
(左)下野宏明 / WHIZLIMITED デザイナー
1976年生まれ。2000年、“INDIVIDUAL CLOTHING”をコンセプトに掲げる〈ウィズ(WHIZ)〉(後に〈ウィズリミテッド〉と改称)を設立。東京・原宿の旗艦店「WHIZ TOKYO」は2023年に20周年を迎えた。
(中央)草賀雄介 / PLAYGROUND 代表
1972年生まれ。2018年、スニーカーショップ「プレイグラウンド」を東京・代々木公園にオープン。時代性やトレンドにとらわれず、機能性、独自性、普遍的なデザイン性の観点からセレクトしたスニーカーを提案。
(右)蒲谷健太郎 / BAL デザイナー
1976年生まれ。スタイリストを経て、ファッションブランド〈バル〉を設立。ファッションのみならず音楽やアートなどカルチャーにも造詣が深く、スニーカーの知識も業界随一。
三者三様。最近のアディダス オリジナルスについて思うこと。
― 「ロースーツ」の話に入る前に、まずは最近の〈アディダス オリジナルス〉について思うことや気になるモデルを教えてください。

草賀: ここ1〜2年の〈アディダス オリジナルス〉は「サンバ」の印象が強い。聞くところによると、めちゃくちゃ売れているとか。なぜなんでしょう?
蒲谷: 〈ウェールズ ボナー(WALES BONNER)〉とのコラボレーションあたりから人気に火がついて、そこからシーン全体に波及していった感じですかね。個人的には「サンバ」のようなボリュームのないシューズはあまり気分ではないのですが。
草賀: 同じく。ぼくも「サンバ」は履いてないなぁ。最近でいうと、今年の2月に復刻された「キャンパス シュープリーム ソール」はよく履いてますよ。

下野: ぼくは最近の動向とかあんまりチェックしていなくて、好きなスニーカーは昔から変わりません。〈アディダス オリジナルス〉でいえば「キャンパス」とか、「スタンスミス」とか。いちばん好きなのはやっぱり「スーパースター」かな。持っている数でいえば「キャンパス」だけど。

蒲谷: ぼくはブランドを問わず、ボリュームのあるシューズが好き。最近、〈アディダス オリジナルス〉で買ったのは、「レスポンス CL」。アウトドアスタイルのデザインが気に入ってよく履いています。あと、最近のものではないけれど、今日持ってきた「シーユーレイター」。このボリューム感やテック感がいまの気分です。

「シーユーレイター」の復刻版(蒲谷さん私物)
草賀:「シーユーレイター」、いいですね。ぼくも好きです。
― 「シーユーレイター」のオリジナルの誕生は1995年。世の中がハイテクスニーカーブームに湧いていた時代です。
草賀:1990年代中期から後期にかけての〈アディダス〉は、個性的なモデルがたくさんあった名作の宝庫の時代。当時のモデルは個人的にも好きですし、うちのお店でも人気が高いです。
下野:「アディマティック」みたいにアングラな一面もありつつ、王道のモデルでメインどころもちゃんと押さえてましたよね。
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