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和田彩花、はじめてのZINEづくり。Vol.01
I make latte.

和田彩花、はじめてのZINEづくり。Vol.01

誰もが自分の思想や趣味嗜好を、思い思いのカタチで表現し、発信できる現代。その中にあってアナログ回帰と自由度の高さから注目されている表現手段が“ZINE”。要は、個人の趣味でつくる本のこと。その歴史は古く、一説には18世紀に遡るとか。そんな歴史あるカルチャーの扉を新たに叩いたのが、アイドル・和田彩花さん。本連載は、アイドル×ファッションをテーマに“いまのアイドル”を切り取る、新感覚アイドルカルチャー誌『オーバーチュア』と『フイナム』の連動企画。彼女が興味のあるもの・知りたいものを ZINE という形でアウトプットし、和田彩花の“いま”を伝えます。

  • Photo_Fumihiko Ikemoto
  • Text_Tommy
  • Edit_Yosuke Ishii

なんだかリソグラフって、小学校で配られたプリントみたいですね。

こちらが生原稿。説明にもあった、ちぎり絵の風合いやイラストの光と影といった、手描きならではの雰囲気を表現するため、実際の印刷はわら半紙にリソグラフという手法で行われた。

で、こちらが実際にわら半紙に印刷したもの。粒子が粗めに刷り上がることで、味わい深い表情に仕上がっている。特色で色指定したピンクのテキストもポップで楽しい。

ー 今日は、この生原稿を実際に印刷したものもお持ちしました。

和田:これはどういう印刷なんですか?

ー リソグラフという印刷技法を使用しました、粒子が粗く掠れが生まれるので、ハンドメイド感のある色の濃淡などが表現できるのが特長です。

和田:なんだか小学校で配られていたプリントを思い出しますね。

ー おっ、鋭い! 昭和の時代に学校などで使われていたガリ版印刷と同じ種類だそうです。加えてこの紙も、小学校なんかでよく使われていたわら半紙を使用しています。

和田:へ~、紙が薄いから裏側も透けて見えるんですね。すごい面白い!

ー せっかくなので、『オーバーチュア』サイドの解説もお願いします。

和田:右ページに描いたのも、『フイナム』サイドと同じくマネ作の「菫の花束をつけたベルト・モリゾ」。正面向きに描かれた彼女と鑑賞者の目が合うんですよ。通常、この時代の人物がではそのような描き方をしないので、そこが私はすごく好きですね。また、そこから視線というものについても考えを広げ、ステージに立つアイドルとして意識していた“お客さんからの視線”とはまた違った視線の存在と、その対抗策として編み出した感情の処理の仕方を、ここではテキストにしました。

ー 印刷では見えなくなってしまいましたが、右ぺージの10行目には修正がされていますよね?

和田:本当は文末に“クソボケ”という言葉が書かれていたんです。その上から紙を貼って、あえて透けて見えるようにしていたんですが……見えなくなってしまい残念。よくネットの記事なんかで、二重取り消し線をあえて残すのってあるじゃないですか? そのイメージでした。で、視線というものに対する体験や考えを元に作った詩を、左ページから右ページに流れるように書き連ねています。

ー このイラストは?

和田:上の2つは、カバネル作の「ヴィーナスの誕生」、マネ作の「オリンピア」。“女性のヌードを描く際は、神話の世界観の中で描かなければならない”という19世紀当時のルールに沿って描かれた美の女神に対して、マネが描いたのは現実の娼婦。賛否両論があったそうですが、これによってマネはそれまでのルールや価値観を破壊し、西洋絵画そのものを変革していきます。

ー 下の2つは?

和田:右がマネ作の「ナナ」で、これも娼婦を描いた作品。もう一方はミレー作の「オフィーリア」(※オフィーリアはウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ハムレット』の登場人物)ですね。イギリスの画家なのでフランス近代画が好きな私はあまり詳しくないのですが、可憐な少女といった表情が好きです。

ー ともに想像上の女性と現実の女性を描いた作品を並べていると。この対比構造は『フイナム』サイドと同様ですね。発売中の『オーバーチュア』の誌面とこの記事を併せて読めば読者もスッキリ(笑)

ー さて次回は3月末ですが、今後試してみたい表現手法とかありますか?

和田:写真のコラージュは挑戦してみたいですね。ハマり出したらキリがなさそうだけど(笑)。3月末だと初のソロツアー「和田彩花ライブツアー前2021ーこの気持ちの先にあるものはなに?ー」も終わっているので、そのステージでも表現をしているし、ネタは豊富にあると思います。

ー それ面白いですね。ライブを終えて感じたことや感情を、セルフレポート的にZINEでアウトプットするって。

和田:イイですね。写真もステージの綺麗な照明なんかを撮っておいたりして。現段階でもZINEで表現したいことが沢山見えているし、これでリハーサルが進んだら、もう、すぐにでも出来ちゃいそう!

ー では、次回に向けてネタ探し&構想よろしくお願いします!

PROFILE

和田彩花 わだあやか

1994年8月1日生まれ、群馬県出身。アイドル。2009年4月アイドルグループ「スマイレージ」(後に「アンジュルム」に改名)の初期メンバーに選出。リーダーに就任。2010年5月『夢見る15歳』でメジャーデビューを果たし、同年「第52回日本レコード大賞」最優秀新人賞を受賞。2019年6月18日をもって、アンジュルム、およびHello! Projectを卒業。アイドル活動と平行して大学へ進学し、現在は大学院で美術を学ぶ。特技は美術について話すこと。 特に好きな画家は、エドゥアール・マネ。好きな作品は《菫の花束をつけたベルト・モリゾ》。特に好きな(得意な)美術の分野は、西洋近代絵画、現代美術、仏像。 趣味は美術に触れること。

Web:wadaayaka.com
Twitter:@ayakawada
Instagram:@ayaka.wada.official

INFORMATION

和田彩花ライブツアー前2021―この気持ちの先にあるものはなに?―

2020年2月24日(月祝) Zepp Nagoya(名古屋) 開場17:00 開演 18:00
2020年3月7日(土) Zepp Osaka Bayside(大阪) 開場16:30 開演 17:30
2020年3月12日(木) Zepp Tokyo(東京) 開場18:00 開演 19:00
チケット一般発売:2020年1月25日(土)

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