chibi
とにかく花に困ったら、ここに行けば間違いない。大ぶりの植物から季節の花までが共存する空間はさながら植物園。デザイナーやスタイリストといった多くのファッション関係者も足繁く通っているというのも大いに頷けます。そんな「チビ」のオーナー芳賀さんのコレクションしてきた花瓶も少数精鋭で店頭に飾られています。その一つ一つの裏にあるストーリーも興味深くて、古着に目覚めた学生時代を思い出させます。

切子の花瓶
日本の伝統技法である切子を用いた逸品。切子といえば酒器のイメージが強いですが、特徴的なカッティングが施された花瓶も魅力的です。そのなかでも大げさすぎないさり気ない意匠がこらされたこちらは、和のムードが和らげられていて、洋風のインテリアともすんなりと馴染みます。
切子の花瓶 ¥ASK

ブルーの花瓶
透き通るような美しいブルーとくびれたボディは、さながら大海を自由に泳ぐ魚。そんなこちらも切子の花瓶と同じ日本製。トルコブルーのようなカラーリングは、ほどよい主張性もありながら、意外とどんな花とも相性がいいのだそう。デザインがシンプルな分、組み合わせ次第で見え方もコロコロと変わります。
ブルーの花瓶 ¥ASK

60〜70sの花瓶
メリハリの利いたシェイプがどことなく愛嬌のあるこちらは、60、70年代のもの。そんなことを知らずにセレクトしたのだけれど、言われてみればどっしりとしていて威厳があるように感じます。しかも、これまた日本製。オーナーさんはお客さんの選んだ花瓶や花を通して、うっすらとその人の趣味趣向がわかるのだそう。そう聞くと、古着やレコード感覚で花瓶をディグってみるのも、楽しめそうです。
60〜70sの花瓶 ¥ASK

一輪挿し
いつまで経っても着たくなるような服がファッションにあるように、花瓶にもミニマルで飽きのこないものがあります。こちらは、まさにそんな感じの一輪挿し。どっしりとしたフォルムとすっきりとしたガラス面、そこにひと匙加えられたグリーンのデザインは潔く、インテリアコーデをはかどらせます。花瓶のなかには〈バカラ〉や〈ノリタケ〉といったブランドものがあるそうですが、「チビ」においてあるほとんどがノーブランド。だから生活感があるのかもしれません。
一輪挿し ¥ASK

ヨーロッパのフラワーベース
日本製のものばかり選んだぼくに、「こんなのもあります」と提案してくれたのがヨーロッパのフラワーベース。国が違えば、生活様式も見ている目線も異なります。そうとあって、ラベンダー色にゴールドを色を差すセンスに異国情緒を感じます。だけれど、華美ではなく上品そのもの。それはシルエットが極めてシンプルだからに他ならないでしょう。花瓶の奥深さをひしひしと感じる逸品です。
ヨーロッパのフラワーベース ¥ASK

チビ
住所:東京都目黒区中目黒5-1-18
電話:03-5722-0528
時間:12:00〜19:00 日曜定休
Instagram:@chibi.flower