撮影前日にまさかの雪が降ってしまった…。

ヴィジュアルに関しては、どんなスタッフで撮影をされたんですか?

〈ヴァイナルアーカイブ〉でいつも一緒に制作しているチームですね。スタイリングが宇佐美陽平くんで、写真が小浪次郎くん。




従来だと都会で撮影しているイメージが強いんですが、今回は自然の中での撮影ですね。

ロスで撮ったんですけど、単純に行ってみたかったというのもあったんですけど(笑)、シンプルなアーバンなアイテムを自然の中で撮る絵を見たくて。とはいえ、撮影時期が12月だったんですけど、その時期に春夏のヴィジュアルを撮らないといけないという理由もありました。見てくれる人がなるべく「えっ?」って思うようなものをつくらないと意味がない。記憶に残るようなものにしたいというのはありました。

撮影前にある程度方向性は固めていたんですか?

ぼくらはいつも大まかにしか話さないですね。あまりガチガチに固めてしまうと自由度が減ってしまうので。とりあえずこの辺りに行ってみようという目星だけつけていたんですけど、撮影前日にまさかの雪が降ってしまって…(苦笑)。たまたま少人数で撮影に行っててよかったですね。もし大人数だったらいろんな意見が飛び交って、撮影内容が根底から変わる可能性もあったので。


自然の中で撮影されているのが印象的でした。

自分のブランドでもむかし、自然の中で撮影したことがあります。小浪くんは都会でも自然でも両方撮れる人なので。ぼくも彼もモノにフォーカスせずに全体を見るタイプなので、雰囲気を感じ取ってもらえたらうれしいですね。
すこし大人になれたような気がする。

今回のプロジェクトを振り返ってみて、思うことなどはありますか?

学ぶことが多かったですね。はじめはお互いなにを求めているのか探り合いのような状態だったように思います。それが時間が経つにつれて徐々に感触を掴めるようになってきました。今回は秋冬のコレクションもその後につくったんですけど、そちらはスムーズにデザインができましたね。

ここまでの規模で他所の冠でものづくりをするっていうことをやったことがなかったので、いい経験になりました。要領がいいデザイナーならある程度人に任せながら前に進むことができると思うんですが、ぼくは全部自分でやりたくなってしまう。そこらへんを上手にできなかったのは反省ですね。



得られたものはありましたか?

それはこれからですね。お客さんの反応を見てみないとなんとも言えない。でも、前よりは広くデザインできるようになったと思います。いかんせん、もともとが独学と反骨精神でやってきたところがあるので…(苦笑)。まぁすこし大人になれたような気がします。

発売後にどんなことを期待するか教えてください。

売れて欲しいですね(笑)。先ほども話しましたが、〈ヴァイナルアーカイブ〉は焦点を絞ったものづくりしているけど、今回は普段のものづくりの匂いを含ませつつも、新しいマーケットに向けてのアプローチなので、〈ヴァイナルアーカイブ〉を知らない人たちにも手に取ってもらえたらうれしいです。

老若男女、幅広い層に。

そうですね。そうなれば最高です。最近お菓子メーカーのパッケージとかをよく見るようになったんです。「これが売れているのはなんでだろう?」って見ながら考えてしまうというか。逆に服に関しては全然見なくなってしまいましたね。真似しちゃいそうだから(笑)。


今回のプロジェクトを通過して、今後〈ヴァイナルアーカイブ〉のデザインにも影響がでそうですか?

そうですね、どうしてもシーズンの展開を考えると色々つくりたくなったりしまいますが、こういった機会で別軸のデザインをしていくと、つくれるものとつくりたいものが頭の中で整理つくので、より世界観が集約できるかなって思いました。多分ですが(笑)。