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小林賢太郎の“最新作”! 箱根富士屋ホテルを舞台にした、「Dewar’s Room」の全貌とは?

Dewar’s -TRUE SCOTCH SINCE 1846-

小林賢太郎の“最新作”! 箱根富士屋ホテルを舞台にした、「Dewar’s Room」の全貌とは?

1846年に誕生して以来、160年以上にわたって世界中で愛されているスコッチ・ウイスキー〈デュワーズ(Dewar’s)〉。ブランドが大切にしている「起源」「原点」「本質」というコンセプトを具現化した、こだわりの空間「Dewar’s Room」が箱根富士屋ホテルのスイートルームに期間限定でオープンしていました。この部屋をプロデュースしたのが、幅広い層に人気の高い劇作家・パフォーミングアーティストである小林賢太郎氏。なにやら興味深いセッションの様子を、秋深い箱根まで出向いて取材してきました。

  • Photo_Yumi Saito
  • Edit_Ryo Komuta
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ハイボールが一般的なものになって久しいですが、その起源を知っている人はあまり多くないのではないでしょうか。1846年にスコットランド・ハイランド地方で誕生したスコッチ・ウイスキーの雄、〈デュワーズ〉の2代目、トミー・デュワーがハイボールを考案したという説があります。くわしくはこちらを。

諸説あるハイボールの起源ですが、それくらい歴史のあるスコッチ・ウイスキーである〈デュワーズ〉がこの度開催した、なんとも小粋なイベントをご紹介いたします。

上の写真にある美しい紅葉。観光地そして景勝地としても名高い、箱根の富士屋ホテルのスイートルームからの眺めです。三島由紀夫、ジョン・レノン、オノ・ヨーコも泊まったこのスイートルームに、「Dewar’s Room」と名付けられた空間が、11月18日〜22日の5日間にわたってオープンしていました。

この空間をプロデュースしたのは、劇作家・パフォーミングアーティストとして高い評価を受ける小林賢太郎氏。「Dewar’s Room」に宿泊されるお客様に楽しんでいただくための、ストーリー体験型の宿泊プログラム「D氏を待ちながら」について、そしてウイスキー、〈デュワーズ〉などについても語ってもらいました。

「20歳のときに、知り合いの紹介で国内の蒸留所に行って、そこでモルトやグレーン などの原材料に触れ、そして倉庫の中に積み上がっていた樽などを見たんです。そこで、こんなにも手間暇と愛情をたっぷりかけて作られているのか、とすっかりウイスキーに魅せられてしまったんです。ウイスキーを飲んで、初めて口の中に、味以外に“時間”が入ってきた体験をしたんです。ですので、今回、このようにスコッチ・ウイスキーである〈デュワーズ〉のキャンペーンのお手伝いができたのは、僕にとってはとてもスペシャルなことでした」

「今回、『Dewar’s Room』というストーリーを作るにあたって、物語の世界観と重ね合わせるには、パブっぽい演出と相性がいいなと思い、パブミラーと呼ばれる鏡などを含め、いろいろと自作させていただきました。英国のパブに行くと、こうした広告を載せたミラーがあるんです。この空間にあるものは、本物も混ざっていますが、ほとんどが手作りです」

物語は、スコットランドから来たDという紳士よりさまざまな指令が書かれた手紙が届き、それに従い行動していくことで進行していく、巻き込まれ型のストーリーとなっています。その進行役を務めたのが写真のバトラー富井氏だ。

D氏から届く手紙は、このファイルにしまっておくことができるようになっています。

ウイスキーの美味しい飲み方が図解されたこのページも、小林氏によるもの。

「今回は本当にいろいろなものを準備しました。お話をいただいてから、丸2ヶ月くらいの時間をかけましたね。お芝居一本書くのと同じくらいの労力がかかっています。今回のこのキャンペーンは5日間なので、5日5公演という感覚です(笑)」

「今回は指令のなかにあるクイズに答えていくと、最終的に〈デュワーズ〉の12年ものがプレゼントされるんですが、そのヒントがあらゆるところに散りばめられています。例えばこの本ですね。ここ箱根は東海道ですので、東海道五十三次の本です」

「さらにウイスキーだけではなく、こうしたネームタグも用意しました。ホテルという場所の特性上、あらかじめお客様のお名前がわかっているので、日付とお名前を入れておくという演出です」

また、さきほど登場した伝令役のバトラー富井氏のファッションにもぬかりはない。

「〈デュワーズ〉は英国のお酒なので、ブリティッシュスタイルで統一しました。ネクタイは英国式の左下がりのレジメンタルを。ピンバッチには樽や、スコットランドの地図をあしらいました。そしてタータンチェックのチーフ。ミスター、スコッチ・ウイスキーのできあがりです」

ウォークインクローゼットには、D氏の“私物”である、スコットランドの生地で作ったツイードのジャケットが。

「とにかく今回のキャンペーンはすごく楽しかったです。自分がお客さんだったら、どんな仕掛けがあったら楽しいかなと考えながら一つ一つ作りました。劇場という枠を超えたところで、エンターテイメントを作るのは面白かったです。まぎれもなく、僕の最新作と言えると思います。お話を作ってお客さんを楽しませるという部分ではなんら変わらないですし、いままで積み上げたものが役に立っています」

「ホテルという閉じた空間には魅力を感じますね。いま何時だかわからなくなるような密閉感を含めて、閉じ込められている喜びを感じます。そうした時間の観念というのが、僕にとってはつねに興味の対象なんです。なので、ホテルという空間や、途方もなく時間をかけて作るウイスキーは、僕をワクワクさせてくれるんです。物語が自然に湧いてくるような環境というか」

「お酒を飲むときのおつまみは何も食べ物だけじゃないんです。目で楽しむものであったりとか、今回用意したクイズやうんちくも、お酒を美味しく飲むのに役立つんです」

応募総数6749名の中から抽選で選ばれた、5組10名のゲストは小林氏の真骨頂である“美しくておもしろくて少し不思議”な世界観を、きっと存分に堪能したことでしょう。

最後に〈デュワーズ〉のテイストについても少し。

「正直、これまではシングルモルトのウイスキーを飲むことが多かったんですが、モルトとグレンとが両方混ざっているブレンデッドウイスキーである〈デュワーズ〉を飲んでみたら、そのおいしさに驚きました。それからはあらゆるブレンデッドウイスキーを飲み比べましたが、〈デュワーズ〉の『12年』はコストパフォーマンスを含めて、本当に素晴らしいウイスキーだと思います」

華やかにひろがる芳醇な香りと、まろやかでバランスのとれた味わいで、スコッチ最大の消費国であるアメリカにおいて、シェアNo.1のスタンダードを誇る〈デュワーズ〉のスコッチ・ウイスキー。冒頭で述べたように、ハイボールとの相性は抜群。ぜひ一度お試しを。

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