SPECIAL

「フイナム」が様々なブランドやヒトと
コラボレーションしたスペシャルサイトです。

CLOSE
洗練のニューカマー、KOMONO。 デザイナーが語る、アントワープらしさと日本との縁。

洗練のニューカマー、KOMONO。 デザイナーが語る、アントワープらしさと日本との縁。

2009年、ベルギーのアントワープで生まれた〈コモノ(KOMONO)〉。時計とサングラスを主軸に、シンプルでミニマルなユニセックスモデルを展開するアクセサリーブランドだ。手掛けるのはラフ・マエスとアントン・ヤンセンスという二人のアーティスト。日本での本格始動を控えた今、そのひとり、ラフ・マエス氏にインタビューを決行した。

  • Photo_Tatsunari Kawazu
  • 
Text_Yasuyuki Ouchi
  • 
Edit_Shinri Kobayashi
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Raf Maes(ラフ・マエス)

1972年8月23日、ベルギー生まれ。2009年6月にAnton Janssens(アントン・ヤンセンス)と共に〈コモノ〉を設立。代理店ビジネスやアートディレクターの経験を持ち、特にアート関連に造詣が深く、ブランドのルックブックにすべて自ら携わるなど、〈コモノ〉では主にブランディングやビジュアルディレクションを担当。昨年よりLAに拠点を移し、アメリカでのマーケット拡大を目指す。また、大のスノーボード好きで、パートナーであるアントンとの出会いもスノーボードがキッカケだという。

ブランド名は日本語の“小物”から採用!

ーまず、日本では〈コモノ〉というブランド名が気になる人が多いと思います。日本語の“小物”からインスパイアされたとお聞きしましたが、なぜこのネームに?

Raf:僕らはサングラスや時計といった“小物”をメインに展開するブランドなので、ブランド名を決める際に、まずは世界各国の“小物”という言葉をリストアップしました。その中から、スタッフの投票で選ばれたのが日本語の“コモノ”だったのです。“KO・MO・NO”という音の良さに加え、“O”が3つ続くビジュアルも素晴らしかった。〈コモノ〉のロゴを見ていただけらば分かる通り、最初の2つの“O”はサングラス、最後の“O”は時計をイメージしています。

ーそれはスゴい。偶然を超えて運命みたいなものを感じますね。ラフさんは、ブランド名に日本語の“小物”を採用する以前から、日本に興味はあったのですか?

Raf:はい。趣味がスノーボードなので、スノーボードやスキーをやるために何度も日本には訪れていました。そういった中で、最も魅力を感じたのが、日本独特の正確さです。例えば、ショップなどで整然と並べられたディスプレイひとつにしても、日本の、日本人の細やかさや真面目さを感じます。だから、結果的にブランド名が日本語の“小物”に決まった時は嬉しかったですね。

コストパフォーマンスに優れた アントワープらしい洗練のデザイン。

ーでは、〈コモノ〉が展開するプロダクトについてお聞きしたいのですが、ブランドのコンセプトやテーマ、モノ作りする上での芯になる部分を教えてください。

Raf:第一に、ブランドのイメージを大切にしています。プロダクトそのものはもちろんですが、カタログや広告といったマーケティングにおいても高級メゾンのようなブランドイメージを心掛けて製作しています。




世界各国で広告などの撮影を行っているという〈コモノ〉。日本を舞台にしたイメージ映像がこれ。

ーなるほど。ですが、価格帯は非常にリーズナブルかと?

Raf:その通りです。ブランドのイメージはあくまでハイエンドですが、実際のプライスは誰にでもお求めやすくしているのです。そういった良質なものをリーズナブルに提供するというコストパフォーマンスの高さが〈コモノ〉のコンセプトなのです。

ーデザイン的な面はどうでしょうか?

Raf:コンテンポラリーなデザインで素材にこだわることです。他では見たことのない素材使いが特徴で、最新の時計ではベルト部分にコルク素材を使ったモデルもあります。〈コモノ〉は、大きく分けると僕がビジュアルを担当し、もう一人のアントンがデザインを担当していて、僕の拠点はLA、デザインの拠点はベルギーのアントワープです。なので、デザイン的にはアントワープらしく、洗練されていてミニマルですね。

アーティストとのコラボモデルも注目!

ーあと、〈コモノ〉といえば、2014年の時計コレクションで発表したバスキアとのコラボモデルが印象深いのですが、インラインの他に、こういった世界中の様々なアーティストたちとコラボレーションした、リミテッドラインの「キュレーテッド」も展開していますよね。

Raf:そうですね。バスキアとのコラボモデルもリリースしましたが、基本的に、これまではマグリットに代表されるように、ベルギー出身のアーティストとコラボレーションしてきました。現役、故人を問わないのは、もちろんアーティストとしてもリスペクトしていますが、あくまでアート作品とコラボしているイメージだからです。

ー「キュレーテッド」のモデルをはじめ、〈コモノ〉にはファッション性の高さを感じます。

Raf:老若男女、年齢は関係なくアートに興味がある人たちに身に着けて欲しいですね。〈コモノ〉の時計やサングラスが、休日を美術館やライブラリーなどで過ごすような方々のライフスタイルの一部になれたら嬉しいです。

フラッグシップショップをいずれ東京にも!

ー現在は80カ国以上で展開されているようですが、これからの日本での本格始動を含め、今後のビジョンを教えてください。

Raf:現在展開している90%がファッション関連のお店なので、今後は時計の専門店や眼鏡の専門店なども視野に入れていきたいですし、そのポテンシャルを持っているブランドだと自負しています。ただ今は、現在取り扱っていただいているショップさんに集中して、世界各国のパートナーと共に〈コモノ〉というブランドをもっと進化させていきたいですね。

ー世界各国にフラッグシップショップを構えるとか?

Raf:もちろん、ブランドの背景やイメージをお客様に伝える上でフラッグシップショップは重要ですので、その考えもあります。現在、旗艦店はアントワープの他に、フランス、ポルトガル、台湾にあるのですが、その他の国々のパートナーからもそういったお話をいただいています。とはいえ、闇雲に増やすつもりはありません。前述した通り、ブランドのイメージを大切にしているので、〈コモノ〉の世界観が表現できるショップをつくるために、いろいろな事を精査して決めていきたいです。ただ僕の中では、ロス、NY、東京には構えたいですね(笑)

日本とのコラボレーションにも意欲的。

ー話は変わりますが、日本のファッションシーンをどのように感じていますか?

Raf:世界中の国々を回ってきましたが、日本のファッション、日本人のファッションセンスは本当に素晴らしいと思います。日本のファッションデザイナーも皆さん勉強熱心だとリスペクトしていますし、ファッションだけに限らす、安藤忠雄さんが手掛けた建物など、日本の建築物などからも影響を受けています。

ーちなみに、これまではベルギー出身のアーティストとコラボして来られたようですが、今後、コラボレーションしてみたい日本のブランドやクリエイターなどはいますか?

Raf:難しい質問ですね(笑)。強いて言えば、コム・デ・ギャルソン……。いや、いまここで挙げるのは難しいです。ただ、ブランドや人だけに限らず、セレクトショップと組むのも面白いですし、日本にはコラボレーションしてみたい相手がたくさんあります。

ー最後に、『フイナム』読者と〈コモノ〉ファンにメッセージをお願いします。

Raf:これまでに〈コモノ〉の商品を手に取ってくれた日本の方々に感謝します。〈コモノ〉がこれからも皆さんに喜んでいただけるブランドであり続けるために、頑張ってデザインしていきますので、これからも応援よろしくお願いします。“アリガトウゴザイマス!”

アーバンリサーチ 表参道ヒルズ店
03-6721-1683

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Page Top