パリ市内の西側に位置するブローニュの森。その中にある「フォンダシオン ルイ・ヴィトン」をご存知でしょうか? フランク・ゲーリーが設計し、2014年に建てられたこの美術館は、コンテンポラリーアートを中心に毎年2回の企画展を開催。すでに終わってしまいましたが、2月までシャルロット・ペリアンの回顧展が行われていました。
これに続くのが、4月2日(木)からスタートするシンディ・シャーマンの回顧展です。彼女は自身を被写体としたセルフポートレートで知られるアメリカ人写真家。観る人たちをあざ笑うかのようなコンセプチュアルな作品の数々はまるでドラマや映画のワンシーンのようでもあり、どこか強く惹きつけられるものがあります。
この回顧展ではシンディ本人の協力を得て、1975年から2020年までの170作品、300点以上の写真を展示。セルフポートレート作品はもちろん、男性やカップルの姿を捉えた新シリーズも含まれ、特に2010年代初期の作品や未発表の作品が見所といえそうです。
さらに、この美術館の所蔵コレクションから厳選した作品を「Crossing Views(交錯する視点)」と題して展示。シンディのアドバイスを得て、彼女の写真と呼応するような作品が並びます。クリスチャン・ボルタンスキー、ダミアン・ハースト、アンディ・ウォーホル、ヴォルフガング・ティルマンスなど20人のアーティスト、その数約60点。その多くが「フォンダシオン ルイ・ヴィトン」では初の展示になるとのこと。
会期は8月31日(月)まで。日本でないのが本当に残念ですが、シンディのファンには見逃せない展覧会です。パリに行く機会があったら、間違いなく訪れてみる価値アリですよ。
Cindy Sherman at the Fondation Louis Vuitton
会期:4月2日(木)〜8月31日(月)
住所:8 Avenue du Mahatma Gandhi, 75116 Paris, France
www.fondationlouisvuitton.fr