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【フイナム別注バッグ特別企画】簡単なようで難しい。尾崎雄飛が別注アイテムに注ぐその心得。
THE RULE OF THE COLLABORATION

【フイナム別注バッグ特別企画】
簡単なようで難しい。尾崎雄飛が別注アイテムに注ぐその心得。

デイパックの原型の生みの親として知られる〈アウトドアプロダクツ(OUTDOOR PRODUCTS)〉。そのオーセンティックなデザインをベースに、先日〈ヤング&オルセン ザ ドライグッズストア(YOUNG & OLSEN The DRYGOODS STORE)〉〈アウトドアプロダクツ〉「フイナム」という三者によるバックパックをイチから作りました。手前味噌ですが、その出来がすごくいいんです。そのデザインを担当してくれた〈ヤング&オルセン〉(以後、ヤング&オルセン)の尾崎雄飛さんに、別注で意識していること、〈アウトドアプロダクツ〉の魅力についてとことん語ってもらいました。いままで、当たり前のように目にしてきた〈アウトドアプロダクツ〉ですが、たくさんの人たちを魅了する理由とは、一体どこにあるのでしょうか?

  • Photo_Yohei Miyamoto
  • Text_Yuichiro Tsuji
  • Edit_Shinri Kobayashi

めちゃくちゃシンプルで結構自分でも気に入っています。

ー 10月に行われた「HNF(フイナムのフェス)」では、〈アウトドアプロダクツ〉〈ヤングアンドオルセン ザ ドライグッズストア〉そして『フイナム』のトリプルネームのデイパックを作りました。

「HNF」でリリースしたトリプルコラボのバックパック。デザインはいたってベーシック。
でも、蛍光イエローのコードがいい具合にアクセントになってコーディネートに変化を与えてくれる。

尾崎:カタログを眺めながらアイデアをひねりだしましたね。『フイナム』の読者さんも“90’s”というキーワードに反応する方が多そうということで、その前後も含めて90年代頃のカタログを見てました。

ー 実際にアイデアソースとなったモデルはどれなんですか?

2000年のカタログより。最小限の情報しか載せないあたりが当時の時代感を思わせる。

尾崎:これですね。「RANGER」というちょっと大げさな名前のバックパックです(笑)。キッズカテゴリーのアイテムですね。これを見たときに「バンジーコード」がよさそうということになって。

ー このコードは何用なんですか?

尾崎:アウトドアで暑くなったときに上着をここに挟み込むためのものです。なので春先とか秋口に活躍するディテールだと思います。

ー 冬は電車とか室内は暑いからジャケット脱ぎますし、そんなときにも使えそうですね。形をよく見ると、ベースとなるモデルはまた別にありそうですね。

尾崎:そうです。「Ranger」と「4066U」「4065U」あたりのベーシックなモデルを組み合わせています。使いやすいモデルなんですよ。ジップが底の付近まで下がる仕様で、開口部も広々として荷物の出し入れがラクなんです。

91年のカタログに掲載していたバックパックの刺繍を再現。
〈ヤングアンドオルセン ザ ドライグッズストア〉らしい遊びの効いた仕上がりに。

ー 他にこだわった部分はありますか?

尾崎:サイズを少し大きくしました。中はとくにデバイスポケットをつけるでもなく、あえてシンプルなままにしています。たぶんみなさんペンホルダーとかあっても使わないと思うんですよ(笑)。

ー 他の別注を見ているとカラフルな印象なんですが、こちらは潔くブラック。そのあたりの真意は?

尾崎:ベーシックなものなので、みんなが好きな黒でいきました(笑)。生地は本家の〈アウトドアプロダクツ〉と同じくコーデュラナイロンを使ってます。使い込むほどに味がでて、生地もしなやかになるので、そういった感覚を楽しんでもらえるとうれしいです。機能や見た目はめちゃくちゃシンプルで結構自分でも気に入ってます。バンジーコードもいいアクセントになっていると思うし、デイリーに使ってほしいですね。

アウトドアプロダクツが持つ究極にシンプルというかっこよさ。

ー 最後に、今度〈アウトドアプロダクツ〉で実現していきたいことはありますか?

尾崎:やっぱり普通のものがいつも評価される状態を作っていきたいですね。いろんなモデルがあるけれど、やっぱり「452U」はいいよねって常になっているというか。

ー スタンダードなものが永遠に廃れないように、基本をしっかり守るということですね。

尾崎:それもありますし、シンプルなものの完成度を知った上でいろんなアイテムを眺めたほうが、見え方が変わると思うし、そのものの良さを理解しやすいと思うんです。

ー いきなり奇をてらうのではなく。

尾崎:そうですね。名作と呼ばれるものにはその所以があります。まずはそれを知ることが大事です。たとえば「452U」ならば、フロントの部分がワンパーツでできてるとか。これはアメリカの合理主義から生まれたデザインだと思うんですけど、見た目的にも完成されています。だからこそずっと廃れずに残っているわけです。

ぼくが〈ヤング&オルセン〉で作っているレザーのトートバッグに決して内ポケットとかをつけないのも、ただの袋にしているからこそいいことがあるからなんです。いろいろ付け加えるとどんどん重たくなるし、見た目も崩れていく。それと同じように、究極にシンプルなもののかっこよさを〈アウトドアプロダクツ〉は持っているので、今後もそこが評価されるとうれしいですね。


¥18,000+TAX

〈アウトドアプロダクツ〉〈ヤング&オルセン ザ ドライグッズストア〉「フイナム」による限定数のトリプルネームのバッグ。サイズ等についてはこちらの写真も参考にしてください。

ご購入希望の方は、info@rhino-inc.jpまで件名を「フイナム別注アウトドアプロダクツ購入希望」として、ご連絡ください。

INFORMATION

アウトドアプロダクツ

www.outdoorproducts.jp

ヤング&オルセン ザ ドライグッズストア

youngandolsen.com

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