PRODUCT 4_DESIGNED by AICON

アブダクションパズル ¥24,000+TAX
AICON
webデザインを経て、2014年よりイラストレーターとしての活動をはじめる。クラシカルかつ新たな切り口から描かれる作品は、その独自の世界観が注目を集め、国内はもとより海外での評価も高い。
instagram@aiconworks
アーティストコメント
「今回のシャツのデザインはパンチが効いているので、写真家の山谷佑介さんだったら着こなしてくれると思いました。無言で突っ立っているだけで、メッセージを発しているような山谷さんにぴったりじゃないかと。あと、『いってきます』『いってらっしゃい』を言い合うご近所さんでもあるので」
AICONさんのお友達山谷佑介さん

1985年新潟県生まれ、写真家。2013年に初写真集『Tsugi no yoru e』を自費出版で刊行。主な写真集に『ground』『RAMA LAMA DING DONG』がある。2019年には、ヨーロッパ6カ国を巡るパフォーマンスツアーを敢行。ドラムを叩く振動をセンサーが感知してシャッターを切る手法で、セルフポートレートを撮影した。
ー 日常生活もままならない状況ですが、どんな風に過ごしていますか?
山谷:今年はずっと展示に向けての作品づくりをしてたんですけど、コロナの影響もあって海外での展示は中止、国内のものも延期になりました。でも、時間ができた分、展示に向けてより考えを深められる時期と捉えています。
ー 日常のなかだと、じっくり考えるタイミングというのも作りにくいですものね。
山谷:時間をかければ、いろいろなものを見ることができるし、自分の作品も違った見方をできるようにもなる。普段しないことをしたり、通らない道を通ることで気づくこともあったりします。そう思うと、けっして悪いことばかりじゃないですね。


ー そのように、偶然性のようなものを楽しむということを、近年は意識されてるんじゃないかと感じてました。昨年9月のヨーロッパツアーでも、自身の意思ではないセルフポートレートを撮影したように。
山谷:自分の想像力だけで、ものをつくりたいとは思わないというか…。カメラって、機械が勝手に画像を生み出していきますから、人間の思いもよらないところまで写ってくる。そうした偶然性が自分に新しい気づきを与えるというのは、長年やっていて魅力に感じる部分ですね。ずっと大切にしていることです。
ー 世相や自身の変化によって、写真についての考え方も変わってきていますか?
山谷:どれだけそぎ落としてやれるかというか、最近の興味がそっちの方に向かっているような気はしますね。初期の頃は、暗室に入って現像もいろいろこだわってやっていましたけど、そういうのが、いまの自分にとっては嘘っぽく思えてきたというか、生活の変化と合わなくなってきました。だから、昔撮った写真のネガを、たとえばコントラストをすごく浅くして中和させていくとか、いま改めて実験したりもしてます。
ー 写真とイラスト、表現に違いはあれど、同じアーティストであるAICONさんの手掛けたシャツを着ていただきましたが、そもそも彼女との関係は?
山谷:ご近所さんです。うちから100メートルも離れてないところに彼女が住んでいて。出会いは、ある日家の前でタバコを吸ってたら友達が歩いきて、そこにAICONちゃんが一緒にいた。それで紹介してもらったのが最初です。
ー 近いですね。本当にご近所!
山谷:話を聞くと、共通の友達も何人かいて。なので、知り合う前から近い存在でした。

ー 実際にAICONさんの作品を着てみて、どのような印象を受けますか?
山谷:彼女、宇宙とか好きみたいで、物理の話とかも、俺も興味があるから教えてもらうんです。詳しすぎて何を言っているのかほとんどわからないんですけど(笑)。でも、そういう影響がこの画面構成にも現れてますよね。ファッションとか俺には関係のない世界だけど、それでも撮影なんかで関係してくる世界でもあって、そうした場で、つくり手の想いやコンセプトを聞いていると、やっぱりそういうことを知ったうえで着る方がいいなと思います。かっこよけりゃいいってものではないと思うから。