FEATURE
これまでも、これからも続くロックバンドへの憧憬。
Hedigan’s『Chance』リリース記念インタビュー。

これまでも、これからも続くロックバンドへの憧憬。

カッコいいとされる音楽は巷に溢れているけど、本当に良いバンドって一体どんなバンドだろう。いまそれを考えたとき、ひとつの答えを提示してくれたのが、サチモス(Suchmos)のボーカルであるYONCEこと、河西“YONCE”洋介を擁するヘディガンズ(Hedigan's)です。家族や友達、仕事仲間とも違う、ロックバンドにしかないロマンを追い求める5人組と、その魅力について考えました。是非、先日リリースされたばかりの1stアルバム『Chance』を聴きながら、ゆっくりと読んでみてください。

「何もしてなくても、そいつがスタジオの中にいるだけで音が変わることもある」。

―本当になるべくして、このメンバーになったという感じがしますね。YONCEさんはサチモスの活動休止以降、曲作りはしていたのでしょうか?

YONCE:はい。でも、コロナ禍のときはライブも制限があったりしたし、これはいま表立って何かやる時期じゃないのかなと、同じぐらいの時期にデビューした同世代のアーティストたちの中で唯一と言っていいぐらい何もしてなかった気がします。でも、もちろん家で楽器をポロポロ触ったりする時間はあって。最初に出したEPの『2000JPY』は、その頃に作った曲がほとんどで、それをバンドのみんなにいじくり回してもらい、原型をぶっ壊そうみたいな感じで作りました。だから、いま考えると気持ち的には世相を反映していたり、なんか暗かったなという気もしますね。

―いつかバンドで何かしら形に、という気持ちもあったのでしょうか?

YONCE:いや、その当時はこうやってお話をするような感じで音楽をやるかどうかというのは決めてなくて、家でひとりでやるので満足でした。排泄に近いような、やっとかないと気分悪いので作っていたという感じです。

―今作『Chance』の収録曲たちもそうですが、いつも作詞と作曲、編曲のクレジットが個人ではなく、ヘディガンズというバンド名義になっていますよね。

祐輔:どこまでが作曲、編曲という境名を自分はあんまり意識したくなくて。ベースラインひとつ考えるのも作曲行為だと思いますし、もっと自由な発想でみんなで作っていきたいという風に思っているので、そういう形になったのかなと思います。

本村:同意見ですね。実際分けようとすると大変なんです。

祐輔:もっと言うと、何もしてなくても、そいつがスタジオの中にいるだけで音が変わることもある。

―カッコいいエピソードだなあ。まさにバンド、ですね。

大内:そうなんですよ。お気付きかもしれませんが、ぼくたちバンドなんですよね(笑)。

―(笑)。でも、ヘディガンズを聴いていると、「やっぱバンドって良いよな」と本当に思います。

YONCE:そうですね、それは自分たちもやっていて思います。

―メンバー内で好きな音楽は、近しかったりするのでしょうか?

祐輔:すごい近いと思います。それがデカいよね?

本村:根っこの好きなものは同じで、やりたいことが各々ちょっと違うというのが、すごくバランス良いと思います。とっ散らかりそうになっても、根本が一緒だから綺麗にまとまるような感覚はあります。

YONCE:そうだね。各々が行きたい方向に行っても、結局戻って来れるというのも大きいし、他のメンバーがタッチしたことには興味を持つので。そんなのがあるんだと知れることがいっぱいあって、それが俺は楽しいですね。

―例えばよく名前が挙がるアーティストはいますか?

祐輔:基本的に古いロックが好きというのは、みんな共通してありますね。

本村:具体的なところで言うと、制作の時によく名前が出たのは、ザ・フーやクラッシュ、ビートルズなどですかね。もちろんもっとたくさんありますけど。

将治:自分は、みんなで作ったものに興味があるという感じがあります。ヘディガンズのファンなのかもしれない(笑)。共通して好きなものはあるけど、それに寄せていく感覚はなくて。

祐輔:そうだね。みんなで好きな音楽の話をして、盛り上がっている空気感が曲に入っている感じがしますね。

大内:スタジオの隣の部屋で、みんなで集まってタバコを吸ったり、ご飯を食べたりする場所があるんですけど。そこでみんなでYouTubeを観たりして、盛り上がっているんです。

将治:制作のときにいちばん最初によく聴いていたのは、ニール・ヤングかもしれないですね。

YONCE:確かにそうだ。ああいった滋養たっぷりな音楽というのは好きですね。

大内:いい意味でただのバンド、という感じがありますよね。装飾されていない、村人AとBで組んだバンドみたいな雰囲気というか。

本村:音の側の部分というより、スタンスであったり、関係性であったり、何故こういう発想になったのだろうとか、もう少し奥に入り込んだ部分に影響を受けているかもしれないなと思います。

INFORMATION

Hedigan’s

【リリース情報】

1st Album『Chance』

■配信
11月20日配信リリース
https://fcls.lnk.to/Chance

<収録楽曲>
1 地球(仮)
2 マンション
3 その後...
4 グレー
5 再生
6 Mission Sofa feat.井上真也
7 But It Goes On
8 O'share
9 カーテンコール
10 ふしぎ
『再生』MV YouTube

■CD
2025年1月15日リリース
品番:KSCL 3566~7
価格:¥3,950(in tax)
https://hedigans.lnk.to/Chance

DISC 1
1 地球(仮)
2 マンション
3 その後...
4 グレー
5 再生
6 Mission Sofa feat.井上真也
7 But It Goes On
8 O'share
9 カーテンコール
10 ふしぎ

DISC 2
Live at SPACE SHOWER MUSIC Presents “EPOCHS Music & Art Collective 2023”
1 夏テリー
2 LOVE(XL)
3 サルスベリ
4 説教くさいおっさんのルンバ
5 敗北の作法
6 論理はロンリー

【ライブ情報】

Hedigan’s “TOUR Chance”2025
2025年1月25日(土) @横浜BAYHALL(神奈川)
2025年2月1日(土) @BEAT STATION(福岡)
2025年2月9日(日) @熊谷HR(埼玉)
2025年2月11日(火・祝) @仙台Darwin(宮城)
2025年2月15日(土) @名古屋CLUB QUATTRO(愛知)
2025年2月16日(日) @心斎橋BIG CAT(大阪)
2025年2月23日(日) @cube garden(北海道)
2025年3月2日(日) @Zepp Shinjuku(東京)

受付URL:https://w.pia.jp/t/hedigans-tour25/
スタンディング:前売り¥5,500/当日\6,000(ドリンク代別)
U-18チケット:¥3,500
※U-18チケット注意事項
・当日券なし
・入場時に生年月日の確認を実施いたしますので必ず身分証をご持参下さいませ。
・身分証を忘れた場合、チケット代の差額¥2,000をその場にていただきます。

主催:HOT STUFF PROMOTION / BEA / NORTH ROAD MUSIC / JAILHOUSE / 清水音泉 / WESS
企画制作:SPACE SHOWER MUSIC / BIAS & RELAX adv.

【問い合わせ先】

東京/神奈川/埼玉・HOT STUFF PROMOTION / TEL 050-5211-6077(平日12:00〜18:00)
福岡・BEA / TEL 092-712-4221(平日12:00~16:00)
宮城・NORTH ROAD MUSIC / TEL 022-256-1000(平日11:00~16:00)
愛知・JAILHOUSE / TEL 052-936-6041(平日11:00〜19:00)
大阪・清水音泉 / TEL 06-6357-3666(平日 12:00~17:00)
北海道・WESS / Mail:info@wess.cojp