40代の場合
大島拓身さん
PROFILE
1999年から約20年間、メンズドレスファッションに携わる仕事に身を置きつつ、ヴィンテージ好きが高じて高円寺に古着ショップ「BON VIEUX」を始動。現在はYouTubeチャンネル「Takumi Clothing Channel」も運営している。
Instagram:@takumi_oshima
YouTube channnel
―本日のダブルのジャケットの着こなしのポイントは?
ここ数年〈リーバイス〉の517といったようなブーツカット気味のシルエットのパンツが気分なんですが、イタリアっぽい肩が丸くて着丈が短いようなジャケットは、バランス的にしっくりこないなと思っていました。そんな時にたまたま見つけた〈オールドイングランド〉のブレザーは、肩パットも入って構築的で、着丈も適性の長さだったので、ブーツカットを合わせると70年代の空気感が演出できました。デニムを合わせたので、あえて上半身はオーセンティックにタイドアップしたのもポイントです。
―大島さんの中でダブルジャケットを選ぶ基準はありますか?
実はジャケットでいうとダブルはあまり着慣れていなくて(苦笑)。少し仰々しく見えてしまうし、前合わせも深いのでVゾーンにいろいろなアイテムを合わせられず、レイヤードもしにくい気がします。シャープに見えすぎるダブルはあまり選ばないし、ユルく着こなせる感じのダブルを選ぶ傾向にありますね。そういう意味で行くとダブルの紺ブレは比較的スタイリングしやすいです。
―大島さんのダブルジャケットを着こなすうえでのマイルールは?
フロントボタンを留めないで着ることが多いですね。ダブルはカットがスクエアなので着丈が長く見えるのは個人的に好きなポイント。長らくロング丈のアウターがトレンドだったので今回は、ショート丈のブルゾンを合わせていますが、あえて黄金比を崩すみたいなバランスが気に入ってます。
ダブルのジャケットの上にショート丈のブルゾンを合わせるという新しいスタイリングを披露してくれた大島さん。アウターを着るときはジャケットのフロントボタンは留めるほうがベター。少しフレア気味な〈リーバイス〉517とローファーの組み合わせも計算された感じがにじみ出ています。
Vゾーンは〈ドレイクス〉のブルーのシャツに〈ホリデー&ブラウン〉のレジメンタルタイを合わせた王道の組み合わせ。紺ブレとトーンを合わせるようにブルー系で統一したのも見逃せないところ。フロントを開けるとVゾーンもしっかり主張してくれます。