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【FOCUS IT.】ミリタリーやメイドインUSAにとどまらない。多様なライフスタイルをシームレスに繋ぐ、ブリーフィングの新拠点。

タフさと機能美を兼ね備えたものづくりで知られる〈ブリーフィング(BRIEFING)〉が、10月23日(金)に「渋谷スクランブルスクエア」に新店をオープン。なにやらその中身は、これまでの硬派な店舗とはひと味もふた味も違った様子。そこで、新店舗のキーパーソンである、スタッフのユニフォームを製作した金子恵治さんと、内装デザインを手がけた「ダイケイミルズ(DAIKEI MILLS)」の中村圭佑さんに話を伺いました。2人の話を通して見えた、〈ブリーフィング〉のこれからとは。

  • Photo_Mikito Hyakuno
  • Text_Shogo Komatsu
  • Edit_Kazuki Sakaguchi

ミリタリーだけじゃない。

1998年に日本で創業した〈ブリーフィング〉。アメリカ軍などに納入するアイテムの製造を手がける工場でつくられたMADE IN USAコレクションを、ブランドの代名詞としてまず思い浮かべるひとも多いことでしょう。

その持ち味は、なによりタフ。メイン素材に採用された1050デニールのバリスティックナイロンは耐摩耗性に優れ、特殊なダブルバスケットウェーブで織り上げているので、アイスピックなどで小さな穴が開いても繊維が復元力を発揮するほどの強度を備えています。また、ウェビングテープにあしらわれた赤いステッチは「レッドライン」と呼ばれるアイコニックなディテール。デザインのアクセントであると同時に、スライドクリップを装着する際の視認性を高め、補強の役割も果たしています。機能を突き詰めた先に生まれるデザインこそ、〈ブリーフィング〉らしい機能美といえるのです。

そんな質実剛健という言葉が似合う「MADE IN USAコレクション」にぼくらは魅了されてきましたが、〈ブリーフィング〉のラインナップはそれだけではありません。

例えば、「アーバンジムコレクション (URBAN GYM COLLECTION)」。現代のライフスタイルに合わせ、ビジネスとフィットネスの両方で使えるように機能とデザインにこだわったコレクションです。素材には、運動後にウェアを入れても気にならないよう、透湿性に優れた生地と抗菌防臭機能を持つ生地を採用。都市生活になじむようブランドを象徴するレッドラインをあえて排除し、ミニマルで洗練されたたたずまいに仕上げています。

そして、キャリーケースも充実していることをご存知でしょうか。狭いスペースでも荷物を出し入れしやすい構造や、自由に扱える内部の仕切りなど、かゆいところに手が届く機能で旅や出張を快適にサポートします。

それらのラインナップは、多様化するライフスタイルに寄り添うもの。仕事や休日、旅の荷物はひとそれぞれ違いますが、すべてのシーンをシームレスにつなぎ、あらゆるひとの生活にすっと溶け込む存在です。もはや〈ブリーフィング〉を無骨なイメージだけで語ることはできません。


渋谷から発信する新たな魅力。

ひとりひとりのライフスタイルを起点にアイテムを選ぶ、新たなショッピング体験を提案しているのが、このたびオープンした渋谷スクランブルスクエア店。カルチャーやトレンドの震源地である渋谷から、さまざまな分野のスペシャリストと共に攻めの企画を仕掛けていくそう。その第一弾として、ファッションディレクターの金子恵治さんがスタッフユニフォームを製作し、設計事務所「ダイケイミルズ」の中村圭佑さんが内装デザインを手がけています。

オープンを記念した限定モデルにも注目を。その使い勝手のよさで幅広いひとから人気を集めるモデル「HOBO BAG WIDE」が、特別な素材とカラーをまとって登場しました。

HOBO BAG WIDE SBY 各¥39,600

素材は〈ブリーフィング〉のインラインでは珍しいフェイクスエード。本物さながらの風合いですが、軽量で色落ちしにくく、デイリーに使いやすいのが特徴です。カラーリングも〈ブリーフィング〉にとって新鮮なブラウンとボルドーがラインナップ。ブラウンは落ち着いた印象でコーディネートを引き締めてくれそうです。ボルドーは差し色に使うのにぴったり。性別を問わず使いやすい仕上がりになっています。

デザインはアメリカのポストマンが使用していたバッグから着想を得て、ゆったりと使える22.2Lのワイドなシルエットに。ショルダーストラップのアジャスターを引くことで独特のギャザーやたるみが生まれ、着こなしにニュアンスを添えてくれるのも〈ブリーフィング〉らしい機能美と言えます。フロントの隠しポケットはあえて左右非対称の容量で設計。スマホや鍵などの小物から少し大きめの荷物まで、効果的に仕分けることが可能です。最低限の必要な機能を備えたミニマルな仕様はカジュアルに使いやすく、これまでの〈ブリーフィング〉とはひと味違う魅力を感じます。


ユニフォームに込めた想い。

毎日袖を通すユニフォームは、スタッフにとって身近な存在です。けれど、それは単に服装を統一するためのものではありません。着るひとの意識を切り替えたり、チームとしての一体感を生み出したり、ときには店の印象そのものを形づくったりすることも。渋谷スクランブルスクエア店のユニフォームを手がけた金子さんに、その一着に込めた思いを聞きました。あわせて「ブティック(BOUTIQUE)」とコラボレーションしたアパレルについても話してもらいます。

PROFILE

金子恵治
ファッションディレクター

「エディフィス(EDIFICE)」でバイヤーを務めた後に独立し、2015年に「レショップ(L’ECHOPPE)」の立ち上げに携わる。2022年、東京・青山にアパレルショップ「ブティック」をオープン。2024年にはファッションブランド〈ファウンダ(FOUNDOUR)〉を立ち上げた。

―スタッフユニフォームのデザインを担当されましたが、どんなイメージでつくり上げていったのですか?

金子:〈ブリーフィング〉は、機能的でタフなナイロンのバックとか、アメリカンスタイルっていうイメージがはっきりありましたが、制服としての機能をどうしようか考えました。足し算すると商品より目立ってしまうから、引き算をすることにしたんです。ベースにしたのは、1930年代のフランスのショップコート。当時のワークウェアって機能性の塊なんですよ。でも、それをただ再現しても現代的な〈ブリーフィング〉の商品だったり、ショップの内装に合わないわけで。クラシックな要素にモダンさを取り入れながらつくることにしました。

―ユニフォームですがプライベートでも着られる、いまっぽさのあるデザインですね。

金子:肩にポイントをつくらず、シルエットでモダン感を演出しました。そして、きれいにドレープする素材を使っていて。

―どんな素材ですか?

金子:コーデュラナイロンとウールポリエステルを使った生地です。今回、経年変化しにくい生地を使うことにしたんですよ。一年前から着ているスタッフと、働き始めたばかりのスタッフで、制服の風合いに差が出ないようにするために。縫製もなるべく味が出ないように、ワークウェアの工場じゃなくて、コートとかブルゾンを得意にしている工場にお願いしました。ウールを使っているけれど、ウォッシャブルというのもポイントです。

―ウールで上品さを出しつつ、コーデュラナイロンで耐久性を、ポリエステルでイージーケアを持たせたと。

金子:「渋谷スクランブルスクエア」はきれいな建物だし、どんなひとが来店しても失礼がないようにしました。普通に販売しようとしたら7万円くらいになっちゃいます(笑)。

―気合いが入るユニフォームですね(笑)。

金子:スタッフのモチベーションにもなったらいいなと思いました。「今日もこれ着るのか…」って思う制服は嫌じゃないですか。上質な服づくりをしているドメスティックブランドが依頼する工場やパタンナーでつくって、〈ブリーフィング〉の商品に寄り添うような一着ができました。

―ほかにポイントは?

金子:スタッフの方の体型はさまざまなので、ある程度は体のラインを覆い隠すようなシルエットにしています。作業するので動きやすくなきゃいけないけど、大きくつくればいいってわけでもない。あと、あんまり機能だらけにしても使い道がないので、仕事で使う道具が入るくらいの大きい2つのポケットと、ペンが挿せる内ポケットだけにしました。

―ユニフォームだけではなく、オープンを記念して「ブティック」とのコラボレーションしたアパレルも製作されていましたね。

金子:あくまで〈ブリーフィング〉はバッグが主役なので、そのなかに入れられるスーベニアのような服をイメージしました。でも、Tシャツとスエットは「ブティック」のオリジナルボディを使っているんですよ。スーベニアっぽい服ってなると既製のボディを使うのが定番ですけど、そうすると使い捨てみたいになっちゃうじゃないですか。

―サイズ感とかシルエットが合わないひとも多いですしね。

金子:大きめのシルエットでつくっておけば誰でも着られたりするけど、ちゃんと自分の体に合わせて着られるようなものをつくっています。いまどきのスエットだと、上からジャケットを着るのはなかなか難しいシルエットですが、このスエットはジャケットも羽織れるぐらい。

―スエットもTシャツも、あまりラフすぎない印象です。

金子:首元をきゅんきゅんに詰めているんです。ネックは服の中心だから、詰まっているとブレずに着やすいんですよ。インナーを気にしなくていいですし。反転ロゴは〈ブリーフィング〉からのリクエストです。

―「ブティック」定番の反転ロゴのオマージュですね。同じデザインでキャップもラインナップしています。

金子:キャップはつくり込まず、あえて既製のボディで。〈ニューハッタン(newhattan)〉を使っています。世界的スタンダードですからね。

―セットアップもいいですね。

金子:税込みで4万6200円。バッグを買いに来たひとが、気軽に買えたらいいなと思ってつくりました。ポリエステル100%だからケアしやすいですよ。ジャケットはダブルで、ラフに着てもかっこいいんじゃないかな。パンツはイージー仕様ですけど、後ろのポケットは片玉縁で、きちんとしているように見えます。

一枚目から、キャップ 各¥7,700、Tシャツ ¥8,800、スエット 各¥16,500、フーディ ¥19,800、セットアップ ¥46,200


公園のような空間。

ショップの空間は、ブランドの世界観を伝える大切な要素のひとつ。使用する素材や什器に至るまで、設計にはさまざまな意図が込められています。従来の店舗とガラリと印象の変わった渋谷スクランブルスクエア店の内装は、どのように生まれたのか。設計を手がけた中村さんに話を聞いてみると、〈ブリーフィング〉の新たな価値観を感じられました。

PROFILE

中村圭佑
デザイナー

設計事務所「ダイケイ ミルズ」代表。アパレルショップの内装や商業施設のフロアリニューアル、公共施設などを手がける。2020年から、都市の遊休施設を時限的に占有し一般へ解放する運動「スクワット(SKWAT)」を発足。多摩美術大学環境デザイン学科 非常勤講師も務める。

―この空間を、どのように考え、形にしましたか?

中村:新しい世界観を表現したいとお話をいただきました。これまでの店舗は、アメリカに存在するであろう家のような、無骨な室内空間がイメージされていたんですよね。でも、この店舗はもっと幅広いひとに足を運んでもらいたいということで、室内と逆の屋外、公園のような空間に設計することにしました。

―店頭に置かれた、看板であるブランドのサインは座れるようになっているんですね。

中村:共有部と専有部の境界線に、公共性のあるベンチが存在しているところも外部空間のメタファーになっています。

―ブラックを基調にしている、ほかの店舗と印象が違いますね。

中村:ほかの店舗は鉄とか冷たい素材を打ち出していましたが、ここで使用した素材は基本的に木と石と土からできています。柔らかく、自然物と接触するような感覚でつくりました。

―〈ブリーフィング〉らしさを意識した部分はありますか?

中村:可変式のディスプレイですね。〈ブリーフィング〉のバッグの高い機能性を取り入れました。固定されている棚とのバランス感も大事にしています。

―可変式のディスプレイは、アイテムを機能的かつ美しく配置する“Knolling(ノーリング)”という手法を取り入れ、〈ブリーフィング〉が提案する多様なライフスタイルを視覚的に表現したそうですね。

中村:誰がどういうふうに置いてもきちっと見えるようにつくりました。棚の高さも、ひとつひとつのアイテムがきれいに浮き立って見えるように考えています。あと、ほかの店舗は直線的な什器が多いので、曲線を使って親しみやすく仕上げました。

―ショップの顔となるディスプレイで、店内が見えにくくなっているのは意図的ですか?

中村:見えすぎると、どうしても入店する前に満足してしまいますからね。ただ、ここは角地なので出入り口がたくさんありますし、外壁のようなディスプレイでブランドの哲学や打ち出したいアイテムを見せながら、隙間から垣間見えるようにしました。


新たな価値観と出会える場所へ。

それぞれのライフスタイルによって、最適なバッグは変わります。そんな千差万別の好みをフォローしてくれるのが〈ブリーフィング〉。仕事から趣味、旅行までのあらゆるシーンで活躍するバッグがそろっています。〈ブリーフィング〉の特徴のひとつであるミル・スペックは揺るぎませんが、もっとカジュアルに使えるプロダクトも豊富ということをお見知りおきを。バッグをひとつ変えるだけで、毎日は少しでも豊かになるはず。すべてのひとに寄り添うバッグが〈ブリーフィング〉にあり、新たなライフスタイルと出会いに渋谷スクランブルスクエア店へ足を運んでみてください。

INFORMATION

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