日本の歴史に埋もれてしまったロストテクノロジーを見つけ、探求・記録し、史実を掘り下げながら、未来につなげていくプロジェクト「Missinglink」。
そのプロジェクトの第1弾として、幻のジュエリーブランド〈俊兼ジュエリー(通称:トシカネ)〉の世界初の展覧会『Supercraft – 限界を超えたスーパークラフト。緻密なミクロアートの小宇宙 – 』が7月7日(日)から開催されます。
400年の伝統を誇る磁器、有田焼で知られる佐賀県有田町。そこを拠点に磁器をつくっていた小島俊一氏とその絵付け師だった南兼蔵氏が、昭和6年に帯留めを製作したことに端を発する〈トシカネ〉。
戦後は進駐軍向けにアクセサリーの生産へとシフトし、オリエンタルなデザインが欧米人から好評を得て、一時は年間数万個のオーダーがあったものの、世界的な経済の影響により昭和60年にアメリカへの輸出が完全にストップ。ほどなくして市場からその姿を消してしまいました。そんな“幻のジュエリー”〈トシカネ〉の陶磁器製アクセサリーが、近年海外のコレクターのあいだで1円玉サイズのが数万円という高値で取引されるほど、高い人気を博しているんです。
陶磁器製とは思えぬ精巧なつくりに、再現不可能な鮮やかな配色、オリエンタルなモチーフによる普遍的なデザイン。これらを驚くほどミクロな世界で表現した〈トシカネ〉の世界を、ぜひこの機会に堪能してみてください。
Text_Hiroshi Yamamoto
SUPER CRAFT -TOSHIKANE JEWELRY-
日時:7月7日(日)~18日(木) 12:00-18:00
※レセプション 7日(日)18:00~
場所:Gallery HOLE in the WALL ヒコ・みづのジュエリーカレッジ
住所:東京都渋谷区渋谷1-20-5 学校法人 水野学園
Missinglink
www.missinglink.tokyo