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柔術に魅入られた者たちの証言。レターボーイ
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柔術に魅入られた者たちの証言。レターボーイ

ここ数年、様々なメディアでブラジリアン柔術(BJJ)の話を聞く。アメリカ本国のグーグルでは社内福利厚生として柔術クラスがあり、西海岸にはサーファー兼柔術家も数多い。ここ日本でも、ファッション関係者だけでなく、グラフィックデザイナー、スタイリストや弁護士、建築家などさまざまな職種の人たちが道場へ通い、マットの上で大量の汗をかいています。ハマり方も強烈で、週3回稽古なんてザラ、毎日通う猛者もいるほど。そして柔術シーン全体を見渡すと「カルペディエム」という道場が人気実力が突出しています。格闘技やフィットネスとも親和性の高い〈リーボック〉ともパートナーシップを結ぶこの道場や柔術の魅力、そして柔術だけがもつオリジナリティ、そしてそして仕事との関係性など、柔術を楽しむ3名に話をじっくりと伺いました。第2弾は、レタリングが人気のレターボーイ。だいぶが間隔が空いてしまいすみませんが、こちらの取材は2019年に取材したものです。

PROFILE

レターボーイ

スウェーデン出身。現在は東京を拠点にグラフィックデザイナー、カリグラフィー・ハンドレタリング アーティスト、サインペインターとして活躍する。カリグラフィー、サインペイント、タイポグラ フィー、デジタルグラフィックなど文字にまつわる様々な手法を使う。柔術歴は10年。帯の色は紫。
letter-boy.com

最初のハードルとそれを乗り越える楽しさ。

ー 柔術には週何回の頻度で通われていますか?

レターボーイ(以下L):普段は週3、4回です。怪我をしたり、仕事がとても忙しくて、あまり通えていない時期もあります。

ー これまでの柔術歴はどれくらいですか?

L:柔術はおよそ10年前くらいに始めました。その前からムエタイとボクシングをやっていて、徐々に柔術に移っていったような感じです。日本に移り住んでからもムエタイやボクシングを続けていたのですが、すべてをやるには時間が無くて、もう顔を殴られたくないなと思ったので柔術に絞ることにしたんです(笑)。

ー ムエタイと柔術の違いを簡単に教えてください。

L:ムエタイは立って闘う格闘で、手、肘、膝、足の8箇所を使います。柔術は、マットの上で寝たまま組み合ったりしてパンチなどの打撃はありません。 

ー そもそも、ムエタイをはじめ格闘にハマったきっかけは?

L:昔からマーシャルアーツに興味があり、小さいころは空手を習っていたんです。それに、自分自身の安全のためにという気持ちも強かった。東京はとても安全だけど、僕の出身のスウェーデンでは自分のことは自分で守る必要があったので、安心するために習い始めました。

ー 柔術はどんなところが楽しいのでしょうか?

L:実は柔術を学ぶことは、最初のうちは誰であろうと難しいと思います。誰も大人になってから他の人と一緒に転がったりする経験はあまりないですからね(笑)。でも、最初の壁を越えるとどんどん楽しくなってきます。何を学ぶにしても、最初に辛抱すればちゃんと学ぶことができるという、その長い過程が好きなんです。終わることがない分、常に学ぶことがあります。続けることで、できなかった技ができるようになっていくって、やっぱり嬉しいですからね。あとは、柔術への取り組み方でその人の人となりを見るのも楽しい。「この人はこんな組み方をするんだ」とか、そういった方法で個性を表現していると思います。それに、もちろん相手との競争でもあって、人間チェスのように、お互いどうやって相手を負かそうかと思考をめぐらせます。なのでただの運動ではなくて、脳の運動でもある。それに、みんな子供のころは友人や兄弟たちとレスリングのように地面を寝っ転がったりした経験があると思うけど、大人になってからは自然にその行為をしなくなりますよね。でも、そういう形でスポーツとして競争したり、肌が触れ合ったりする行為を恋しく思うのはとっても自然なことだと思うんです。

INFORMATION

カルペディエム

www.carpediembjj.com

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