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【FOCUS IT.】渋谷の玄関口にビームス ジャパンが誕生。その全貌について。

食・ファッション・カルチャー・アートといった日本のさまざまな魅力を取り揃える「ビームス ジャパン」が新宿にオープンして早3年。ちょうど「ビームス」が40周年のときでした。そして12月5日、2店舗目となる「ビームス ジャパン 渋谷」が、渋谷駅西口前「渋谷フクラス」内の「東急プラザ渋谷」にオープン。というわけで、さっそく渋谷店の魅力と、新たに展開が始まるというオリジナルウエアについて、ビームス ジャパン ディレクターの鈴木さんとビームス メンズカジュアルディレクターの中田さんに話を聞いてきました。

PROFILE

鈴木修司
ビームス ジャパン ディレクター / バイヤー

1976年三重県生まれ。1998年ビームス入社。「BEAMS MODERN LIVING」の店舗スタッフ、「fennica」のMD、「B:MING by BEAMS」の生活雑貨担当バイヤーを経て現職に。鎌倉在住15年。日本の”いいもの”を追い求め、47都道府県は10年以上前にマーキング済み。現在はさらに視野を広げ、休みを見つけては日本の離島を探索中。

渋谷と日本の魅力を発信する新拠点。

ーオープンおめでとうございます。新宿店の誕生から約3年半、率直な感想はいかがですか?

ありがとうございます。やっと2号店目ですね!というお声をたくさんいただくのですが、新宿ができてからの3年半が濃密すぎて…、とにかくあっという間に過ぎていったというのが正直なところです。

ーなるほど。濃密すぎるというのは?

ビームス ジャパンの前も、「fennica」や「B:MING by BEAMS」など、日本のものを専門に携わってきたので、それなりにいろんなモノに触れてきましたし、周りの人より知っているという自負が多少なりともあったのですが、ビームス ジャパンを任されてから、まだまだ全然知らないコトやモノがたくさんあること気づきまして。いまもそう、現在進行形です。行けば行くほど新しい発見があるっていう(笑)

バスターミナル横のエスカレーターを上がってすぐ横という好立地。

ーこの3年半で得た気づきは何かありますか?

ビームスが関わることでその産地の活性化につながったり、先日開催した「銭湯のススメ。」のイベントでも、多くの若い人たちに銭湯のこと知ってもらえたり。まだまだ微力ですが、ビームスが日本のため、社会のために役に立ちはじめてるなっていう手応えを感じています。

ーファッションやカルチャーだけじゃない、新しいビームスの在り方ですね。

はい。これはビームス ジャパンを立ち上げるときに社長から言われたことなのですが、「ビームスが40周年を迎えられたのは、日本のメーカーさんやデザイナーさんをはじめ、いろんな方々のおかげ。みなさんに助けてもらってここまで成長できたんだから、これからは恩返しをしていく。ビームス ジャパンはそのための事業でもあるんだぞ」って。つまり、それが各都道府県のメーカーさんや職人さんとのものづくりに繋がっているわけです。

ー渋谷にビームス ジャパンをつくる話を聞いてどうでしたか?

実は真っ先に思い浮かんだのが新宿店のことなんです。例えば「とらや本店」や「赤福本店」というように日本には”本店”という意味があります。つまり渋谷店、京都店(2020年4月オープン)ができるということは、いままで1店舗しかなかった新宿店が”ビームス ジャパン本店”という位置づけになる。だから、もっともっと良いお店にしていかないといけないと思いました。

カッズ ミイダ氏の作品である風神・雷神の天井画が圧倒的な存在感を放っていた。

ーとなると、渋谷店は2号店という意味が強いと。

もちろん2号店という位置づけで新宿店の世界観を踏襲している部分はあるんですけど、渋谷店だけのアイテムもたくさんありますし、新宿と渋谷って距離が近いじゃないですか、山手線で2駅ですし。なので、ただの2号店ではいけないなっていう感覚はあります。新宿は1階から5階までフロアが別れているので、こちら側もお客様もフロアが変わる度に気持ちも切り替わる。それが渋谷店の場合、ワンフロアにすべてのコンテンツをまとめなければいけない。これは結構なチャレンジでしたし一筋縄ではいきませんでした。そう意味ではまったく別のお店になったんじゃないかなって思います。あと渋谷に関しては、100年に一度の再開発と言わるほど、いま街自体が大きく変わってきています。そこに出店するというのは意識しましたね。もちろん交通安全グッズやハチ公にちなんだ渋谷ならではのグッズもつくっているんですけど、この工事(再開発)が終わってみないことには街がどうなるのか分からないので、これからですね。

ー渋谷スクランブルスクエア、渋谷パルコに次ぐフクラス。前者2つに比べてファッション系のショップが少ない印象ですが、あえてこの場所にしたのには何か理由が?

ビームス ジャパンがある2階フロアは、来春に渋谷駅と直結するんです。これがいちばんの理由です。渋谷駅をハブにヒカリエとフクラスが繋がるし、スクランブル交差点も目の前にある。さらに1階のバスターミナルには、成田や羽田からの長距離バスも着く。要はここが新宿のバスタ並みの日本の玄関口になるということです。フクラスに来られるお客様ももちろん大切なのですが、国内外や年齢を問わず、いろんな方に来ていただけるのではと思っています。

渋谷店のシンボルでもある巨大な日除けのれん。金箔は一枚一枚、職人の手で貼られている。

ー新宿店は入り口の提灯が印象的でしたが、渋谷店ならではのシンボルはありますか?

最初は新宿店と同じ提灯を掲げる案もあったんですけど、違うことをやろうと。それで金沢にある箔一さんにお願いして、日本を象徴する素材である金箔を下地の赤色に貼った日除けのれんをつくりました。これ結構お金かかってます(笑)

鈴木さんの地元、三重県の名産品「赤福」。購入した方には、赤太郎がビームス ジャパンの紋付き羽織りを着たマグネットをプレゼント。

ー渋谷店オープンにあたり、限定アイテムもたくさんあるそうですね。

ハチ公やスクランブル交差点をモチーフにした渋谷土産に加えて、イラストレーター永井博さんに描いていただいたタワーレコードとのコラボレーションTシャツ、〈MIZUNO×HIGHSNOBIETY×BEAMS〉のスニーカーなど、いろいろ用意しています。あと、三重県の名産品として知られる「赤福餅」を12月5日から3日間限定で販売したり、これは限定ではないのですが、井村屋の「ゴールドあずきバー」を別注でつくりました、普通のあずきバーの約2倍の値段するんですけど、国産小豆を使ったプレミアムラインで美味しいですよ。しかもアイス棒に当たりの印があれば、ビームス ジャパン オリジナルのあずきの形をしたコンパクトミラー(数量限定)をプレゼントします。よくあずきを食べると皮が歯に挟まったりするので、すぐチェックできますよ(笑)。京都店も面白いことをいろいろ仕込んでいますので、楽しみにしていてください。

半袖Tシャツ ¥7,500+TAX、長袖Tシャツ ¥8,500+TAX、キャップ ¥5,800+TAX、サコッシュ ¥3,800+TAX、バンド ¥800+TAX、シューズ ¥8,500+TAX、iPhoneケース ¥3,600+TAX、チャーム ¥950+TAX

TOWER RECORDS×BEAMS JAPAN 永井博Tシャツ 各¥6,000+TAX

MIZUNO×HIGHSNOBIETY×BEAMS 別注スニーカー ¥21,000+TAX(※100足限定販売となります)

大 ¥4,000+TAX、中 ¥2,300+TAX、小 ¥1,800+TAX、特小 ¥1,300+TAX

赤福餅 8個入り ¥760 in TAX、銘々箱 2個入り ¥240 in TAX

ゴールドあずきバー ¥220 in TAX

PROFILE

中田慎介
ビームス メンズカジュアルディレクター

1977年生まれ。2000年「ビームス プラス 原宿」のオープニングスタッフとして入社。2012年に〈ビームス プラス〉のディレクターに就任後、〈ビームス〉のチーフバイヤーを兼任し、2015年3月より現職。ビームスのメンズカジュアル全体を束ねるビームスの仕掛け人。

ベーシックは変わるもの。”日本の洋服”を提案。

ーオリジナルウエアができるまでの経緯というのは?

新宿店ができてから3年半、もっとコンセプチュアルなウエアがあってもいいんじゃないかということで、渋谷店を皮切りにつくることになりました。元々、新宿店の2, 3階のフロアは”日本の洋服”をテーマにしているのですが、それを紐解いていくと、日本人が考える西洋の服という意味になります。じゃあビームスの根幹にあるアメカジをベースに”日本の洋服”をどう解釈するか。その答えが、僕らが考えるベーシックでした。ただし、生地が厚くなったり薄くなったり、シルエットがスリムからルーズになったり、いま提案できるベーシックを毎回考えていこうと。なので、ボタンダウンシャツであったりボーダーのカットソー、スエット、チノパンなど、作るもののベースは変わりませんが、それをいまのフィット感であったり、素材で随時アップデートしていきます。

ビームス ジャパンのトレードマークである富士山にハチ公が加わった、渋谷店限定Tシャツ ¥5,800+TAX、ロンT ¥7,800+TAX

右裾に括り付けられた組紐。

ーアクセントになっている赤白の紐も気になります。

今回オリジナルウエアをつくる際に、グラフィックではなく誰が見てもすぐにビームス ジャパンって分かるアイコンをつくろうという話になりました。そこで案として挙がったのがこの組紐で、京都の「昇苑くみひも」にお願いしました。ちなみにこの結び方は、人と人、モノとモノ、そして縁を結んで福を招くという、縁起物的な意味が込められています。

ビームス ジャパンの特設サイトでは、ルックビジュアルを公開中。よりその世界観を感じ取ることができるので要チェック。

ー他にもビームスのオリジナルレーベルはたくさんありますが、どういう形で差別化を?

まず、新宿と渋谷のビームス ジャパンでしか買えないこと、これは大きいですね。あと、生地から生産工程まで、すべて日本で行っていること。これまでビームス ジャパンのオリジナルグッズとして有りもののボディにプリントしたTシャツをつくっていたこともありましたが、このオリジナルウエアは、世界中のあらゆるトレンドや時代感を、その時々で取り入れ独自に進化してきた日本のファッションもまた世界に誇れるカルチャーのひとつだという考えのもと、素材だけでなく縫製にもこだわった、スーベニア感を払拭したアイテムに仕上がっています。

日本のいろんな側面を、ひとつの場所で見せられるのはビームス ジャパンだからこそ。鈴木さんの言葉を借りるなら、”ショップのスペースにも限りがあるので、ラインナップが増えるというよりは、入れ替えたり、アップデートしたり、何年もかけて完成に近づけていく”、いわば未完成であることがひとつの完成形なのではと感じました。新宿店とはまた違う、”日本のいいもの”が詰まった「ビームス ジャパン 渋谷」。ぜひ足を運んでみてください。

INFORMATION

ビームス ジャパン 渋谷

オープン日:2019年12月5日(木)
住所:東京都渋谷区道玄坂一丁目2番3号 東急プラザ渋谷 2F
電話:03-5422-3974
営業時間:10:00〜21:00
取り扱いレーベル:メンズ:BEAMS ウィメンズ:Ray BEAMS、BEAMS BOY
雑貨・その他:BEAMS JAPAN、TOKYO CULTUART by BEAMS
https://www.beams.co.jp/special/beams_japan/

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