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FEATURE
音楽とデザインを両立させるクリエイティブの在り方。
Graphpaper × POET MEETS DUBWISE

音楽とデザインを両立させるクリエイティブの在り方。

その時代のスタンダードを的確に捉え、上質なものづくりで表現する〈グラフペーパー(Graphpaper)〉。その旗艦店である「グラフペーパー 青山」のオープン5周年を記念して、音楽に軸足を置いたクリエイションをおこなう〈ポエトミーツダブワイズ(POET MEETS DUBWISE)〉とコラボレートを果たしました。つくられたのはTシャツ5型。丸胴の吊り編み機で丁寧に織られたボディには、詩的な英単語がプリントされています。今回、両ブランドが出会いを果たしたという富ヶ谷の「Little Nap Coffee」にて、このプロジェクトのキーマンである「SILENT POETS」こと下田法晴さんに話を聞きました。音楽とデザインを生業とする下田さんが思い描くクリエイティブの在り方とは?

  • Photo_Shinji Serizawa
  • Text_Yuichiro Tsuji
  • Edit_Yosuke Ishii

PROFILE

下田法晴

1992年に「SILENT POETS」として音楽活動を始動。これまでに通算8枚のオリジナル・アルバムをリリースした他、多数のコンピレーションにも参加。一方で、2016年に「ジャージースポート」で“POET MEET DUBWISE”とバックにプリントされたTシャツをリリースした事がきっかけとなり、2019年に〈POET MEETS DUBWISE〉を正式にスタートし、アパレルを中心にグッズを展開している。

 

音楽以外でもメッセージを発信できたら。  

 
 

ー 下田さんが〈ポエトミーツダブワイズ〉のきっかけとなるTシャツをつくったのが2016年のことで、今年で4年が経過しました。そのあいだに変化などはありましたか?

 

下田:16年にSILENT POETSで『東京』をリリースしたときに「ジャジースポート」の提案でTシャツを制作しました。そのときにプリントしたのが、後にブランド名となる「POET MEET DUBWISE」だったんです。それまでは音楽活動がずっと停滞していたんですけど、18年に久しぶりにアルバムをリリースしたり、止まっていた活動が少しずつ動き出して、自分の中でいろんなことが広がりを見せた感覚はありますね。

 

ー 〈ポエトミーツダブワイズ〉は「SILENT POETS」の物販のような感覚でつくられていますか?

下田:ぼくはファッションの人間ではないので、大々的にファッションブランドとして謳うのはちょっとおこがましい感じがして。なので、仰るとおり自分のグッズという感じでつくってます。

   

ー アイテムの一部には、「If you have any doubts, investigate, learn, think and judge for yourself. Don’t be fooled by fake news and liars(もしあなたが何かに疑問を持ったなら、自分で調べて、学んで、考えて判断しよう。偽のニュースや嘘に惑わされないで)」や、「Protect your precious thing(自分の大切なものを守ろう)」といったメッセージが描かれていますが、それは下田さんからのメッセージのようなものなのでしょうか?

 
   
 

下田:そうですね。音楽以外でもメッセージを発信できたらと思って。そうしたメッセージをきちんと受け止めて着てくれたらすごくうれしいですね。ただ、100%そうであってほしいとは思わなくて、伝えたいことはあるんですけど解釈の方法は着る方に委ねたいと思ってます。

 

ー インスタグラムで下田さん個人のアカウントを拝見すると、社会に対する発信を積極的におこなわれてますよね。

 

下田:インスタではもっと具体的で強く発信してますね。〈POET MEETS DUBWISE〉ではその根っこの部分は変わらないけど、より柔らかく伝えることを意識してます。メッセージがあまりにも強すぎると、それはそれで重たくなっちゃいますし。そのあたりのバランスは考えながらつくっています。

 

ー いま、新型コロナウィルスによって世界中に甚大な影響が出ていますが、先ほどのメッセージはまさにこの状況に通づるものを感じました。

 
 

下田:そうかもしれませんね。もともとそういう考えはあったんですが、こうした状況になってよりそれがクローズアップされた感覚はあります。前々からいろんな問題が山積みになっていたんだけど、それがコロナによって可視化された。多くの人が政治や社会問題に関心を持って、いろんなことに気づいたタイミングだったと思います。自分自身も今回の出来事で思っていたことがより明確になりました。

 
INFORMATION

Graphpaper KYOTO

オープン:6月20日(土)
住所:京都府京都市中京区六角通富小路東入大黒町88-1
TEL:075-212-2228
graphpaper-kyoto.com

POET MEETS DUBWISE

poetmeetsdubwise.com

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