長く使うものほど、流行にひっぱられて買い物をしてしまうと、あとで時代のズレを感じて大きなしっぺ返しを食うもの。とはいえ、あまりにヴィンテージ過ぎるのも…。自転車のような、長く付き合う乗り物はその配分が非常に難しいのかもしれません。
街中でもほとんど見かけたことのない、この微妙なニュアンスのカラーをまとった自転車は、西麻布のピスト専門店「ダイナー（DINER）」のプライベートブランド〈カーテル バイクス（CARTEL BIKES）〉と、90年代のクロスカルチャーをベースにモダンカジュアルウエアを展開する〈バル（bal）〉が手を組み、作り上げたもの。
この新色は「Dune Gold（砂丘のような金色の色合い）」と名付けられ、イタリアのクラシカルなシティバイクから着想を得た700Cサイズの完全オリジナルバイクは、ベースフレームはスタッガードフレームという上菅をまたいでも乗りやすい形状を採用し、利便性はもちろんその脱力感あふれる空気感は実にモダン。なのに、ハンドルバー、タイヤ、カンチブレーキ等など、各パーツ全てを〈バル〉が監修しヴィンテージライクに仕上げることで、懐かしさや安心感も誘います。比較的軽く、強くて丈夫なクロモリ製鉄のフレームで、ハンドルの形はプロメナードタイプを採用。
このヴィンテージとモダンの間を縫うような、絶妙なニュアンスを持つ車体は、自転車界広しと言えどなかなか見かけません。この自転車に乗ると少しばかり日常の景色も変わってきそうな気さえしてきます。温かくなっていくこれから季節、自転車でどこかへぷらっと出かけるのにもちょうどいいタイミングではないでしょうか。
Text_Shinri Kobayashi
bal×CARTEL BIKES
価格：¥80,000＋TAX
スペック：フレーム素材_4130クロモリ、ホイールサイズ_700C、クランク_46T x 16T フリーギア、カンチブレーキ、日本製オリジナルヘッドパッチ
※リアはフリーギアとFIX両方をマウントし、タイヤの反転で簡単に設定変更できます。
電話：03-6427-2745（DINER）
http://www.diner-tokyo.com
