HOUYHNHNM

FEATURE|田中知之さんと後藤直紀さん、それぞれのグッドタイム考。

田中知之さんと後藤直紀さん、それぞれのグッドタイム考。

Better Days in HARUMI FLAG

田中知之さんと後藤直紀さん、それぞれのグッドタイム考。

世界中が期待に湧く2020年東京オリンピック・パラリンピック。「HARUMI FLAG」はその選手村ののちの姿であり、東京は晴海五丁目に新たな豊かさをもたらす都市開発プロジェクト。東京湾を望み、公園や学校に商業施設も併設される新たな街。そこには、どんな暮らしが待っているのだろうか。答えは人の数だけあるけれど、きっと抱くワクワクはみんな同じはず。DJ/プロデューサーの田中知之さんと珈琲焙煎士の後藤直紀さん、例えば二人がここをマイホームにしたらどんな時間を過ごすのか。それぞれが愛した音楽とコーヒー、そして日々の暮らしの話。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この部屋で自由に音楽との接し方を見つけていくのが楽しいんじゃないかな。

田中知之(FPM)

1966年生まれ、京都府出身。プロデューサーやリミキサー、DJなど様々な顔を持ち、ソロプロジェクトの「Fantastic Plastic Machine」ではこれまでに8枚のオリジナルアルバムをリリースしている音楽家。ファッションシーンにもファンが多く、自身もヴィンテージに精通した洒落者として知られている。www.fpmnet.com

最近、田中さんは実際にお引越しされたそうですけど、ご自宅はどんな場所なんですか?

田中知之(以下、田中)昔からミッドセンチュリーの家具が好きなんですけど、少しずつ集めた古きよきアメリカやヨーロッパの家具との相性を考えました。玄関先にサボテンが植えてあったり、ストレージはジョージ・ネルソンのCSSのヴィンテージを見つけて設置したりと楽しんでいます。

古着好きな田中さんらしいお住まいですね。やっぱりオーディオにもこだわられたんですか?

田中そうですね。オーディオは50年代のヴィンテージのシステムで、全部モノラル用のもの。最高ですよ。こだわり出したらキリがないんですけど、やっぱりプライベートな空間で音楽とか、趣味を楽しむって男としては一番グッとくると思うんです(笑)。

きっと多くの男性読者は共感してくれると思います(笑)。やっぱり住まいのチョイスには個性が出ますよね。

田中ぼくは歳も50を超えてるし、いままでにいろんな賃貸に住んできて。それこそヴィンテージのマンションだったりとか。ぼくとしては男の人がこの「HARUMI FLAG」みたいなマンションをチョイスするのはすごくしっくりくるんですよね。例えば、ぼくと同じようにヴィンテージな部屋が好きな人でも、仕事が忙しい方とかだと内装をイチから全部考えるのは大変だと思うので、こういう風にハイレベルなベースをつくってくれてあるのはすごくありがたいと思います。晴海五丁目っていう立地もいいなぁって、今日駅を降りて思いました。

本物のヴィンテージをたくさん見てきた田中さんでもそう思われるんですね。

田中そりゃもう、この部屋は充分だと思いますよ。センスがいいし、素敵だと思います。ヴィンテージのマンションなら前回の東京オリンピックの時期につくられたようなところもありますけど、水まわりのこととか断熱のこと、耐震のこととか色々と考えていくと、新しい分譲住宅はやっぱり魅力的ですよ。現実的なことを言っちゃいますけど(笑)。

ヴィンテージのテイストにこだわっていくうちにオリジナルピースに走る感覚も分かりますけど、快適さや利便性とかっていう部分ではやっぱり新品にはかないませんよね。

田中そうですね。それにこの部屋みたいにガワがすべて最新のところにヴィンテージを持ち込むとかっていうのも自由だし。音楽で言えばDJ機材を揃えたりとか、色んな楽しみ方ができるし、自由度も高いですよね。もちろん、本当に古い家にやせ我慢して住むのもひとつの美学だと思いますけどね。

田中さんは実際に自分の理想の空間をつくられたわけですが、そこでの一番好きな過ごし方はなんですか?

田中やっぱり音楽を聴く時間はいいですよね。自宅ではモノラルの古いアナログレコードしか聴かないんです。音楽を仕事にしてはいますが、未だにプライベートでも音楽は不可欠です。この部屋に住む方も自由に音楽との接し方を見つけていくのが楽しいんじゃないかなと思います。

レファレンスルームにはターンテーブルが置かれていますが、やっぱりアナログとの相性は良い空間ですよね。

田中そう思います。この仕事をしていると、データだけの音楽って本当に悲しいな、って思うことがあって。例えば針を落としたり、ジャケットを眺めたり、物体としてそこにあって所有できることってすごく意味があると思うんです。例え音源データを何ギガ持ってようが、ぼくはそれだと音楽を所有しているって自覚が湧かないんですよ。だから、アナログレコードを手に入れて、それで音楽を聴く喜びっていうのが絶対にあると思います。

ビギナーでもアナログレコードを気軽に楽しめる、〈テクニクス〉の音響システム。ターンテーブルはスタンダードモデルとして人気の「SL-1200GR」、アンプは「SU-C700」、精緻な音を鳴らす2ウェイスピーカー「SB-C700」。それぞれヴィンテージテイストの部屋にもすっと馴染むデザイン性もいい。

田中さんはご自身でも昔から積極的にアナログ盤をリリースされていましたもんね。

田中はい。休日でゆっくり時間のあるときはやっぱりレコードがいいと思うんです。アナログレコードってジャケットデザインもこだわってつくられたものだろうし、レコードで音楽を聴くってのはどこか儀式に似てる気もします。A面、B面をひっくり返さなくちゃいけないからCDの方が楽でしょうけど、だからこそ、好きなレコードをかける時間っていうのはすごく贅沢なんですよ。それをするためだけに自分の空間を手に入れるっていうのも、大いにアリじゃないですか?

田中さんがオススメする「HARUMI FLAG」の生活に合う音楽。

DJとして日本各地はもちろん、世界でもプレイする田中知之さん。そんな彼が今回の部屋のイメージに合うレコードを選盤。朝、昼、夜それぞれのシーンで聞きたいものを紹介してもらった。

朝(左):KENNY RANKIN “SILVER MORNING”

LA出身のシンガーソングライターによる、比較的初期のスタジオアルバム。「海外の中古レコード屋さんで安くで売っているのを見つけたら、とりあえず買って友人にプレゼントしています。優しい唄声は朝の気分にぴったり」

昼(中):TINA LOUISE “IT'S TIME FOR TINA”

往時の銀幕のヒロインが残した、唯一のアルバム。「ジャズボーカルって、夜に似合うのは当然なのですが、ぼくはあえて昼に聴きたい。思考が停止して、脳がとろけそうになる。客演のコールマン・ホーキンスのサックスもいい」

夜(右):RICKIE LEE JONES “POP POP”

不朽のジャズスタンダードの名前が並ぶ、カヴァーアルバム。「シンガーソングライターとして有名な彼女ですが、録音が素晴らしいことでも有名。夜、このレコード聴きながらウイスキーを煽るとか、最高ですよね」

今回紹介した部屋では田中さんのソロプロジェクト「Fantastic Plastic Machine」のレコードを聴くことができる。左は4作目の『too』。さまざまなゲストミュージシャンを起用し、どれも聴く人を夢に誘うような曲に仕上がっている。右は2作目の『LUXURY』。なんとヴェルナー・パントンがジャケットデザイン。

そこで育った子供って、“大人の時間の過ごし方ってこういうことなんだ” って感じると思うんです。

後藤直紀

珈琲焙煎士。1975年生まれ、神奈川県出身。酒造メーカーの子会社に数年勤める中で、独学で焙煎を学び、退職後に東京の老舗「バッハコーヒー」を主宰する田口護氏に師事。独立後に自身のコーヒーショップ「豆香洞コーヒー」をオープン。「ワールドコーヒーロースティングチャンピオンシップ」での優勝をはじめ、数々の大会を制覇してきたコーヒー焙煎の世界的キーパーソン。tokado-coffee.shop-pro.jp

コーヒーが身近になって、自宅で挽いたり淹れたりする方も増えた気がしますけど、焙煎も自宅でできるものなんですか?

後藤直紀(以下、後藤)できますよ。実際に自分でもお店を始める前からやってました。それこそ、もう20年、30年近く前から。もちろん味に限界はあるんですけど、ガスさえ使えれば実はそんなに難しくないんですよ。そもそもコーヒーって歴史的には家でお母さんが焙煎して挽いて、淹れたものをお父さんが飲むっていうことが多かったみたいで。その後は工業化が進んで焙煎業というのができて、大きなロースターが焼いたものを家庭用に買うという流れになっていったんですけど、それが最近また戻ってきたという感じです。だから、家で焼くというのは実は自然なことだったりするんですよ。

なるほど。後藤さんはご家族と福岡でお住まいなんですか?

後藤妻と子供3人の5人で暮らしています。福岡の自宅で。普段は帰るのが遅いので、なるべく休みの日は家族といるようにしていて、自宅で過ごすことが多いです。

そのときもコーヒーを淹れるんですか?

後藤コーヒーは私が淹れることはあんまりないかなぁ。子供たちが淹れるか、妻が淹れてくれることが多いです。

お子さんがコーヒーを淹れるんですか?

後藤そうなんです。教えたわけではないんですけど、結構早いうちからそうなりました。まだ小学生なんですけど、多分、私がやってるのが楽しそうに見えたんでしょうね。「やらせてやらせて!」って言って。

なかなか大人っぽい趣味ですね(笑)。

後藤(笑)。5歳ぐらいから飲んでいて、最初は “子供コーヒー” って言って、お湯で薄めたりミルクを入れたりしてました。上の5年生のお兄ちゃんは最近「大人コーヒーも飲めるぜ」って苦そうな顔しながら飲んでます(笑)。

下の写真は、後藤さんが開発に携わった〈パナソニック〉の焙煎サービス「The Roast」の焙煎機本体。毎月コーヒーの生豆(写真上)が自宅に届き、豆に合わせた独自のレシピで焙煎。自宅にいながら、その時の気分に合わせた本格的なコーヒーを楽しめる。

すごく微笑ましいですね。

後藤やっぱりコーヒーがある生活っていうのはいいなぁと思います。当然ですけど、うちのお店に来てくれてるお客さんたちは豆を買っていくので、家で淹れられる方ばかりなんですけど、聞くと大抵お父さんやお母さんが家でコーヒーを淹れて飲んでたっていう方たちで。ミルがあったとか、それがなくてもレギュラーコーヒーを飲んでたとか、その香りをずっと子供の頃から覚えてるとか。いま、そういう方たちがお子さんを連れてお店に来てるので、そのお子さんたちもいつかコーヒーを飲むようになるんだろうなと思ってます。

小さい頃から見ていると、そうやって家で過ごすことが当たり前になっていくんでしょうね。

後藤そうだと思います。自家焙煎は鮮度の良さとか味わいの幅広さとか、色々と魅力があるんですけど、一番は香りだと思うんです。焙煎してるときの香りって、挽いてるときの香りとも飲んでるときの香りとも違うんですよ。自家焙煎のコーヒー屋さんに入ったときのあの香りを自宅で楽しめるっていうのが一番の魅力で、きっと子供が育ったとき、一番記憶に残るのはその香りなんじゃないかと思っています。香りって記憶に残りやすいですし、いい気持ちだという思い出が香りと一緒に残っていくんじゃないかな、って。

小さい頃に覚えた香りは、何かの拍子に出会うとすごく懐かしく感じます。それが家族の時間だったら素敵ですね。

後藤コーヒーブレイクするようなご家族って、きっとそういう時間を大事にされてると思うんですね。そこで育った子供って、飲まないながらに “大人の時間の過ごし方ってこういうことなんだ” って感じると思うんです。そういうときに大人がコーヒーを飲みながら音楽を聴いたり映画を観たり、本を読んだりして過ごしていると、子供はそれを見て育ってくから。

すごくイメージが湧きます。ちなみに後藤さんのご家庭はどんなインテリアなんですか?

後藤私は分譲マンションに住んでるんですが完全に妻の趣味で、ナチュラルな感じですね。「HARUMI FLAG」のこの部屋よりももっと明るい色合いで、子供たちが好きそうな感じの家です。正直、私のことはあんまり考えられてない家ですね(笑)。私個人としてはこんなヴィンテージな感じがいいなと思っていて、せめて部屋の一角だけでもこんな感じだったらいいなと思ってるんですけど、「そしたら子供のランドセルはどこ置くの?」とかって言われると「……じゃあ使ってください」っていう感じになっちゃって。

奥さんの指摘も鋭いですね(笑)。

後藤やっぱり一番長く過ごす人に主導権を持たれがちというか、私も家で長く過ごせる日がたまにしかないので。そのうち、いまの家がヴィンテージになって、色が変わってきてくれればいいなぁ(笑)。子供たちがいつか大人になったらぼく好みのこんな部屋に寄せてくれるのかなぁ、なんて、少しだけ期待してます。

テーマは休日。珈琲焙煎士・後藤さんが指南するコーヒー豆。

ゆっくりと過ごしたい休日にはやっぱりコーヒーが欠かせない。今回、後藤直紀さんに朝、昼、夜の3つのシーンに合うコーヒー豆とその焙煎度を聞いた。写真左は生豆、右は焙煎した豆。味は先ほど、紹介した焙煎機「The Roast」で実際に確かめることができるので、気になる方はぜひトライしてみて。

朝:カフェスプレムータ

コスタリカ、タラス地区の高地にある歴史の深い農園で栽培される最高等級の生豆を浅煎りしたもの。「すごくフレッシュで快活な風味が特徴です。アイスコーヒーにもよく合って、アイスだとまるでオレンジジュースみたいに爽やかなんです」

昼:ノーブルアフタヌーン

豆の産地はコーヒーのルーツ、エチオピアの中にあって、近年特に評価が高まってきている南部のエリア、グジ。「まさに優雅な午後をイメージしてつくったコーヒーです。紅茶的な印象が強いので、紅茶好きな方がコーヒーに置き換えて楽しむのもオススメです」

夜:モカ・ジャンビーヤ

時間を掛けて精選・乾燥させていくイエメン産のコーヒー豆。「イエメンのコーヒーは “これぞモカ” というものが多いんですが、この豆は高品質でより洗練されたクリアな味わいが楽しめます。昔の名曲を現代のいい音源で聴くような、ただの懐古主義じゃないところがポイントです」

HARUMI FLAG PAVILION

住所:東京都中央区晴海2-2-55
電話:0120-863-063
www.31sumai.com/mfr/X1604

※掲載の写真は〈HARUMI FLAG〉レファレンスルーム62typeを撮影したものです。マンションの販売価格に家具・調度品などは含まれません。一部オプション仕様があります。

TAG
#田中知之
#HARUMI FLAG
#後藤直紀
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Page Top