海外旅行者が増えるにつれ、俄然盛り上がりを見せている“民泊サービス”の「Airbnb」。これまで空き部屋のホストと旅行者をつなげることで新しい旅行スタイルを生み出してきた同社が、いよいよ次フェーズへとその歩みを進めました。
その第一歩として、本日からスタートしたサービスが「トリップ(Trips)」。これは宿泊の枠を超える、同社の8年間の歴史で最も重要な展開のひとつになります。
わかりやすくいえば、トリップとは旅行先をより楽しみ、より詳しくなることができるサービスといえます。ひとを原動力とするプラットフォームであり、滞在先、アクティビティ、出会う人びとをすべて1カ所にまとめ、旅行を容易かつマジカルなものにする目的で考案されました。
「トリップ」は、「体験(Experiences)」、「スポット(Places)」、「ホーム(Homes)」という3つの主要エリアとともに開始され、今後「フライト(Flights)」と「サービス(Services)」が加わる予定とのこと。まずは世界12都市(ロサンゼルス、サンフランシスコ、マイアミ、デトロイト、ハバナ、ロンドン、パリ、フィレンツェ、ナイロビ、ケープタウン、東京、ソウル)における500あまりの「体験」とともに開始します。
「体験」についてみていきましょう。
「体験」とは、現地のエキスパートが企画したアクティビティを楽しむサービスです。たとえば現地人が企画した、侍の剣術ワークショップ、トスカーナ地方でのトリュフ狩り、マリブでクラシックカーを運転できるサービス、ロンドンでのグライム音楽シーンを楽しむことができるようになります。
そして、現地のエキスパートが提供するのは、体験だけではありません。
「スポット」には、カフェからレストラン、公園やその他のアトラクションにいたるまで、世界中の「Airbnb」ホストがリコメンドする現地のとっておきの穴場や、今話題のスポットが掲載されています。たとえば、マラソン選手から最高のランニングコースを、地元のバーテンダーから最高のバーを、そして新進気鋭のシェフから次の名店となる知られざるレストランを教えてもらうことができます。
また、レストラン予約プラットホームであるResy社との提携により、現地の素晴らしいレストランを「Airbnb」アプリで直接予約できるようになります。旅の食事どころは、現地人でにぎわっているレストランであれば絶対にハズレがない、なんてことも言われますが、そんなお店をすぐに見つけることができるわけです。
そして、「ホーム」ではこれまで同様に、世界191カ国で300万件もの部屋の予約を可能とし、多様性に富むユニークな宿泊オプションを旅行客に提供します。
そのほか、新機能である「旅行日程表(Trip Itinerary)」を通じて、旅行の日程や先述の「体験」の予約・追加をすることができます。しかもこの機能は機械学習に基づき、徐々に進化することで、旅行中の場所やリコメンドに基づいて個人や状況に応じて提案を行うという次世代の旅行スタイルを体験させてくれるようになります。
フイナム読者でいえば、古着屋名店ツアーだったり、いま注目のスポット案内を提案することで、そのサービスを売ることができるというわけ。ますます旅を楽しく、面白くしてくれるであろう〈エアビーアンドビー〉。利用しない手はないですね。
Text_Shinri Kobayashi
Airbnb
www.airbnb.jp