


現在稼働中の自社工場「BASE大阪」はこの年末で閉鎖予定。
〈マスターピース〉3WAYバッグ ¥50,000+TAX(MSPC PRODUCT PRESSROOM)、〈ブラームス〉ブルゾン ¥55,000+TAX(ワンダリズム)、〈イエスタデイズ トゥモロー〉 カットソー ¥13,000+TAX、パンツ¥26,000+TAX(ともにベンダー)、〈ルコック スポルティフ〉 スニーカー ¥16,000+TAX(デサントジャパンお客様相談室)、〈フィンガリン〉ハット ¥13,800+TAX(フィンガリン)
〈マスターピース〉がスタートしたのはいまから25年前。最近値上がりした消費税はまだ5%になったばかりで、ファッション面では〈ア ベイシング エイプ〉や〈ネイバーフッド〉など原宿を中心に新しいスタンスでスタートした新世代ブランドが台頭しはじめてきたばかりの当時。バッグがファッションアイテムの1つとして根付くのは、まだまだ未来の話しだった1994年に〈マスターピース〉は大阪で誕生しました。それから四半世紀がたち、いまではカジュアルバッグが街に溢れるようになりましたが、〈マスターピース〉はそれまでのカジュアルバッグの概念を変え、ファッション性と機能性を兼ね備えた新しいシティバッグのイメージをつくった先駆け的存在なんです。


〈マスターピース〉ショルダーバッグ ¥32,000+TAX(MSPC PRODUCT PRESSROOM)、〈ダイリク〉 シャツ ¥38,500+TAX(4K)、〈セイハロー〉 フーディー ¥10,000+TAX(シーユースーン)、〈プライマル コード〉 パンツ ¥28,000+TAX(4K)、〈キーン〉 スニーカー ¥16,000+TAX(キーン・ジャパン)、〈レイバン〉 サングラス ¥21,000+TAX(ルックスオティカジャパン カスタマーサービス)

そんなカジュアルファッションバッグの先駆者として突っ走ってきた〈マスターピース〉が何より大切にしてきたもの。それがバッグをつくる生産背景です。ファッション性を持ったバッグが少しずつぼくらの生活に定着するにつれて、バッグの生産背景はそれまで主流だった国内から安価で大量につくれる海外生産へと次第に移行。それまでバッグ生産を主な産業として栄えてきた大阪・生野区の町工場は次々に姿を消していきました。


〈マスターピース〉 ボディバッグ ¥12,000+TAX(MSPC PRODUCT PRESSROOM)、〈フィンガリン〉シャツ ¥24,000+TAX、Tシャツ ¥7,500+TAX(ともにフィンガリン)、〈リー〉 パンツ¥9,500+TAX(リー・ジャパン カスタマーサービス)、〈ブローム〉 シューズ ¥35,000+TAX(スタジオ ファブワーク)
そんな状況を憂い、〈マスターピース〉がこの生野区に自社工場である「BASE大阪」をつくったのがいまから9年前の2008年。その目的は、素晴らしい技術と経験を持った国内のバッグ職人さんが安心して働き続けられる場所をつくり、その技を絶やすことなく次世代に繋いでいくためでした。結果、現在でも生産の拠点となっ ているこの場所では、20代から80代まで幅広い年齢層の職人さんたちが日々バッグ製作に取り組んでいるといいます。



このカットは、年末に移転リニューアル予定という生野区内の新工場予定地で撮影。
〈マスターピース〉デイパック ¥20,000+TAX(MSPC PRODUCT PRESSROOM)、〈セルジオ タッキーニ〉 ブルゾン ¥13,500+TAX(セルジオ・タッキーニ ジャパン)、〈セイハロー〉ロンT ¥8,500+TAX(シーユースーン)、〈リー〉パンツ ¥9,000+TAX(リー・ジャパン カスタマーサービス)、〈イエスタデイズ トゥモロー〉キャップ ¥20,000+TAX(ベンダー)、〈アシックス〉スニーカー ¥18,000+TAX(アシックスジャパン お客様相談室)
そんな〈マスターピース〉の屋台骨となっている「BASE大阪」が年末に老朽化を理由に閉鎖。しかし移転リニューアルする先も同区内に建設する新しい工場で、これまでの生産背景も変わることなく維持されるとのこと。持続な可能なサスティナビリティが声高に叫ばれている昨今のファッション業界。どうしてもその言葉だけが先行しがちな印象はありますが、〈マスターピース〉が長年大切にしてきたものこそ、そんなサスティナビリティ精神の本質的な部分なんだと思います。ぼくらが何気なく日々使っているバッグ。その1つのバッグが出来上がるまでの物語りを少しだけ想像してみると、また新しい魅力が見えてくるかもしれません。
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