前半パートは、アップダウンのある島内を一周。
午前11時、ハーフマラソンの部がスタート。ランナーたちが一斉に駆け出していきます。
この大会は瀬戸内海のシーサイドが舞台のレース。ハーフマラソンの部のコースは、生口島北部の「しおまち商店街」をスタートし、高根大橋から高根島に渡って島内をぐるっと一周、生口島に戻ったら海沿いを往復9キロほど走り、瀬戸田港前がゴール。制限時間は3時間30分です。

沿道では多くの地元の人たちがランナーを応援。大会運営を支えるボランティアスタッフも、地元の人たちを中心に結成されているそう。この大会が地域に根付き、住民から愛されていることがわかります。

スタート直後からハイペースで走る櫻子さん。レース前は「翌週にフルマラソンを控えているので、気負わず楽しく走りたい」と語っていましたが、いざスタートすると元陸上競技者としての血が騒ぐのか、表情は真剣そのもの。


「しおまち商店街」を抜けたランナーたちは、海沿いを走り、生口島と高根島を結ぶ高根大橋へ。


高根大橋に向かって坂を駆け上がる櫻子さん。傾斜がキツく、足と心肺が追い込まれます。前半パートはアップダウンが多く、後半パートは比較的フラット。前半であまり足を使いすぎず、後半に体力を温存しておくことが攻略のカギです。


軽快に進むディーンさん。身体を動かすのが好きで、日頃からさまざまなアクティビティに親しんでいますが、「マラソン大会に出るのは今回がはじめて」とのこと。

「景色や応援を楽しみながら走って、制限時間内に完走したいです!」と言う明美さんも、ここまでは余裕のレース運びです。


高根大橋では、タイムロスを気にせずに写真を撮るランナーの姿も。一般的なマラソン大会ではあまり見かけない光景です。


給水ポイントの風景もこの大会ならでは。「せとだレモンマラソン」は、「ゴールドウイン」および〈ザ・ノース・フェイス〉がメインスポンサーを務める「湘南国際マラソン」と同様、給水ポイントに使い捨てカップが用意されていません。この狙いは、マラソン大会の課題であるゴミを削減すること。
実際、「湘南国際マラソン」では「マイボトル・マイカップ」の取り組みによってゴミを大幅に減らすことに成功し、2024年大会のゴミの排出量は使い捨てカップを使用していた2019年大会と比べて、76%削減されています。