PROFILE
長塚健斗(Vo)、江﨑文武(Key)、井上幹(Ba)、荒田洸(Dr)の4人によるエクスペリメンタル・ソウルバンド。2016年に1stアルバム『Sphere』を発売し、ジャズ・ソウル・ヒップホップを自由な解釈で捉えた音楽性が高く評価される。パリ、ベルリン公演を展開し、国内主要フェスに多数出演。José James、Oscar JeromeとのRemix、The internetの公式カバー、Thelonious Monkトリビュート盤参加に加え、2023年にはKiefer、9m88と共作を重ね、国内外での新たな展開を見据えている。
PROFILE
1991年生まれ、東京都出身。ネット世代のラッパーとして早くから注目を集め、10枚以上のアルバムをリリースするなど精力的に活動。 LEEYVNGの名で、ビートメイカー・プロデューサーとしても知られる。近年では国⺠的R&BシンガーAIとのコラボや、Sweet Williamとのダブルネーム作品で注目を集める。 23年11月には約5年ぶりとなる最新アルバム『DONG JING REN』を引っ提げてカムバック。
このトラックなら、やはり強い表現は避けられない。
―まずはWONKとJinmenusagiさんの出会いから教えていただけますか?
Jinmenusagi: 自分がSweet Williamとのコラボアルバム(『la blanka』)を出したときぐらいなので、6年前ぐらいですかね。恵比寿にある小学校の教室みたいな居酒屋で、洸くん(荒田)と幹さん(井上)とSweet Williamでアルバムの細かい話を詰めた記憶があります。
荒田: そうだ、小学校居酒屋だ(笑)。確かウィルくん(Sweet William)に曲を聴かせてもらったりして、これは絶対に関わりたいと思って。仲間に入れてくださいとお願いしたところから始まっています。そこから微力ながらライブのお手伝いをしたり、リミックスをしたり。
井上: アルバムのジャケットがまだなかったのと、CDを流通させるためにはどうすればいいか…みたいなことをメインにお手伝いしていたよね。
―そこから時を経て、二組がフィーチャリングという形で曲を出すのは今回が初めてのことだと思いますが、どのような経緯で楽曲制作に至ったのでしょうか?
荒田: 先にトラックをつくっていて、カオスがテーマになりました。この世界観はウサさん(Jinmenusagi)しかいないなと思って恐る恐る声を掛けたところ、承諾してもらえて。そこから歌詞については、主にウサさんと長塚の2人のやり取りで進んでいきました。
長塚: 打ち合わせを重ねるなかで、最近の新宿の大久保公園周りとか、フィルターバブルとか、分断されてる感とか、なんか東京ヤバくない? という話から、未来が明るいと思えないし、どうなっていくのかも分からない現状など色々な話をしました。
それから歌詞を書くときは、これまであまり使わなかった強い言葉や尖りのある表現も、今回は入れてみようと。
Jinmenusagi: このトラックでは、やはり強い表現というのは避けられないと思い、重いことにも逃げずに向き合って、ちゃんと描写しようと思いました。
―歌詞の方向性は、主にJinmenusagiさんと長塚さんで話し合って決めていったということですね。
Jinmenusagi: ただ、健斗くん(長塚)とはお互いにそれぞれ別で世界観を構築しています。自分のバースの終わりから気持ちよく健斗くんの声が入るとか、そういうラップのデザインは意識していましたけど。
長塚: サビでこういうことを言うよ、というのは事前に伝えていたかな。このカオスな世の中で、この先の未来を俺たちはどうやって手に入れるんだろうというような、嘆きのようなものをサビで言おうとはなんとなく思っていて。そこからラップパートでもっと世界観を深掘ってもらいました。