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【FOCUS IT.】大人たちの社交場「BLOODY ANGLE」の2号店が渋谷・道玄坂にオープン。

東京オリンピックの開催や大規模な再開発事業の煽りを受け、かつての姿を変えつつある街・渋谷。そんな新陳代謝の激しいエリアで、世代や国籍を超えて日夜多くの人で賑わうスポットこそ、音楽好きのためのレコードバー「BLOODY ANGLE」です。今回、その2号店となるお店が渋谷の道玄坂にオープンしたという情報をキャッチし、早速オーナー兼プロデューサーのRYUZOさんと、店舗デザインを手掛けたYOSHIROTTENさんに話を伺ってきました。

PROFILE(RIGHT)

RYUZO
プロデューサー

1977年、京都府出身。かつてMAGMA MC’s やYOUNGGUNZ の一員として90年代の関西ヒップホップシーンを牽引し、その後自身が立ち上げた音楽プロダクションの「R-RATED RECORDS」を主宰。現在は活躍の場を移し、渋谷界隈でセレクトショップ「ドミサイル東京」やレコードバー「BLOODY ANGLE」、ジェントルマンクラブ「MADAM WOO TOKYO」、ナイトクラブ「MITSUKI」を運営。クリエイティブなプロデューサーとしての手腕を遺憾なく発揮する。@ryuzorrated

PROFILE(LEFT)

YOSHIROTTEN
グラフィックアーティスト、アートディレクター

2000年代初頭より、グラフィックアーティストとして活動し、ファッションや音楽、広告などのアートワーク制作を軸に、映像や空間演出まで広い分野のアートディレクションを手掛ける。2015年には自身が代表を務めるクリエイティブスタジオ「YAR」を設立。そして2018年には大規模な個展「YOSHIROTTEN Exhibition “FUTURE NATURE”」を開催し、国内外で大きな話題となった。@yoshirotten

キーワードは、”NEO TOKYO・AKIRA・春木屋・未来の不良”。

レコードバーという形式は継承しつつも、ネオ喫茶をコンセプトに加えた2号店の「BLOODY ANGLE DOUGEN TONG」は、午前11時から午後8時までのカフェタイムでは、本格的なエスプレッソマシーンで淹れたコーヒーはもちろん、ホットサンドやナポリタンなど、時代を超えて愛される喫茶店ならではのフードメニューを提供。そして、午後8時から深夜3時までのバータイムには、音好きのスタッフたちがセレクトしたアナログ盤の上質な音とお酒を楽しむことができます。

店舗デザインはお馴染みのタッグとなったグラフィックアーティストのYOSHIROTTENが担当。カフェタイムでは昭和らしい純喫茶とアメリカンダイナーを融合したかのようなフューチャリスティックな雰囲気が広がる一方、夜のバータイムはムーディなライティングへと様変わり。大人の社交場と呼ぶに相応しい空間がそこにありました。

お店のファサードに構えるお馴染みのネオンサイン。左はグラフィックデザイナーのTEPPEI TAKAHASHI氏がデザインした「BLOODY ANGLE」の新しいマスコットキャラとなるレコード君。

―2号店のオープンおめでとうございます! まずは「BLOODY ANGLE DOUGEN TONG」をオープンさせたきっかけについて教えてください。

RYUZO:この物件を前に借りてた方とは昔から知り合いで、「ここの物件が空くからお店でもやるか?」って誘われたのがきっかけなんです。元々「BLOODY ANGLE」は地方からもフランチャイズで展開したいと言ってくれる人も多くて、2号店のオープンは視野に入れていたんですよね。初めてこの場所の内見に来たときに最初のお店よりも広いスペースだったのと、僕自身が子供ともフラっとご飯を食べに来られる場所を作りたくて、喫茶店としても機能させました。ただ未来の不良たちも溜まれるような、AKIRAに出てくる春木屋のようなスポットをイメージしていたから、空間としてのネオトーキョー感っていうのは外せなかったんです。

―その店舗デザインは1号店に引き続き、YOSHIROTTENさんが手掛けられていますが、実際にはRYUZOさんとどんなディスカッションをされたのですか?

YOSHIROTTEN:毎回そんなに密なコミュニケーションはとってないんです。RYUZOさんから連絡をもらって、イメージだけなんとなく伝えてもらい、あとはほとんど任せてもらっています。最初の「BLOODY ANGLE」の空間を手掛けたときから仕事や夜の遊びでご一緒することも多かったですし、意思の疎通が自然とできている関係だったことも大きいですね。

―「BLOODY ANGLE」が世代や国籍を超えて、親しまれている理由は何だと思いますか?

RYUZO:最初は知り合いが遊びに来る会員制のレコードバーを想定して始めたんですけど、気がついたら友達の紹介や噂や口コミが広がって、知らぬ間に賑わっていたって感じなのかな。ただよく言われるのは僕含め音好きのスタッフがクラブとはまた違う方向性で、自分たちがアガる選曲をかけたんですけど、それがウケたのはあるかもしれないですね。

―上質な音を大人な空間で楽しめる場所。まさにクラブとバーのいい所取りな感じでしょうか?

RYUZO:そうですね。2年前に一度、サンローランのデザイナーやスーパーモデルたちが東京を舞台にコレクションのシーズンビジュアルを撮影していて、その撮影場所にうちを使ってくれたことがあったんですけど、その時にかけていた日本の歌謡曲にブチアガりしていたんですよ。こんなの初めてって(笑)。それがきっかけで一気にファッション関係の人や海外の人たちもたくさん遊びに来るようになって、何が起こるか分からないなって。

―RYUZOさんは「BLOODY ANGLE」以外にも渋谷でいくつかのナイトスポットを手掛けられていますが、それぞれどんな役割があるのでしょうか?

RYUZO:「BLOODY ANGLE」はクラブへ行く前に一杯ひっかけに寄ってもらったり、一人で音を聴きながらしっぽり飲みに来る人もいるし、海外の友達の案内で遊びに来る人もいます。簡単に言えば、音を聴きながら楽しくお酒を飲む場所ですね。もちろんここで完結してもいいんですけど、もし気分が盛り上がって踊りたくなったら、MITSUKIに行って、さらにMADAM WOO TOKYOでセクシーなお姉さんと大人の遊びを堪能してもいい。その日の気分で使い分けるのもありだし、ずっと地続きで楽しむのもオススメです。

―濃厚な夜を過ごせそうですね。こういったお店の構成はRYUZOさんご自身の実体験からきているんでしょうか?

RYUZO:昔は若い子と一緒でクラブばっかり行っていましたね。それがある時、自分の老いを感じた瞬間があって。それから今の自分の年齢でも楽しめる場所があればいいなって思って「BLOODY ANGLE」をオープンさせたんです。そしたらクラブに行くよりも自分のお店をハシゴした方が楽しいなって。もしかしたら俺が一番楽しんでいるかも(笑)

YOSHIROTTENさんが監修したスーベニアTシャツは、「BLOODY ANGLE」のコンセプトにもぴったりなオリエンタルなデザインが目を引く。近々第2弾のTシャツもリリース予定。

喫茶店でもある同店でしか買えないコーヒーグッズ。各種グラスやコップ類はもちろん、オリジナルのコーヒー豆までラインナップ!

1号店に続き、レコードバイヤーのパートナーがセレクトした、市場でも高値で取引されるという極上のレコードたち。現在は店舗のみでの販売。価格も手頃なものが多く一見の価値あり。

―新しい商業施設が次々とオープンして景観が変化していく渋谷の街で、RYUZOさんの仕掛けるお店はその時代性に逆行しているようにも見えます。

RYUZO:強く意識しているつもりはないですけど、冒頭でも話した通り、僕の考えるかっこいい溜まり場って、AKIRAの春木屋のように雑居ビルの中の一室にひっそり構えているイメージなんです。新しくてスタイリッシュな建物に作ってもなにも面白みを感じないし、海外でもイケてる奴らが集まっているスポットは、やっぱりそういった場所なんですよね。

YOSHIROTTEN:そこは僕自身も強く共感した部分でもあります。これまでイベントや空間の演出で携わった場所の多くが、廃墟になってしまった建物や昭和時代から残る古き良きお店が多かった。そうした一見人が近づかなそうな場所に、恐る恐る足を踏み込んでみて、楽しそうなパーティがやっていたらワクワクするじゃないですか。

―その感覚こそが「BLOODY ANGLE」が注目を集める理由なのかもしれないですね。

RYUZO:インスタ映え目当てなのか、女子大生みたいな若い女性のお客さんも多かったりして面白いですよ。今こんなにお店が賑わっているのもお店を始めた当初にはまったく予想できなかったですし。

YOSHIROTTEN:カフェタイムとバータイムの切り替えの際には、一気にライトがムーディになって雰囲気がガラッと変わったり、低姿勢で優しく接客しているRYUZOさんに会えたり(笑)。宮益坂の「BLOODY ANGLE」とは違った楽しみ方ができると思います。

―ちなみにお二人にとって、渋谷ってどんな場所ですか?

RYUZO:関西から東京に出てきた時に、ずっと憧れていた場所だったし、ヒップホップと言えば渋谷ってイメージだったんですよね。今では渋谷に15年近く住んでいるから、東京といったらここしか知らないんですよ。新宿や六本木でもなく、やっぱり渋谷が好きなんですよね。

YOSHIROTTEN:僕は20代から今もずっと渋谷に住んでいるので、言わばホームタウン。この街が移り変わっていく瞬間をダイレクトに眺めながら、そのなかで自分なりのクリエイションもこの街を通して表現してきました。だから昔からある雑居ビルの雑多な渋谷を色々な形でこれからも残していきたいです。

―最後に今後お二人が仕掛けたい密かな企みなどあれば、こっそり教えていただけますか?

RYUZO:純喫茶を作って、レコードバーを作って、遊び場も作ったから、次に何かやるとしたらホテルを作らせて欲しいですね。

YOSHIROTTEN:「BLOODY ANGLE」のコンセプトでラブホテルとか面白いですよね。

RYUZO:ラブホめちゃくちゃいいね。それ作ったら完結かな(笑)

最後は、多くの来場者で賑わったオープニングイベントの模様で締め括ります。

Photo_Yuki Aizawa(Interview)
Text_Yuho Nomura

INFORMATION

BLOODY ANGLE DOUGEN TONG

住所:東京都渋谷区道玄坂2-15-1 ノア道玄坂ビルB1F
電話:03-6712-7717
時間:11:00~20:00(カフェ)、20:00〜27:00(バー)不定休
https://www.instagram.com/bloodyangledougentong/

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