PROFILE

1967年大分県出身。98年〈ソフ(SOPH.)〉を設立 (2002年に〈ソフネット(SOPHNET.)〉へ改名)、洗練された日常着を提案し今日までファンを増やし続けている。翌99年には架空のフットボールチームを想定した〈F.C.Real Bristol〉を、2008年にはメンズウェア(ユニフォーム)の実験的プロジェクト〈ユニフォームエクスペリメント(uniform experiment)〉をスタートするなどチャレンジングな戦略でシーンを牽引し続けている。7月末には渋谷の新たな複合商業施設「ミヤシタパーク(MIYASHITA PARK)」内に新店のオープンを控えている。
PROFILE

1983年生まれ、鹿児島県出身。クリエイティブスタジオ、「YAR」を主宰するグラフィックアーティスト/アートディレクター。ファッション、音楽、広告、映像、空間など、様々なフィールドで辣腕を振るい、国内外で開催された様々な個展やグループ展などで存在感を強め、今日では世界的に注目を集めているクリエイター。DJ TAKAKAHNとの音楽ユニット、「YATT」の活動も再開し、10月頃にリリース予定のアルバムに先駆けて、10年ぶりの新曲を先ごろ先行配信したばかり。
PROFILE

1990年生まれ、東京都出身。世田谷発のヒップホップクルー、「KANDYTOWN」のMC。「BANKROLL」や「ズットズレテルズ」など、複数のグループやバンドに所属し、ソロワークではトラックメイキングも手がけるなど、型にはまらない多彩な音楽性や活動が支持されている。現在は自身名義のアルバムの制作中で、「KANDYTOWN」としては昨年リリースされた2ndアルバム『ADVISORY』のアナログ盤が7月29日(水)に発売予定。同日には盟友・KEIJUもニューアルバムをリリース予定と、ソロ・クルーどちらの動きも見逃し厳禁。
Ryohuくんがワンマイルっていう空気感を音楽にするっていうのがすごく想像できた。(YOSHIROTTEN)

ー 早速ですが、「1MW by SOPH.」が生まれた経緯について教えてください。
清永浩文(以下清永):まずジーユーさんからお話をいただいて、ファーストミーティングをしたのが去年の5月でした。オファーを受けて、「こういうコンセプトならやりたいです」というお話をして、具体的にそれが固まったのが去年の7月くらいだったかな。
ー そのとき固まったコンセプトというのがワンマイルウェアだったんですね。
清永:そうです。当初は日本語で、「半径500メートル圏内のウェア、コンビニヘいける部屋着が良いな」なんて話してました。実はそういう服をつくりたいな、という思いはそれ以前からあったんですよね。2000年初頭に〈ソフ〉でも“ホームウェア”と謳って服をつくったこともあるんですが、それは一人歩きして結局ただの外着になってしまって。でも、ジーユーさんと一緒にやれば、それができるんじゃないかなと思ったんです。

ー ソフのインラインで難しかったのはどんな部分だったんですか?
清永:ひとつはやっぱりプライスゾーンですね。例えばアンダーウェアをウチがいつもの品質ややり方でつくると4000、5000円とかになっちゃうところを、ジーユーさんの生産ラインやロットなら490円とかで実現できるんですよ。あとは、ジーユーさんはそれまでにもキム・ジョーンズとかNAOTOくんがやっている〈スタジオセブン〉とか、キャラが強いところとコラボしてたので、そのカードで戦うにはウチはちょっと弱いなと思って、違うところにコンセプトを求めたっていうのもあります(笑)。

ー その青写真ができて、YOSHIROTTENさんにオファーをした理由も聞かせてください。
清永:元々ヨシロウ(YOSHIROTTEN)くんとは5年くらい前から色んなところで会ってたんです。最初は福岡だったかな。どこかで一緒に仕事をしたいなとは思っていたんですけど、今回はすごくそれに向いてるかなと思ったんです。
YOSHIROTTEN(以下YOSHI):キヨさんからは「〈ジーユー〉と一緒にワンマイルウェアをつくる」っていうコンセプトが決まっている状態でお話をいただいたので、すぐにイメージできました。
ー YOSHIROTTENさんが主に担当されたのはやはりグラフィックですか?
YOSHI:そうですね。元々〈ソフ〉が使っているグラフィックのイメージがあったので、そこにコンセプトから派生して、歩いているときに見かける標識や道路の線などをピクトグラムデザインに落とし込みました。今までの〈ソフ〉や〈ユニフォームエクスペリメント(以下、UE)〉の定番のグラフィックや色をリミックスしたらどうかな? という話から始まって。

ー このピザのパッケージもアパレルと同じグラフィックですよね?
YOSHI:はい。これは映像の中のプロップスで商品ではないんですけど、簡単に家で着られてコンビニにも行けるし、ウーバーイーツも受け取れる、っていうアイテムのコンセプトからイメージしてつくりました。

ー 先行で公開されているキャンペーンムービーですね。Ryohuさんはその楽曲だけじゃなくモデルも担当されていますが、Ryohuさんの参加はどうやって決まったんですか?
清永:流れの矢印で言うとぼくからこう(YOSHIROTTEN)行って、そこからRyohuくんですね。
YOSHI:最初はモデルとしてお願いしたいなと思ったんですが、Ryohuくんが家からワンマイルまでっていう空気感を音楽にするっていうのがすごく想像できたから、Ryohuくんの過去の曲を聴いてもらいながらプレゼンしたらキヨさんが「いいね」って言ってくれて。
ー Ryohuさんはそのオファーを受けたときの心境は覚えていますか?
Ryohu:はい。今までリミックスとかではあったけど、CMみたいなものつくるっていうのはやったことがなかったので、個人的にも楽しめそうだなと思って二つ返事でした。最初の打ち合わせの段階でコンセプトもはっきり見えてて、映像はこんな風でっていうのが既にあったので、じゃあ自分には何ができるかって考えたとき、楽曲で示すのが役割なのかなと思えて。試行錯誤しました。
- 1
- 2