熱気を帯び始めているジャポニスムの潮流。着物や作務衣などをベースにしたアイテムがさまざまなブランドからリリースされていますが、どこよりも濃密な世界観を表現しているのは紛れもなく〈クオン(KUON)〉でしょう。
日本の伝統的な織物や衣服のテクニックを踏襲しつつ現代的なアプローチで仕上げ、唯一無二なストリートウエアを次々と生み出しています。
そんな〈クオン〉の19年秋冬シーズンを締めくくるのが、英国を代表するファクトリーブランド〈ラベンハム(LABENHAM)〉に別注をかけたキルティングジャケットとバッグ。どちらも静岡県浜松市にある創業150年の歴史を持つ染織工場で、丹念に縫い上げられた藍染の刺し子生地が用いられています。
RAYDON ¥63,000+TAX
襟元やパイピングはコーデュロイで補強しつつ、アクセントも加えられています。キルティングなので暖かさも申し分なし。
ベースに選ばれたのはボックスシルエットやサイドベンツといったオーセンティックなディテールの「レイドン(RAYDON)」。アウターとしてはもちろん、スマートなフォルムゆえコートのインナーにも仕込めそうです。
KELSALE ¥21,000+TAX
〈ラベンハム〉の膨大なアーカイブから過去に一度だけ販売されたマルシェバッグを復刻。キルティングによる立体的なフォルムと刺し子ならではの穏やかな表情がマッチしています。街歩きに重宝しそうなサイズ感も絶妙です。
貴重だった布地を繰り返し補修し、長く着るために培われた“用の美”ともいえる刺し子をキーとして、誕生したスペシャルピース。伝統にリスペクトを捧げる両者のフィロソフィーが調和したと言っても過言ではありません。