個性を引き出す、ヒップなヴァンズ。

〈ヴァンズ（VANS）〉から今秋、満を持して新顔「2EYELET」が登場しました。スケートボードやストリートカルチャーが背景にあるブランドとは思えないほど、その表情はトラッドで端正な顔つき。だけどソールはいつものラバーのワッフルソールという、そんなハイブリッドなモデルをフイナムがディレクションし、異彩を放つ1足を完成させました。一見奇抜に見えるけれど、なんだか意外とハマりがいいぞ…？

Photo_Tatsuki Nakata
Styling_Yoh U（Tron）
Hair & Make-up_Moe Hikida
Model_Yoshiro Sakuma（sticker）、Kaori Udagawa（Number Eight）
Edit_Naoya Tsuneshige

2 EYELET ANIMAL 各 ¥16,500

〈ヴァンズ〉から2024年9月に登場した新たなシリーズ「2 EYELET」。文字通り靴紐を通すための穴が2つ付いた、デッキシューズさながらの1足。今回そのモデルをフイナムが監修し、足数限定で2色の「2 EYELET」を完成させた。その名も「2 EYELET ANIMAL」。パーツごとにエンボス加工の種類を変え、クロコダイル、オーストリッチの2種を採用。そしてアッパーのフェイクハラコの部分はゼブラとラビットをモチーフに。ソールはブランドの十八番・バルカナイズ製法で仕上げられ、軽量で丈夫、そしてクッション性も高い優れもの。

細部へのこだわりが、まとまりを生む。

一見主張が強そうに見える今回の「2 EYELET ANIMAL」ですが、実は履いてみると意外となじむ。そのわけは、パーツを異素材にしている分、色のトーンを合わせているから。素材やエンボスの種類はパーツごとに違えど、全体で見た際にまとまりのあるカラーリングになっています。

そしてそれは細部にも。シューレース、ハトメ、そしてソールも、実はそれぞれのカラーで違う色のパーツを合わせています。ベージュの方はソールもよくみるとブラウンに。粗野な印象になりがちなコバ（革の裁断面）も同色で塗りつぶすことで、品のある佇まいへと仕上げています。シュータンの足首に当たる部分にはパイピング加工を施し、ハラコでチクチクしてしまうリスクも回避。全方位、抜け目なしです。

さらに、〈ヴァンズ〉といえばアウトサイドのピスタグがアイコンのひとつですが、ここもソールの色とリンクするようにブラックにはブラックを、ベージュにはブラウンのタグを採用。そんな細部へのこだわりが、突飛なアイテムをまとまりのあるものへと昇華させているのです。