ライフスタイルのひとつとしてアウトドアがある。



西湖にあるキャンプ場についた頃には雨足はすっかり弱まり、湖の向こう側では晴れ間が見え隠れしていました。




「やみそうでよかった」と、近藤さんも安心した様子。運転後にひと息ついたあと、女性陣には景色を眺めながら時間を潰してもらいつつ、男手でタープやテントを設置していきます。
「アウトドアに興味を持ちはじめたのはアシスタント時代からですね。師匠がアウトドアファッションを扱う雑誌でよく仕事をしていたこともあって、機能的な服やギアに触れる機会が多かったんです。とはいえ、それを見ただけでは実際にどれくらい使えるのかはよくわからない。だから、独立してからは自分でキャンプへ行ったりしながら使い方を覚えて、どんどんその世界へのめり込んでいきました。いまではもう家中がキャンプギアだらけなんです(笑)」



どんなスタイリストになりたかったのか? という問いかけに対して「ファッションだけじゃなくてライフスタイルも提案できるようになりたかった」と語る近藤さん。雑誌ではモデルのスタイリングを手がけるだけでなく、アウトドアギアを紹介したりなど服以外のアイテムにも目を光らせて、それをメディアで紹介している。
「ファッションと一緒にその背景にあるカルチャーやライフスタイルも伝えたかったんです。ファッションだけをとことん追求するスタイリストさんもかっこいいんですが、ぼくは学生時代にインテリアの専門学校に通っていたこともあって、生活ありきのファッションに惹かれたというか。その中のひとつとして、ぼくにはアウトドアがあるんです」
