業界の重鎮たちが考える、野沢温泉の魅力とは?
今回のフイナム スキー クラブ♡のツアーには、〈サロモン〉をはじめとする多くのアウトドアブランドを取り扱うアメア スポーツ ジャパンの代表取締役社長の岸野博さんと、野沢温泉の生まれ育ちで現在は野沢温泉スキー場の運営会社の社長を務める片桐幹雄さんもスペシャルゲストとして参加。

岸野さん(写真左)は学生時代に競技者として本格的にスキーに取り組んでいた実力者。片桐さん(写真右)はかつて日本トップクラスのアルペンスキー選手として活躍し、冬季五輪に二度出場するなど華々しい戦績を残したリビングレジェンド。おふたりともスキー業界に名を馳せるすごい御仁です。
せっかくだからということで、おふたりの滑りを特別に披露してくれることに。



す、すごすぎる……。トップクラスの滑りを目の前で見るのは初めてでしたが、想像をはるかに超える華麗な滑りに圧倒されました。
次元の違う滑りを披露してくれた岸野さんと片桐さん。おふたりとも野沢温泉という土地に特別な思い入れがあるようです。

「野沢温泉には学生の頃から通い続けています。かれこれ40年以上になりますね。数あるスキー場のなかでもここは別格です。野沢温泉スキー場は日本のスキー発祥の地であり、〈サロモン〉にとっても重要なスキー場のひとつ。サロモンステーションの運営を考えるうえでもここを外すことはできません。また、長年にわたって野沢温泉に通い続けて感じるのは、ここで生まれ育った人は郷土愛が強く、進学や就職でいったん都会に出てもゆくゆくは帰ってきて、家業を継ぐケースが多いということ。そしてそういった人たちは他所で得たセンスや知識を宿泊業や飲食店の経営に生かしている。だから歴史や文化がしっかりと継承されながら、ほかの温泉街にはない新しい感覚も持ち合わせています。そんなスキー場はなかなかありません」(岸野さん)

「野沢温泉はかつて湯治場として栄えてきた歴史があります。110年ほど前にヨーロッパから日本にスキー文化が入ってきたとき、野沢温泉にいち早く伝わり、この小さな村が日本を代表するスキー場へと発展を遂げてきました。ここにはラグジュアリーなブランドホテルはありません。しかし素晴らしい雪質のゲレンデがあり、温泉街としての伝統があり、日本のスキー文化を担ってきた歴史があります。そんなところが野沢温泉が長年にわたって愛され続けてきた理由だと思います。岸野さんがおっしゃる通り、野沢温泉の住民は郷土愛が強く、住民同士の結束が固い。ここで生まれ育った私自身もこの村が大好きです。そんな野沢温泉の歴史と文化を、次の世代、そしてそのまた次の世代へとつなげていきたいですね」(片桐さん)
旧さと新しさが同居した、風情ある温泉街をそぞろ歩く。
さて、一日中滑り倒してスキーを満喫したら、夜は野沢温泉の温泉街へ。スキー場から温泉街まで徒歩圏内にあることも野沢温泉スキー場の魅力のひとつです。

風情あふれる温泉街をそぞろ歩く3人。昔ながらのお土産屋さんもあり、温泉街といえばの温泉まんじゅうも。

野沢温泉といえば外湯が有名。外湯は地元の方々が共同で管理・維持している天然温泉で、村内に13ヵ所あり、旅行客にも宿泊客の皆様へは無料で開放されています(お気持ちをいただくためのさい銭箱が設置してあります)。こちらは温泉街の中心にある「大湯」。

ヨーロッパ風の佇まいが印象的なこちらは、ホテル「ハウスサンアントン」。名物のジャムをはじめとする手作りの食品を販売しているほか、居心地のいいカフェも併設しています。

今回のフイナム スキー クラブ♡一行の宿泊先は「白樺」。外観はクラシックですが、客室はモダンな内装にリノベーションされていて、快適なステイが楽しめます。

「白樺」は食事も絶品。旬の食材を使ったこだわり料理の数々が、お腹も心も満たしてくれます。
この「白樺」に限らず、野沢温泉の宿の食事はどこも質が高い。そのうえ、周辺には飲食店や居酒屋も充実しています。今回のように夕朝食付きにして宿の食事を堪能するもよし、あえて食事なしを選択して周辺の飲食店や居酒屋に繰り出すもよし。野沢温泉を訪れる際はいつも頭を悩ませるところです。
冬はスキーやスノーボード、夏はトレイルランやキャンプ、そして一年を通して楽しめる外湯巡りなど、旅のデスティネーションとして多彩な魅力を備える野沢温泉。今後旅に出掛けるなら行き先の候補として検討してみてはいかがでしょうか。