて意識的に聴いたのが、KANDYTOWNのNeetzくんがremixをしていた「愛を伝えたいだとか Remix EP」だったんですが、普段から幅広く音楽は聞かれているんですか?

あいみょん偏ってると思います。変なんです、多分音楽の聴き方が。そこ知ってるのに、なんでそれ知らんの? みたいなことが多いらしくて、ちょいちょい抜けてるところがあって。自分が純粋に良いなって思ったものを聴くって感じなので、色んなジャンルを聞く方なのかな、もしかしたら。

選り好みはしなそうですよね。このジャンルは聞かない、みたいな。

あいみょんそれはまったくないです。ラップめっちゃ好きですし。あとは、他人にオススメされたものは聴くようにしてますし、色んなアーティストさんの新譜もチェックする方です。

ドラマの内容を理解出来るような年齢でこの曲を書かせて貰えて良かった。

この数年間で、あいみょんさんを取り巻く環境は大きく変化していると思いますが、内面的にも変化はありますか?

あいみょんやっぱり、その当時18、19歳のインディーズのときと比べると、アーティストとしての自覚はしっかり持つようになったかなと思います。基本的なところから。体調を気にするとか、怪我しないとか(笑)。自分だけの体じゃないみたいなことを一回言われて確かにって思って。私が作らんことには、皆さん何も出来ないですし、私が動かないと何も出来ないから、確かに自分だけの身体じゃないなーと。別に何かを背負っているみたいには捉えていないですけど、私が怪我をしたら皆に迷惑がかかるし。自分で気をつけれるところは気をつけようっていう自覚を持ち始めました。遅いんですけど、そういう自覚を持つのが(笑)

曲作りのプロセスは昔と比べて変わりましたか?

あいみょん 多分どこかしらかは毎年のように変わっていると思うんですけど、自分じゃあまり気づかないですね。基本的には家でアコースティックギターで作るスタイルで、作詞作曲同時進行って感じです。あとは自由にやってますね。

同時にっていうのは、テーマを決めた上での同時にですか? それとも本当にメロディーと歌詞を同時に作り出すんですか?

あいみょん本当に同時に。テーマも決めずに、ギターを手に取ってジャラーンて弾いてるうちに出来るっていう感じですかね。あらかじめ、テーマじゃないですけど、曲のタイトルだけ決めて、そこから物語を作るっていうこともありますし、結構やり方は色々ですね。活動を続けているうちに、色んなやり方を見つけれているなって思っています。

曲を作るのは早い方ですか?

あいみょん多分。実際は他のアーティストさんと比べたことないので分からないですけど、早い方かなーとは思いますね。

今回のシングル曲「今夜このまま」はドラマのために書き下ろしですが、書き下ろしというのは初だったんですか?

あいみょんインディーズ時代の楽曲がドラマのオープニングに使われていたことはあるんですけど、ドラマへの書き下ろしは初めてでした。映画への書き下ろしは何回かあるんですよ。台本頂いて、それを元に曲を書かせてもらったり。

そういった作り方ってやはり勝手が違いますか?

あいみょん全然違いますね。既に作品がある上に、私の作品を被せるというのに近いので、私っぽさを出しつつドラマにも寄り添う良い塩梅を見つけるのが難しいですね。けど、いつもありがたいなって思うのが、関わらせて頂いたドラマや映画のどの監督も、自由に作って良いよって言ってくださるんです。それは普段から自由に作っている身としては、凄くやり易いなって思いますね。もちろん、このキーワードは絶対入れて欲しいとか希望はあるんですけど、私はそういうテーマを頂けるみたいなのは、なおさら嬉しいくらいで。なので、こういう楽曲提供だったり書き下ろしっていうのは、これからも続けていけたらいいなって思います。

「今夜このまま」が主題歌となっているドラマ、「獣になれない私たち」はどのような内容なのでしょうか?

あいみょん内容は凄い大人かなって思います。大人の恋愛。ちょうどドラマの内容を理解出来るような年齢でこの曲を書かせて貰えて良かったなって思います。10代やったら絶対書けてなかったですね。ガッキーの可愛さも爆発しているので、そこにも注目して貰えたら(笑)。

そして、今回は池野詩織さんが撮影した12Pのブックレットもあるんですよね。撮影はいかがでしたか?

あいみょん良い撮影でした。群馬の渋川スカイランドパークっていう遊園地を夜に貸し切って、まぁはしゃぎましたね。いい大人が久しぶりに遊園地に行くと、ああもはしゃぐんやなっていうくらい(笑)。本当に楽しかったです。ジェットコースターも何年か振りに乗ったんですけど、死ぬほどブサイクな写真ばかり撮れてて(笑)。これはヤバイ、嫁にいけない! っていうくらいの。でも良い写真がたくさん撮れたので、せっかくならブックレットにしようってことで、実現出来て良かったです。まだまだ載せれなかった良い写真がいっぱいあって、もったいないくらいです。

悔しい! と思わせてくれる人が周りにいないと続けられない。

〈リーボック クラシック〉とのコラボレーションだったり、雑誌『EYESCREAM』での表紙だったり、いわゆる音楽以外のファッションやカルチャー的なフィールドからの注目も高まっている上に、今回のドラマ主題歌書き下ろしというような、いわゆるマスなところからも注目を浴びているわけですが、そのような状況をどう受け止めていますか?

あいみょん面白いですよね。なんでやろ~って思います(笑)。『EYESCREAM』の表紙の時もびっくりしました。雑誌の表紙をやったことがなかったですし、ちょうどアルバムを出すタイミングくらいだったんですよね。私が「WWW」かなんかでワンマンをやったときに、あいみょんと撮影したいって言ってるスタイリストがいるみたいな話を聞いて、それが服部さん(編集注:フイナムでもお馴染みのスタイリスト、服部昌孝氏)だったんです。お会いしたこともなかったですけど、表紙でやりたいって言ってるんだって言われて。私たちからしたら、現実味がないように思えるくらいの話だったんで、へーそうなんだーありがたいねーとか言ってたら、すぐに決まっちゃって、え!? みたいな。でも、あの『EYESCREAM』の表紙効果は大きかったと思います。それ以降、他のファッション誌にも呼んで頂けるようになった気がしますし。個人的には服を着るのが好きなので、ファッション誌に出させて頂けるのは楽しいなっていつも思ってます。

普段のファッションは、どのようなものが好きなんですか?

あいみょん動きやすい格好に変わってきましたね。10代の頃とかは、結構ゴチャゴチャした格好をしていたんですけど、最近は荷物があるとか、今日は歩くなってなるとスニーカーですし。ギターを背負うから、楽な格好ばっかりしてます。

好きなブランドとかは?

あいみょん〈サルバム〉はデザイナーの藤田さんのことも知っているんですが、すごいかっこいい服ですよね。でも、基本的にはそこまでブランドにこだわりはないです。

色んな服を着るのが好きということですよね?

あいみょんですかね? 可愛いなと思ったものを着ているっていうことですかね(笑)。

最近は本当に忙しいと思いますが、趣味は何かありますか?

あいみょん多趣味なんですよ。

好奇心旺盛とおっしゃっていましたもんね。

あいみょんそうなんです。最近は植物が好きで。しょっちゅう花屋で植物を買っちゃいます。あとは絵も好きですし、カメラも暇があれば撮ってますし、もう色々。時間がないとき程、買い物したくなるので、休みがあったら街をうろちょろしてます。買い物楽しいです。けど、極端なんですよね。寝るときはメチャ寝るし。

今気になるアーティストや物事ってありますか?

あいみょん私、役者の卵とか、こいつはいくぞ! っていうのを探すのが好きなんですよ(笑)。いきなりプロデューサー目線になるみたいな。そういう人なら何人かいますね。役者として応援したいなっていう。大下ヒロトっていうやつがいるんですけど、その子は私も彼もまだ何も始まってない時に出会っていて、彼は最近「オフィス作」っていう大きい事務所に入ったんですよ。自分とそんなに年齢変わらへんくせに上から目線なんですけど、応援したいなって思えるアーティストを探すのは好きですね。悔しくなる人が好きです。嫉妬しちゃうような人。

あー、やられた! みたいな。

あいみょんあー、やられた! なんだこの才能!みたいな(笑)。面識ある人ない人問わずですが、そういう人が周りにいることが大事かなと思っていて。悔しいと思わせてくれる、良くしてくれている先輩が今たくさん周りにいて、そういう人たちがおらへんと、私は多分続けられへんなって思うので。

そういうところからの刺激というのが、創作活動の源になってるんですね。

あいみょんそうですね、滅茶滅茶バネになりますね。

〈ヤードセール〉ハーフジップトップス ¥17,820、〈エイティーズ〉スニーカー ¥36,700(ジャックポット)、〈アレッジ〉パンツ ¥19,000(カラーズ)

あいみょん

兵庫県西宮出身のシンガーソングライター。2017年9月に発売された1stアルバム『青春のエキサイトメント』が現在もロングセールスを記録中。2018年8月に5thシングル「マリーゴールド」をリリース。同世代の若者から圧倒的な支持を集め、全国ツアーも全公演SOLD OUT。2018年の大晦日にはNHKの紅白歌合戦にも出場決定。来年2月にはニューアルバム『瞬間シックスセンス』のリリース、そして日本武道館での単独公演も開催決定と、今最も勢いに乗るアーティストのひとり。

ジャックポット

電話:03-3352-6912
住所:新宿区新宿3-22-11 サンパーク7F

カラーズ

電話:03-5778-3782
住所:渋谷区神宮前5-36-6 KARIマンション3-E

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