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イラストレーター長場雄と「ユニーク」の意外な共通点。

Behind the artists with KEEN UNEEK. vol.01 Yu Nagaba

イラストレーター長場雄と「ユニーク」の意外な共通点。

ポートランド発、アウトドアフットウェアブランド〈キーン(KEEN)〉。2015年、自由な発想と革新的な技術により誕生したオープン・エア・スニーカー「ユニーク(UNEEK)」は、これまでのどのシューズにも属さない斬新なビジュアルと機能美でサンダル、スニーカーの両シーンに大きな革命を起こしました。そして2017年、この革新的フットウェア「ユニーク」のスペシャル・サイトがリニューアル・ローンチされます。3月7日(日本時間)にリニューアルするこのサイトの注目コンテンツ「UNEEK PERSPECTIVES」では、〈キーン〉によってセレクトされた、世界中の様々なジャンルの自由な表現者たちとのコラボレーションによって創り上げられた「UNEEK」の2017春夏シーズンビジュアルと、彼等のスペシャルインタビュー映像を楽しむことができます。

 

ここでは、今シーズンの「UNEEK PERSPECTIVES」に選ばれた日本人コラボレーション・アーティスト2名にフォーカスし、彼らの創作活動に込められた想いと共に、「ユニーク」というシューズの新しい魅力をご紹介していきます。まずは、イラストレーターの長場雄さんから。

  • Photo_Genki Nishikawa
  • Text_Yuji Nakata
  • Edit_Jun Nakada
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Q1. 簡単な自己紹介と作品のスタイルやクリエイティビティについて教えてください。

「イラストレーターの長場雄です。作品のスタイルは線画で、モノクロ、そしてシンプルです。主に人物を描くことが多いのですが、最初は有名な人物やキャラクター、絵画を描いていました。多くの人が知っているものをモチーフにして、それを楽しんでもらえればいいなと思ったのがきっかけですね。ただ、最近では自分が描きたいと思う有名なものはひと通り書き尽くしてしまったので、いわゆる一般的な女の子や男の子を描くことが増えました。有名なキャラクターだからではなく、どことなく共感できるような表情や仕草、そういったものを感じられるような作品を描くようにしていますね」

Q.2 ビジュアルアーティストであることの“なに”に面白みを感じていますか?

「製作する環境は自分だけなので、本当に一人ぼっちなんです。その孤独な作業を終えて納品すると、数ヶ月後にそれを街中で発見することできます。その時に初めて“あっ!自分の作品だ!”と感動し、実感に変わり、孤独から解放される心持ちになりますね。それは書籍だったり、Tシャツだったり、広告だったりと、本当に様々な形になるのですが。作っているときは孤独、でもそれを経ていろんなところに広がっているのを見られるのはこの仕事ならではの面白さだと感じています」

Q.3 長場さんにとって、“個性”や“ユニークなスタイル”とは?

「“人がやらないことをやる”ということです。例えばイラストレーターという枠で考えたとき、ほとんどの人は線を増やして賑やかします。でも僕はその逆。なるべく線を減らして、それでいて豊かな表現を常に目指しています。作品集なども同じことが言えます。ZINEのような簡易的なものではなく、製作費はかかるけどハードカバーでちゃんとしたものを作ります。多くの人が選ばない選択肢にこそ、個性やユニークさは存在するのではないでしょうか」

Q.4 アーティストとしての“自己表現”と一個人としての“自己表現”の違いは?

「アーティストとしての自己表現は、受け手の気持ちを第一に考えて取り組みます。世の中には色んな人や感情が存在していて、そういう人たちが僕の作品を見て、できる限り思った通りにキャッチしてもらえるような仕掛けを作っていかなければなりません。逆に一個人としての自己表現は、他人にどう思われようが自分のやりたいことを純粋にやればいい。さらに言うと、それを伝える必要もないんです。プロセスの全く違う2つの自己表現ですが、どちらもやりがいのあることだと思います」

Q.5 KEENの“UNEEK”は長場さんにどんなインスパイアを与えますか?

「サンダルって基本的な形が決まっていると思うんです。そこにもっと新しい形がないかって追求した結果が、このユニークだと思うんです。僕も今のスタイルに辿り着いてからというもの、変に安心してしまわないよう、毎日毎日イラストを描いてスタイルを更新できる可能性がないか考えながら描いています。そういった意味でユニークのデザインには共感できる部分が多いし、すごく勇気をもらえますね」

Q.6 長場さんの作品をフォローする方法を教えてください。

「『kaerusensei』という名前でインスタグラムをやっています。作品を1日1枚アップしていて、それ以外にも自分が携わった仕事のイラストなどもアップしているので楽しんでもらえると思いますよ」

Q.7 製作プロセスについてとアートを創る理由を教えてください。

「子供の頃に描いた絵が親や先生、兄弟に褒められて、僕の特技は絵を描くことなんだと思ったんです。その頃から漠然と将来はアートの仕事に就けたらいいなと思っていました。それくらいの年齢の頃はレゴブロックも大好きで、最初は見本通り作っていたんですけど、だんだん自分が作りたいものが出てきて。それこそスターウォーズのファルコン号を再現したくて朝から晩まで作ったりしていましたね。でも結局ブロックが足りなくてうまく作れなかったりして。それくらい熱中していました。そう考えると40歳になった今でも、子供の頃と気持ちはまったく変わってないのかもしれませんね。アートの道に進むことは決まっていたのかなと思います」

Q.8 インスピレーションを得る上で、特に影響を与えるものはなんですか?

「やはりカルチャーですね。主に音楽、映画、ファッション。音楽で言えば、一番思春期に影響を受けたニルヴァーナ。それからインディーズの音楽に派生して、ビースティボーイズやボアダムスを聞きはじめて、現代音楽やノイズミュージック、ハウスミュージック、テクノ、ヒップホップもたくさん聞いてきました。民族音楽を聞いていたときもありましたね。大学生の頃は、新宿のマニアックなレコードショップやタワーレコードでも一部マニアックなものがあって、聞いたことのない音楽をスタッフさんに教えてもらったり買ったりしていました。映画も雑食で、友達のオススメはもちろん、少しでもいいなと思ったらとにかく観るようにしていました。そういう経験すべてが今に繋がっていると思います」

Q.9 都市でお気に入りの場所はどこですか? その理由も教えてください。

「好きな都市は東京で、渋谷・代官山近辺だと『代官山蔦屋』がお気に入りです。雑誌から洋書まで幅広く扱っているので、何かと困ったら行きますね。僕自身、『代官山蔦屋』で作品集やグッズなどを置いてもらっています。店員さんとも仲良しなので、オススメの本が入荷したらすぐに教えてもらったりできますし。それと恵比寿にある『POST』という少しマニアックな本屋もお気に入りです。そこは洋書がメインで、いまは発売されていないものや珍しいものもたくさんあって、オーナーさんが親切に面白い本を教えてくれるんです。それから、地元の尾山台にある『三陵(みりょう)』というお蕎麦屋さんにもよく行きます。昔から蕎麦が大好きで、いろんな街に行っては食べ歩くのですが、『三陵』は味はもちろん、店員さんとの距離が近からず遠からずでとても居心地が良いんです。週1くらいで行っているかもしれませんね」

Q.10 自然の中でお気に入りの場所はどこですか?理由もお聞かせください。

「特定の場所はないんですが、温泉は好きでよく行きます。仕事柄、座って書き続けていると、腱鞘炎になったり背中も痛くなったりするので、そういう時に温泉へ行きます。先日は、長野県・上田市にある古い日本家屋の温泉宿に行ってきました。最高のリフレッシュになりましたね」

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