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今年聴いた曲ベスト10。
"TOP 10" listened to 2019.

今年聴いた曲ベスト10。

令和元年も残すところあと数日。今年も国内外問わずたくさん聴きました。みなさんはどんな音に出会いましたか? 人知れず耳に入ってくる音、自分で探す音、あるいはサブスクリプションサービスによる"自分が好きそうな音"まで、もう情報量が多すぎてどれが良いか選べなかったり...。そこでよく目にするようになったのがプレイリストです。気分に合わせたものだったり、好きなアーティストのものだったり。というわけでフイナムもやります。独断と偏見でセレクトした趣向の異なる5名のアーティストに「今年聴いた曲ベスト10」をピックアップしてもらいました。懐かしさあり新しい発見あり、年末年始のお供にどうぞ!

ARTIST 05 弓削匠

No.1
Love That Bird

Steve Hiett

60年代にギタリストとしてバンドデビューした後アートディレクターなどを経て写真家に転向。『VOGUE』などで活躍してきたフォトグラファー、スティーヴ・ハイエット(Steve Hiett)。83年に日本のみでリリースされた唯一のアルバム『渚にて』が近年再評価されて値段も高騰しています。そんな中、86年から97年にかけてファッションフォトグラファーとして過ごしたパリで録音されていた秘蔵テープが発掘されレコード化されたアルバムからの1曲。

No.2
Real Love

Speech

ご存知、アレステッド・ディベロップメントのリーダーであるスピーチのセカンドアルバムから。90年代当時、死ぬほど聴いていた曲をふと思い出し、今年また死ぬほど聴いた1曲になりました。

No.03
Young Folks

Poor Vacation

「Adult Oriented Records」の第7弾として12月7日にリリースしたばかりのミニアルバムからの1曲。東京出身の音楽家、楢原隼人を中心とする次世代都市型ポップグループ。このヤング・フォークス(Young Folks)のMVを観てレコード化したいと強く思いました。

No.04
The Rowing Song

Mark Barrott

UKからベルリン、ウルグアイからイビサに拠点を移し活動してるレーベル「International Feel」のボス、マーク・バロットの極上バレアリックサウンド。

No.05
Deja Vu

Private Agenda

2015年にマーク・バロット主宰の「International Feel」からリリースされたプライベート・アジェンダ傑作バレアリックブギー。

No.06
HYDRANGEA

村松 健

ピアノの吟遊詩人と言われている村松健の84年にリリースされたセカンドアルバム『+Blue』のファーストトラック。浮遊感があり叙情的でもあるこの曲は今年最も聴いた曲のひとつ。

No.07
Struttin’ On Broadway

高中正義

スーパーギタリスト高中が爽やかにお届けする極上ソウルフルストラット。

No.08
浮気なパーティーガール

the oto factory

「Adult Oriented Records」の第5弾として、今年の夏に7インチレコードとしてリリースしたジ・オト・ファクトリー(the oto factory)の代表曲。夏にぴったり合う1曲。

No.09
Futures

PREP

ロンドン出身のバンド、プレップのデビューEPが今年リプレスされてうちの店でも大人気だった1枚。本人たちもお店に買い物に来てくれて嬉しかったです。

No.10
Mermaids

Andy Pawlak

北イングランド出身のアンディー・ポーラックが89年にリリースした『Shoebox Full Of Secrets』からの1曲。この曲は15年ほど前から擦り切れるほど聴いてますが、今年アンディー本人とやりとりする機会があって今年もめちゃくちゃ聴いた曲です。マーメイドのMVが最高に好きです。


ー 今年いちばん印象に残っている音楽ニュース

ミュージックマガジンが選ぶ2010年代オールジャンルアルバムベスト100でヒトミトイ(一十三十一)の「City Dive」が、この10年間の中で総合34位! 邦楽の中では5位! に選ばれたことが本当に驚きで嬉しかったです。

思い起こせば8年前、僕は#流線形 の音楽が好きで流線形の瀧口さんに「次の流線形のアルバムのジャケットデザインをやらせて欲しい」と駒沢公園の「ニコ(NICO)」で直談判させてもらったのがキッカケでした。しかし瀧口さんに、「流線形のアルバムは全く目処がたってないからと言われ、丁度いまからヒトミトイというアーティストのプロデュースをするからそのディレクションからどう?」ということでCity Drive製作チームに入りました。その時はこのアルバムが今のシティ・ポップブームを牽引する歴史的アルバムになるとは夢にも思わなかった。このアルバムからずっとひとみちゃんのアルバムのデザインをやらせてもらえてることを本当に嬉しく思うのと、キッカケを頂いた瀧口さんには心から感謝しています。

とにかくめでたいです!
しつこいけどこの10年間で邦楽5位です!
洋邦合わせて34位!

ー 来年注目しているアーティスト

ビーフ・ファンタシー(beef fantasy)。センスの塊みたいな方で謎が多過ぎるところ。誰も会ったことがなく透明人間みたいな感じが素敵です。常に注目してます。

ー 来年の抱負をどうぞ!

来年は色々なフェスに参加したりイベントをプロデュースしたりと、音楽周りが目まぐるしく動くと思うので、文化的アプローチを今まで以上に仕掛けていきます。ファッションブランドも去年よりは力入れてやりたいなとも思っております。

ー 告知情報

本格的に2つのファッションブランドが動き出します。「Adult Oriented Records」からのリリース予定の作品が3本ほど控えていますので楽しみにしていてください。

PROFILE

弓削匠

Yugeデザイナー/Adult Oriented Records主宰
1974年、東京都生まれ。1996年、桑沢デザイン研究所を中退後、劇団や芸能人のために衣装を手掛ける傍ら、シャツのオーダーメードブランドを立ち上げる。2000AWよりファッションブランド〈ユージュ(Yuge)〉をスタート。土岐麻子のアルバム『乱反射ガール』や一十三十一のアルバム『CITY DIVE』のアートディレクションを手がけるなど、アートディレクターとしての一面も持つ。2018年6月、代々木上原に〈アダルト オリエンテッド レコーズ〉をオープンし、“現代のAOR”を発信中。
@takumi_yuge

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