SELECTOR

#07 村松 諒(編集部)

いま欲しいもの。
夏に向けて、注目しているアイテムをピックアップ。最近は、とくに色鮮やかなものや形が変わったものに目が止まります。個性的なアイテムをワードローブに取り入れて、いつもと違った装いを今年の夏は楽しみたいと思っています。

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01
POSTALCO
ポスタルコのスクエア・ダイ・ノートブック

独特な色のむらが新鮮。 今年の3月末、初めて〈ポスタルコ〉の展示会に行ってきました。ブランドの広報を務めるエーブルソン友理さんから、プロダクトのことから東京・渋谷のショップのことまで色々と話を聞くなかで、ブランドの規模は小さいながらも、商品ひとつひとつから作り手の思いが伝わってくるような、温かみのある雰囲気が、〈ポスタルコ〉の魅力になっていると実感しました。今回紹介するのは、一見サイケデリックな色のむらが目を奪うノート。これは、日本の伝統技術でもある “板締め絞り” という染めの技法を使ったもの。和紙を長方形に折った状態で染液に浸けることで、独特な色のむらと折りじわができるそう。この紙は、徳島県北部に1つだけ残る和紙製造業者、阿波紙工房のものを使っています。さらに、ノートの内側にも和紙を使用。ややクリーム色の自然な風合いと心地いい手触りに特徴があり、ペンのインクの滲みが少ないという特徴を持っています。A5(14.8×21cm)、A6(14.8×10.5cm)、A7(10.5×7.4cm)の3サイズ、それぞれ3色を展開。店頭で独特の風合いを確かめてほしい名品です。
上:¥3,000+TAX(A5)、下左:¥2,000+TAX(A6)、下右:¥1,500+TAX(A7)

ポスタルコ 03-6455-0531
postalco.net

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02
J.W.ANDERSON
J.W.アンダーソンのクロップパンツ

サムシング・ニューな1本。 現在、ファッションシーンで盛り上がりを見せる “ジェンダーレス” という考え方。アレッサンドロ・ミケーレによる〈グッチ〉やエディ・スリマンが手がけた〈サンローラン〉のコレクションに代表されるように、男性服と女性服の境界が曖昧になりつつあります。そういったクリエーションを提案するブランドの1つとして注目を集める〈J.W.アンダーソン〉。ランウェーで発表されるコレクションは、丸みを極端に強調したシルエットやポップな色使いなど、一見エキセントリックでありながら、これまでの考え方にとらわれない新しいデザインを追求しています。今回ピックアップしたアイテムは、シンプルな濃紺のデニムパンツ。ワイドなスラックス風のフォルムに特徴があり、丈の長さは短め。特に背面のタックの取りかたが斬新で、タイパンツのようなシルエットに仕上がっています。レザーシューズでドレッシーに、スニーカーでカジュアルに穿きこなすことも可能。ユニークなデザインでありながら、多様性のある1本に仕上がっています。
¥81,000+TAX

ディストリクト ユナイテッドアローズ 03-5464-2715
www.district.jp

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03
SANDERS
サンダースのダービーシューズ

パキッとした白が美しい。 イギリスには、ロンドンの北西に位置する都市、ノーザンプトンを中心に、今でも数多くのシューズファクトリーが存在します。その中でも、比較的、コストパフォーマンスに優れた革靴をそろえる〈サンダース〉から2016年春夏シーズンの新作を紹介。1873年に設立されたこのブランドは、イギリス国防総省向けに供給される、ほぼすべてのイギリス製のレザーシューズを手がけていることでも知られています。無垢な白が印象的な写真の靴は、〈サンダース〉が所有しているミリタリーシューズのアーカイブを元に企画された、日本限定の「SANDERS TROPICAL OFFICER COLLECTION」のもの。スタンダードなプレーントウで、アッパーの素材には牛革のグレインレザーを使用。さらに、イギリスのイッツハイド社の白のダイナイトソールを採用しているため、ドレッシーな雰囲気に仕上がっています。スラックスからショーツまで、幅の広いコーディネートに合わせやすく、これからの季節におすすめです。
¥52,000+TAX

グラストンベリーショールーム
www.sanders.jp

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04
ANATOMICA
アナトミカのメンズチノIIショーツ

タイムレスな表情が魅力。 毎年、少しずつ暑さが増しているように感じる夏。特に東京の7月後半から8月は、日々灼熱にさらされているような、うんざりする暑さが続きます。そういったとき、ワードローブに欠かせない服の1つにショートパンツがあります。今回紹介するのは、〈アナトミカ〉のもの。かつてアメリカ軍に支給されていたチノトラウザーから着想を得たというこのショーツは、シルエットには1960年代のデザインを、ディテールには’40年代のデザインを採用。近年、同じようなミリタリーのチノショーツは、古着で探すと状態のいいものはなかなか見つかりません。〈アナトミカ〉のものは、ボタンフライの仕様で、パンツの右についたコインポケットがアクセントになっています。生地は、高密度に織り上げたオリジナルのチノクロスで、うっすらと光沢感のあるものを使用。デイリーに使えるベーシックなデザインのため、ボタンダウンシャツや薄手のジャケットなど、さまざまな服と合わせることができます。2色を展開し、ダークネイビーのものはシックな雰囲気に仕上がっています。日本製
¥20,000+TAX

アナトミカ 東京 03-5823-6186
anatomica.jp