熟成する笑い。
ー 演者としての活躍もそうですが、レギュラー番組をはじめ、DMM TVやネットフリックス、YouTubeやラジオ、舞台など活動内容は多岐にわたっています。それぞれの活動も歯車のように噛み合い、制作物に影響を与えてるのでしょうか?
YouTubeはつくるものに影響を与えてますね。 週2で公開してるから大量につくるじゃないですか。現場のオーガナイズと普通だったら会えない数の芸人と会ってるわけだから、自然と引き出しとかが増えていきますし、こないだ出てもらったあの芸人さんのああいう部分が面白かったとか、TVの企画会議でもすぐに出せますしね。
ラジオに関しては、単純にラジオが好きなんで、やれる限りやりたいって思っていて、制作物に活かそうとは思ってやってないです。言いたいこと言えるので、自分のメンタル上はすごい助けになってくれてますね。
ー 今後チャレンジしたい分野はジャンルはございますか?
オファーいただいて仕事させてもらってるだけなので、何が続いて、何が終わったりするか分かんないんですよね。 ラジオはもうすぐ6年目に突入するんですけど、大半がコロナだったので、何かやりたいって気持ちはありますね。
チャレンジっていう意味とはまた違うと思うんですけど、『ゴッドタン』って番組を20年近くやっていて、最近改めて面白いなっていうフェーズに入ってるんですよ。というのも、全員が50歳近くなってきて、おじさんばっかりだから過激なことが似合わなくなってきてる。でもそういうおじさんたちと続けてると、今後どう変化していくんだろうっていう期待感もあるんですよ。
ー 高齢化が逆に面白くなってきてるというか。
そうですね。おぎやはぎも劇団ひとりも他の番組だったらMCをやってるんですよね。いい歳だし、基本的にはプレイヤーにならないはずなんですけど、『ゴッドタン』に関してはたまにはプレイヤーやってもらう方が面白いよなって。それが出来るのは17年、ずっと一緒に模索し続けたディレクターにしかできないことだなって思うんです。 最初は過激なことが似合わなくなることに悩んだんですけど、ある時これって贅沢な悩みだと気づいたんです。 17年ディレクターを続けた人にしかわからない悩みだなと思って、いまはそれを楽しんでやってます。
ー 歳を重ねてこそ、面白くなる笑いもありますしね。
そうですね。枯れた方が面白い人もいるけど、『ゴッドタン』らしい爆発力はちゃんと出し続けてたいですね。彼らがくだらないけど爆発できる現場ってどこなんだろうなってのを最近はよく考えてます。過激なお笑いは『インシデンツ2』で表現したので、そこで堪能してほしいですね。

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