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セブンバイセブンと下田昌克のコラボレーション珍遊記。
Collaboration between SEVEN BY SEVEN and Masakatsu Shimoda

セブンバイセブンと下田昌克のコラボレーション珍遊記。

デザイナーの川上淳也さんが20代の大半を過ごしたサンフランシスコでの影響を投影した〈セブンバイセブン(SEVEN BY SEVEN)〉。2020 AWシーズンでは、アーティスト下田昌克さんのアートワークを落とし込んだアイテムが発売されています。下田さんといえば、〈コム デ ギャルソン オム プリュス(Comme des Garçons Homme Plus)〉のランウェイで話題を呼んだ恐竜のヘッドピースの制作が有名ですが、本の装画や似顔絵、最近では絵本作家としての活動も注目されています。そんな多彩な下田さんは旅の珍道中の引き出しも豊富。〈セブンバイセブン〉とのコラボレーションを紐解きながら、アトリエでは終始笑いが絶えない対談が繰り広げられたのでした。

  • Photo_Keisuke Nagoshi
  • Text_Shota Kato(OVER THE MOUNTAIN)
  • Edit_Ryo Komuta

“ヘドラ感”を再現するためには、発泡プリント一択でした。

ー 最近の下田さんの活動では、絵本という新しい一面も加わっていますよね。

下田:絵本もやらせてもらってますが、自分で絵本を描いていても、子どもの気持ちがわからなくて。もう子どもに合わせないでいこうと思っているから、絵本作家としてやっていくのはたぶん無理ですね。一番新しい『死んだかいぞく』という絵本は主人公がぶっ殺されるところから始まる(笑)。もともとは20代の頃に描いたものなんです。当時は出版社の人たちに「こんなもの出せるわけねえだろ」と怒られて諦めたんだけど、50歳を過ぎてからやりたいなと思って見せたら、興味を持ってくれて。年をとると怒られないからいいなぁと思いました(笑)。

川上:『死んだかいぞく』の展示、すごく素敵でした。

下田:深海の話だから、展示空間を暗くしてもらって。目が慣れてくると絵が見えてくる。

川上:カーテンが閉まった暗い空間だからこそ、海の青がよりキレイに感じました。

取材時に川上さんの私物に即興で描かれたアートワーク。

ー 『死んだかいぞく』の表紙にガイコツが描かれていますけど、今回のコラボアイテムにもガイコツのモチーフが使われていますよね。

下田:昔から妙に骨が好きなんですよ。そこのガラス棚に飾ってあるガイコツのフィギュアも、子どもの頃に買ったものばかりなんだよね。主役よりも敵が多いってすごくない?

川上:悪役に惹かれるものがあるんですかね。

下田:なんでだろう。一番大事にしているヘドラ(注:特撮映画『ゴジラ対ヘドラ』などに登場する架空の怪獣。別名「公害怪獣」。)は何回も再販されているんだけど、ぼくが持っている最初のやつは値段が相当上がっているらしいよ。配色がかっこいいんだよね。

ー 川上さんは今回のコラボにあたって、下田さんに何かリクエストを伝えたんですか?

川上:ブランド名はどうしても描いてほしかったんです。いま下田さんが着ているTシャツのロゴがそれなんですけど、すごくかっこよくないですか。この溶けている感じを出すために、シルクスクリーンではなく発泡プリントにしたんですよ。

ー この生々しさにはヘドラを感じますね。

下田:ほんとだ(笑)。ぼくは洋服のことをあまりわかっていないので、川上くんにいろいろと教えてもらって。お茶を飲みに行ったときに目の前でノートに落書きしたんだよね。ぼくは褒められると弱いの。似顔絵も褒めてくれるから嬉しくなって描きたくなる。

INFORMATION

SEVEN BY SEVEN

seven-by-seven.com

7×7 SEVEN BY SEVEN CONCEPT SHOP

日程:2020年8月19日(水)~9月1日(火)
会場:伊勢丹新宿店メンズ館6階=メンズコンテンポラリー

ブランドの象徴である再構築コレクションをはじめ、アーティスト下田昌克氏とコラボレーションしたイベント限定アイテムを発売。また、お好みにカスタムできるオーダー企画も開催。

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