No.3_伊藤 忠宏さん/「伊藤商店」オーナー
PROFILE
2008年に古着屋「ティー(T)」を高円寺にオープン。ストリートに根ざしたセレクトが話題を呼ぶ。その後、渋谷に移転し、ミュージシャンやファッション業界人などにもファンを拡大。現在は、古着や自身が手がけるヘッドウェアブランド〈ギーク〉などをセレクトした、ウェブショップ「伊藤商店」を運営。12月に実店舗をオープン予定。
Instagram:@mr_t_ito
Q1. 今日のコーディネートのポイントを教えてください。
伊藤: 「フォーラム」は2000年代初期に大流行していましたけど、当時は靴紐を結ばず、ストラップも外したままにして履くのがかっこよかったんです。イージーな雰囲気になるし、ワイドパンツの裾がストラップに引っかかって、しっかりクッションになってくれる。でも今回、ただのリバイバルだとつまらないと思ったので、古着のパジャマセットアップを着てみました。トレンドカラーのフォレストグリーンを選んで、シャツで大人らしさをプラスしました。古着を着るときは、どこかいまっぽい要素も取り入れるようにしているんです。
Q2.古着の魅力とはなんですか?
伊藤: 誰もまだやっていない新しいスタイルを提案できることでしょうか。今日着ているアメカジの名門ブランドも、いまでこそ大人気ですが、昔はどの古着屋でも取り扱っていなかった。僕が渋谷でやっていた古着屋で提案し始めたんです。こんな風に、自分が面白いと思ったものをピックアップして世の中に発信できるのが古着の楽しみですかね。
Q3.今作を履いてみた感想を教えてください。
伊藤: 履き心地ももちろんいいんですけど、やっぱり懐かしいっていうのが一番ですかね。2000年代初期、ぼくらにとってのファッションアイコンはB-BOYだったんです。彼らはストリートブランドの大きい服を着て、足元は「フォーラム」っていうのが本当に多くて。
Q4.今作と古着の相性はいかがでしたか?
伊藤: 2000年代初期は真っ白のスニーカーをピカピカのまま履くのがカッコいいという時代でしたが、この「フォーラム」は、少しくすんだオフホワイトなのがいい。ビンテージライクな雰囲気はいまの気分でもあるし、古着とはもちろん好相性。この靴も、あえて手入れをせずに、ちょっと汚れてるくらいで履いても可愛いかも。