テクノロジーの世界は日進月歩。日々、想像を絶する速度で進んでいて、最先端に触れる機会なんて滅多にありません。ですが、今回紹介する「MUTEK.JP 2018」は、そんな先の先を行くテクノロジーの一端に触れられる貴重なイベントです。
2000年よりカナダ・モントリオールでスタートしたデジタルアートとエレクトロニック・ミュージックのフェスティバルである同イベント。デジタルクリエイティビティや電子音楽、オーディオ・ビジュアルアートを軸に、新たなライブエンターテイメントを創出していて、現在は世界7都市で開催されるほど、国際的に名高いフェスティバルへと成長しました。そしてきたる11月1日(木)〜4日(日)、いよいよ日本でも開催されます!
コンテンツがとにかく盛りだくさんなのですが、最も象徴的なのが、絵画のはずのモナ・リザが立体になります。どういうことかというと、スマートグラスを用いてこのインスタレーションを見れば、モナ・リザが立体的になるというわけ。音声も連動し、現実拡張空間を味わえます。
次に、昨年の同イベントで、小室哲哉氏とのコラボレーションライブが大きな話題となった脇田玲さんのデジタルインスタレーション。『HOMOLOGY』と題された作品で、日本語に直訳すると「同相性」。端的に言えば、人間であれ、牛であれ、猫であれ、頭や胴体や手足は同じくあって、そういった類似性を表現した作品です。壮大なテーマとスケールのインスタレーションは必見!
3つ目は「エイベックス」と「KDDI」によるARコンテンツです。仮装空間に現れる約5メートル四方のキューブ。ゲストはそのキューブ内で9分間、さまざまな体験をしていきます。その後、現実と虚構の境目が曖昧になるという、実に未来的なアトラクションです。
4つ目がクリエイティブユニットtoe on netによるインスタレーション。光を聴くことはできないし、音を視ることもできない。それらの虚像を可視化したような作品は圧巻です。昨年の映像もこちらで確認してみてください。
最後が、脳波による内発音楽表現。「脳が生み出す音を聴く」というものです。たとえば、いつもと変わらないはずの夕日に突然心奪われ適切な表現が見当たらないとき、脳波をつかい内発的に音楽を生み出すとどうなるか。音がでるのか? どうなんだ? そんなインタラクティブな音と世界を楽しめます。
上記で紹介したコンテンツ以外にも、アーティスト13組によるパフォーマンスや、ワークショップなども開催されます。メインの会場となるのは「日本科学未来館」「WWW」「UNIT」の3箇所。
未来を探している人は、ここに行けばきっとその欠片が見つかるはず。最先端が詰まった「MUTEK.JP 2018」。ぜひ!
Text_Keisuke Kimura
MUTEK.JP 2018
開催日:11月1日(木)〜4日(日)
※会場、時間、チケットなどは下記URLを参照。
mutek.jp