「同じ作品でも、いまと10年後ではまた違った意味合いが生まれてきたらなと」
ー “街” を取り入れたことで、いままでと比べて作品の中に時間の流れを感じられるようになったと思います。
KYNE: そこは自分の中でも最初から意識した部分ですね。場所の風景を取り入れたことで、より写真的というか、作品自体がひとつの街の記録として残っていくのも面白いなと。いま現在はただの渋谷の風景なんですけど、例えば10年、20年後にこの作品を目にしたときに「あぁ、あの時代の渋谷ってこうだったんだ」って思えたらいいなって思いますね。前回個展を行ったのが2017年なんですけど、たった3年前と比べても、当時といまの渋谷の街ってガラッと変わっていると思うんです。久しぶりに来ると「ここどこ!?」ってぐらい正直驚いてますから(笑)


ー 同じように今回新しく取り入れた試み、また今後の展望はありますか?
KYNE: いままでは意図的になるべく時代を限定するモチーフを避けてきていたんですけど、例えば今回はスマートフォンを持った作品も展示してあります。時間や時代を自分なりに落とし込めたらなと思っています。街の風景もそうですが、それぞれ今後ひとつのスタイルとして残るとは思いますが、どう発展していくかはまだ分からないし、それはいまから限定し過ぎないようして自分でも楽しみにしていけたらと思っています。
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