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太賀と川島小鳥。被写体と写真家を超えた、二人の新たな関係。

LACOSTE with TAIGA and KOTORI KAWASHIMA

太賀と川島小鳥。被写体と写真家を超えた、二人の新たな関係。

世代を超えて好まれる服は、そう多くはないはず。そういう意味で、〈ラコステ(LACOSTE)〉のポロシャツは、世界中から愛され続ける稀有な存在。例え、好みのファッションテイストが違っても、感性の違うさまざまな人たちを繋ぐ服といえます。そこにはプロテニスプレイヤーでもあった、創設者のルネ・ラコステが特別なクリエイティビティを持ち合わせていた息吹を感じることができます。今回登場するのは俳優の太賀と写真家の川島小鳥。二人でつくり上げたといえる写真集『道』の出版から2年経った、今だからこそ話せることもあるようです。それぞれに目覚しい活躍を見せる彼らの、それぞれの視点と想いに迫りました。

  • Photo_Yusuke Yamatani
  • Styling_Dai Ishii(Taiga)
  • Hair & Make-up_Masaki Takahashi(Taiga)
  • Text_Akiko Fukunaga
  • Edit_Ryo Muramatsu
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太賀 / 俳優

写真右。1993年、東京生まれ。2006年に俳優としてデビューし、テレビドラマや映画、舞台などで活躍。4月27日には『あの日々の話』、6月7日には『町田くんの世界』の映画の公開を控える。7月20日から本多劇場他で舞台『二度目の夏』に出演予定。また、自身も趣味でカメラを楽しむ。愛用機は「CONTAX T2」。

川島小鳥 / 写真家

写真左。1980年、神奈川生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科卒業後、写真家・沼田元氣氏に師事。2007年に写真集『BABY BABY』でデビューし、2011年に『未来ちゃん』を刊行。『明星』(2014年)では木村伊兵衛写真賞を受賞した。4月27日(土)まで画家の小橋陽介氏と二人展「飛びます」を熱海で開催中。

初めて買った写真集は、小鳥さんの『BABY BABY』。

まず、お二人が初めて出会ったきっかけを教えてください。

太賀写真集『道』を発表する1年ほど前だったと思います。『装苑』という雑誌に “装苑男子” という企画があって、出演オファーを編集部から頂きました。その時、小鳥さんが撮ると聞いて。ぼくは元々、小鳥さんのファンだったので、ぜひ! って。それが最初ですよね。

小鳥そうですね。知り合いの編集者に「太賀くんを撮りたいんです」って伝えたら、ちょうど太賀さんの撮影をする予定があると聞いて。撮らせて欲しいと伝えました。ぼくはただただ、太賀くんのファンでした。

写真奥 ナッパレザーを使ったスニーカーは後ろについたワニのマークがポイント。〈ラコステ〉¥20,000+TAX 写真手前 クラシックなコートシューズを表現した一足は品のある雰囲気を放つ。〈ラコステ スポーツ〉Tシャツ ¥6,000+TAX、パンツ ¥12,000+TAX、〈ラコステ〉スニーカー ¥13,000+TAX

何を機にお互いのファンになったのでしょう。

太賀ぼくは中学生か高校生の時に、小鳥さんの『BABY BABY』っていう写真集を本屋で手に取ったのが一番最初。ぼくも趣味でカメラをやっているんですけど、それが初めて買った写真集だと思います。元々、銀杏BOYZが好きで、その中でも「BABY BABY」っていう曲が大好きなんです。それで「あ! BABY BABYだ!」って思って手に取ってみたら、実は関連性があったりして。そこから、何この写真、という風に小鳥さんのことを知っていきました。

小鳥ぼくは、友達の展示に太賀くんがたまたま行っていて、その写メが送られてきたんです。それで、かっこいい〜! って。

『道』は川島さんの自費出版ですよね。太賀さんを撮りたいという思いから写真集の製作が始まったのですか。

小鳥『装苑』の撮影がすごく良かったんですけど、まだまだ撮り足りないって思っていたら、(他社から)連載の話をいただいて。そこで最初にもらったテーマは “旅” だったんですけど、ぼくとしては「太賀くんを撮りたい」って伝えたんです。そうしたら、太賀くんを撮らせてもらえることになったんです。

太賀そうでしたね。

小鳥写真集になったのはそれから1年以上後のことなんですけど、太賀くんを定期的に撮らせてもらえるようになったのがその頃。今から3年ほど前のことです。

太賀毎月いろんなところに行って小鳥さんに撮影してもらいました。それである程度写真が溜まってきた時に、写真集を作りたいっていう話をしましたよね。

小鳥そうですね。

太賀一緒に撮影をするようになった頃から、いずれは(写真集に)なったらいいなって感じでしたよね。

小鳥もう、いい写真ばかりだったから…。撮り終わらないんですよ、太賀くんって。会うたびに顔つきとかが全然違うから。

太賀ぼくもそれは意識してたかもしれないです。(写真集にすることに)迷いはなかったですよね。当然のように、形になると思ってました。

シャッターを切られると、何気ない瞬間が特別に思えた。

太賀さんもプライベートで写真を撮られていますよね。小鳥さんに撮られる前と後で、小鳥さんの写真に対する見方は変わりましたか?

太賀どうですかね。それこそ一番最初に『BABY BABY』を買って、次に読んだのが『未来ちゃん』だった気がするんですけど、それから小鳥さんの写真をよく目にするようになって、一貫してドキドキするっていうのは変わらないかなって。なんかこう、トキメキみたいなものを感じるんですよね。自分が被写体になったら、それを客観視はできないので、そういう意味では小鳥さんとつくった自分の写真は違う見方になります。

小鳥さんとの撮影って、ぼくは特に何もしていないんですよ、本当に。散歩して、美味しいもの食べて、きれいな景色のところへ行って、小鳥さんとただ一緒に過ごしてる。なのに後で写真を見返してみると、自分にとっては何もしていないような瞬間も、あの瞬間って特別だったのかもって思うようなことがいっぱいあって。そういう風にぼくは小鳥さんの写真を捉えています。

撮影している時に、どうこうしてって小鳥さんは一切言わないんですよ。座ってとか立ってとか、そのくらいはありますけど、ほとんどなくて。でも、後から振り返ってみると、ああいう一瞬一瞬が当たり前のことじゃないんだなって、特別に思えてくる。

小鳥さんがシャッターを切ることで、その瞬間が特別だと気づかされるのですね。

太賀そうですね。今その写真を見ているぼくにはない瞬間だし、やっぱりどうしても誰しも歳を重ねるし、元々あったものが研ぎ澄まされることもあれば、余計なものが付いてくる時もある訳じゃないですか。小鳥さんの写真はぼく自身の純度の高い部分を切り取ってもらえているような気がします。見返した時にぼくってこんな顔をするんだとか、そういう気づきもありますね。

小鳥太賀くんって会うたびに変わっていると思います。変わってるし、変わってない。すごく不思議な人なんですよね。

写真集『道』からは、いい意味で緊張感がないというか、俳優さんの写真集には珍しい二人の距離の近さを感じられました。

太賀・小鳥嬉しいですね。

だから、二人は頻繁に会っているのかなと思っていました。

小鳥何度会っても、毎回緊張するんですけどね。

太賀ほんとですか!?

小鳥うん(笑)。

太賀最近は『道』の撮影も終わって、プライベートで撮影しよう、みたいなこともなくなったじゃないですか。実は、プライベートで撮影する時はすごく緊張してました。でも今はもう、落ち着くな、みたいになってきちゃいましたけど(笑)。

『道』の製作を経て、二人の関係性は変わりましたか?

太賀ぼくは小鳥さんに甘えっぱなしですからね。関係性が変わったというか、ここ数年、一緒の時間をたくさん過ごしてきたので。その積み上げてきたものっていうのがやっぱり信頼になっているし、なんか、小鳥さんに嫌われたくないってより思いますね。

小鳥さんへの憧れは変わらないのですね。

太賀そうですね。初めに被写体と写真家という立場で会っているし、それからきっとぼくも変わっているし、変わっていないところもあるだろうし。それは小鳥さんもさっき言っていましたけど、あくまで自分が被写体として、いつも魅力的でありたいなっていう風には思います。

小鳥さんに出会わなかったら、写真集を出すことは生涯なかった。

『道』の裏話というか、今だから話せることはありますか?

小鳥あ! 部屋の話かな。

太賀ぼくが一人暮らしを始めた時の部屋のことですか?

小鳥そう、そう。

太賀あの撮影はおもしろかったですよね!

小鳥撮影に苦労した訳じゃないんだけど、俳優さんの写真を一冊にまとめるって具体的に考えた時に、すごく迷いが出てきてしまったんです。一生懸命つくったけど、これでいいのかなって思っちゃって。その時にはまだ、部屋では撮ってなかったんですよ。それで、部屋での撮影ってよくあるからやってなかったけど本当にいらないのかなっていうことを太賀くんに話したら、とりあえず撮りましょう! と言ってくれて。

太賀そうでしたっけ?

小鳥そう。かっこいいなと思いました。それで太賀くんの部屋で撮らせてもらったんです。

写真集の表紙も太賀さんの部屋で撮影したカットですよね?

小鳥そうです。この(表紙の)写真は、撮ってる間に太賀くんが寝ちゃったんだよね。

太賀そうですね。ちょっとだけ寝てもいいですか? みたいな感じで。それでパッと起きたら、レンズが目の前にあって! っていうその時の表情ですね。

小鳥『BABY BABY』もそうだったんですけど、やっぱり被写体の人と一緒につくっていて、結構助けてもらうことが多いんですよ。それもすごくよかったと思っています。

小鳥さんが着たのは、ポロシャツの原型といえる定番モデル「L.12.12」。1993年の誕生から受け継がれる、色褪せないデザイン性と機能性が魅力的。〈ラコステ〉ポロシャツ ¥13,000+TAX

小鳥さん主導というよりは、二人でつくった感覚が強いのですね。

小鳥まさに! そうですね。

太賀ぼくは、写真集には生涯縁がないと思ってましたし、むしろつくりたいという気持ちもなかったんです。でも小鳥さんとの出会いがあって、やっぱり尊敬していたので、つくるかつくらないかっていう時につくらない手はないなと思って。この出会いがなかったら、ぼくが写真集をつくることは一生なかったと思います。

小鳥(嬉しそうに)えぇ〜!

元々、写真集を敬遠していたのはなぜですか?

太賀そもそも基本的に撮られるのがあまり好きじゃなかったんですよ。小鳥さんと出会うまでは。その感覚が大きく変わったっていうのもありましたね。

他の方に撮られる感じとは違うんですね。

太賀何て言うんでしょう、ぼくは普段お芝居をしていて、いろんなことが鎧になるんですよ。衣装を着たりとか、人が書いたセリフを言ったりとか、自分だけど自分じゃないみたいなところがあって。でも、写真を撮られる時は、どう考えても自分自身で。そこに自信がなかったっていうのはずっとあって。でも、そういう自信のない自分を、小鳥さんが肯定してくれたような感じがあって。それが自分の中ですごく大きかったですね。

デザインの一部にポロシャツと同じ鹿の子素材を使ったスウェットは、〈ラコステ〉と〈オープニングセレモニー〉のコラボアイテム。コンテンポラリーなカラーブロックと、爬虫類を想起させる襟のプリントが斬新。〈ラコステ ライブ〉スウェットシャツ ¥19,000+TAX

小鳥さんとの撮影を機に、被写体としての写真への向き合い方が変わったのですね。

太賀そうですね。最初は結構ぐずぐずしてましたもんね。

小鳥そうだったけ?

太賀これはやめましょう、とかぼくが言ったり。あの頃はまだ自意識が強かったと思います。でも今は、他の方に撮影される時もだいぶ抵抗がなくなりましたね。

何をしてくるか分からない恐さがいつもある。

最後にお二人が会ったのはいつですか?

太賀・小鳥一週間前です。

小鳥ぼくが今、熱海で「飛びます」っていう展覧会を開いていて。

太賀展覧会の初日に小鳥さんがいると聞いたので、遊びに行きました。

小鳥花火大会の初日で、一緒に花火も見ましたね。そこで、事件が起こって。

太賀テンション上がっちゃって(笑)。

小鳥花火がフィナーレで盛り上がるから、その時に(写真を)撮ろうと思ってカメラを構えてたんですけど…。

太賀脱いじゃったんですよ。でも、上半身裸になった後に気づいたんですけど、ぼくはその日、珍しく黒のピチピチのスキニーパンツを穿いていて。イメージでは、ドニ・ラヴァンみたいな豪快な感じでいたら、全然違う感じになっちゃってて(笑)。思ってるのと全然違う! みたいな。でもそれはそれで面白いかなと思って、なんかやたらとテンションが上がっちゃいました(笑)。

小鳥太賀くんて、そういう何をやってくるか分からない恐さがずっとあるかもしれないです。

太賀恐いですか? ぼく。なんかかっこいいな、恐いって言われる人!

小鳥こういう優しい雰囲気の中に、どこに潜んでいるかわからない恐さがあるかも。それは、写真家としては非常に嬉しいです。撮らなきゃっていう気持ちを掻き立てられますね。

これから二人でしてみたいことはありますか?

小鳥具体的な話ではないんですけど、海外撮影はしたいですね。

太賀台湾で撮影はしたんですけど、ヨーロッパに行きたいねっていう話を小鳥さんとしていて。それは叶えたいですよね。

小鳥20代後半の魅力はやっぱりヨーロッパで(笑)。

日本での撮影とは違うスイッチが入りそうな期待感があるということですか。

小鳥いや、分からないですね。太賀くんとの写真集のタイトルが『道』なんですけど、去年大阪で展示をした時には『未知』っていう名前にしたんです。そういう、想像がつかないところで撮ってみたいなっていう気持ちはいつもありますね。あと、太賀くんってアジアはすごく似合っちゃうから。

太賀アジアは自分でもなんかハマる気がするんですけど(笑)、ヨーロッパはぼくも想像がつかないです。やりましょう!

小鳥ハードルは上がってるかもしれないけどね。

太賀それは一度作品を出したからっていうことですか?

小鳥そうですね。自分の中で。

太賀でも、気楽にライフワーク的な感じで行きましょうよ。

小鳥これまでは本を出すごとに作品を終わらせてきたんです。一旦終わりにする覚悟を持つというか。でも、『道』を発表した直後に『美術手帖』で太賀くんにコメントを頂いて。そこに、「『道』は始まりの『道』ですよね」って書いてあって。そうなんだ〜! って。それで、それからも撮ろうって思いました。

着方によって、イメージが全く変わる。

ところで、プライベートで〈ラコステ〉を着たことはありますか?

太賀あります。高円寺の近くが地元で、古着屋さんがいっぱいあるんです。学生の頃によく行ってたんですけど、当時〈ラコステ〉のニットカーディガンがいろんな古着屋さんに置いてあって。それをいっぱい持ってましたね。あれは80年代のものですかね、すごくカラフルでした。高校生の時って、制服の上にカーディガンを着るのが一つのファッションみたいなところがあるじゃないですか。〈ラコステ〉にはそういう思い出がありますね。

小鳥ぼくは、10年以上前かな、よく買っていました。ぼくもすごくカラフルなニットを着ていました。

今日の〈ラコステ〉のコーディネイトはいかがですか?

太賀〈オープニングセレモニー〉とのコラボアイテムを着てみて、ぼくの知らない〈ラコステ〉だ! って思いました。今日は、どちらかというとストリート寄りなコーディネイトになったのかなと思うんですけど、ぼくは〈ラコステ〉にもう少しトラディショナルなイメージを持っていました。でも、着崩し方によって、また違ったかっこ良さがあるんだなというか。ダボッとしたサイズ感で着るのは初めてだったので、こういう着方もかっこいいんだなって。

小鳥普段は黒をあまり着ないので、黒のポロシャツがとても新鮮でした。大人が着るポロシャツってかわいいなって。なので、今年の夏は〈ラコステ〉のポロシャツを着たいなって思いました。

太賀ポロシャツ、可愛いですよね。

小鳥いろんな色を着てみたいですね。

太賀ぼくは白のポロシャツを着たいな。超直球な感じで、デニムに合わせて。今日はまた全然違う着こなしを楽しみましたけど、ジャストサイズの〈ラコステ〉を夏に着たいですね!

太賀さんは日によって違うテイストのファッションを楽しむ方ですか?

太賀いえ、服は割と毎日同じようなものを着ていますね。限られたものを大事に着たいタイプです。理想はいつも同じ服を着て、なおかつそれがいなたくなり過ぎなければいいなって思ってます。でも、服は大好きですよ。

ラコステお客様センター

電話:0120-37-0202

www.lacoste.jp

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