PROFILE
1977年生まれ。2001年に「Multiple Maniaxx & Technixx」をコンセプトに〈ネクサスセブン〉をスタート。ヴィンテージへの造詣が深く、生地や縫製など生産背景にこだわり、細かなディテールに至るまで完成度を高めたものづくりをおこなっている。他にもデニム生地をベースにものづくりをおこなう〈BEYONDEXX〉を手がけるほか、プロバスケットボール Bリーグ「アルティーリ千葉」のクリエイティブディレクターとしても活躍。
縁みたいなものも強く感じた。

ー新店オープンおめでとうございます。原宿にお店をつくろうというお気持ちは、昔からあったんですか?
今野: ありがとうございます。路面店をやりたいという気持ちは、ずっと心の中にありました。昨年末までは渋谷パルコにお店を構えていましたが、何度かパルコの1階のフロアでポップアップをやらせてもらったことがあるんです。今回こうやって原宿のとんちゃん通りにお店をオープンさせたのは、そのときの爆発力というか、路面の力を感じて、自分の気持ちが後押しされたというのも大きいですね。 ただ、そうした気持ちとは裏腹に、物件が全然見つからなかったんです。何軒か不動産屋さんにもご挨拶をしていたんですが、いい場所に巡り会えず数ヶ月が経ち。そんなときに、同じくとんちゃん通りにお店を構える「ベルベルジン」の社長の山田(和俊)さんが懇意にされている不動産屋さんに掛け合ってくれて、この物件をご紹介してくれました。
ーこちらにはもともと、老舗のイタリアンレストランがありましたよね。

今野: そうなんです。この通りでいちばん老舗のお店だったようで、そうした縁のようなものも強く感じました。個人的にテナントが頻繁に入れ替わるような物件より長く腰を据えて商売をされていた物件のほうが魅力を感じるので。
ー原宿で探されていたんですか?
今野: そうですね。原宿はうちの事務所も近いですし、お世話になっている古着屋さんも多くて、やはり思い入れが強かったのもあります。学生の頃から通っていて、当時は土曜の夜にクラブに行き、そのまま朝方の代々木公園のフリマに行って、その後は竹下通りの古着屋さんを眺めて、そのあとにとんちゃん通りの古着屋さんに来ていたルーティーンもあったので。