青タン作ったのは、実話です。



ー主題歌を担当された映画『雄獅少年/ライオン少年』の感想を教えてください。
のん:めちゃくちゃ面白かったです。獅子舞がかっこいいし、エンディングのシーンもよかった。動きもそうですが、あの獅子舞のフサフサしている感じとか、かっこいいところもあればかわいい瞬間もあって、すごく魅力に溢れていました。ストーリーについても、こういった少年・少女が熱く何かに向かう青春ものが私は大好きなんです。
あとは、映像が美しいことにびっくりしました。CGアニメーションだと、こんなにきれいに景色を作れるんだとか、光の入り方とかが本当に綺麗だなって。作中で鮮やかな赤色が使われていますが、日本と違う赤色だなとその鮮やかさに中国の文化を感じたりと、感覚の違いも楽しみました。
ーアニメーション作品は普段からご覧になるんですか?
のん:すっごいたくさんじゃないですけど、観ます。
ーお好きな作品は何かありますか?
のん:『サマーウォーズ』、あとは『ズートピア』がすごく好きです。
ーありがとうございます。では、今回の歌なんですが…
のん:あ! あとは『ギャグマンガ日和』のアニメがめちゃくちゃ好きです。
ー追加でも言いたいくらい、よっぽど好きな作品なんですね。
のん:はい。アニメの方が好きですね。

ー今回の映画『雄獅少年/ライオン少年』の日本語吹替版主題歌「この日々よ歌になれ」は、バンド「忘れらんねえよ」の柴田隆浩さんが作詞・作曲を担当していますね。歌うにあたって、どんなやり取りがあったんですか?
のん:この曲は、映画のお話をいただく直前にレコーディングし終わっていた曲なんです。この映画を観た時に『この日々よ歌になれ』と親和性の高い内容だと思ったので、すごく運命を感じました。だから、絶対決まってほしいなと。
以前、柴田さんには楽曲を提供して頂いたことがあって、私の生配信ライブに出ていただいたんですね。その時に、のんさんはこんな曲を歌ったらいいかもとおっしゃってくださっていたんです。それから数ヶ月後には、勝手に作って、手紙を添えて曲を送ってくださって! 聴いたら、めちゃくちゃかっこよくて、私も歌いたい、歌います!って感じで。歌詞だけは、柴田さんが「忘れらんねえよ」っぽい歌詞になっているから、私とお話して作り直したいと言ってくださったので、柴田さんに私の経験や気持ちとかをお話して、それを柴田さんの世界観に落とし込んで書いて頂いたのが『この日々よ歌になれ』です。


ー具体的に、どの歌詞にのんさんの経験が反映されていますか?
のん:2番のAメロはまさにそのままですね。「…ガラスに顔ぶつけた 消えない傷跡 目には青タン…」のところ。実際に、ライブのリハで体を起こすために走っていたら、ガラスに道が映っていたからその壁がガラスとは知らずにバーンって。それで青タンを作ってライブに出たことがありました。あとは最後の「…腕が鳴るぜ」は、そっくりそのまま私が言ったことです。
ーどういう状況だったんですか?
のん:観に来てくださる人がたくさんいると、腕が鳴るぜって感じでテンションが上がります…、そんなことを柴田さんに話した時に、もうそのまま歌詞にしたいと。自分で言った言葉なんですけど、腕がなるぜと言葉を曲にしてダサくならないかなって不安だったんですけど、柴田さんがかっこよく、気持ちよく、爽快に、あの曲の中に落とし込んでくださったので、びっくりしましたね。