日本では、年間約300億枚のレジ袋が消費されています。1人あたり、1年につき300枚くらいレジ袋をもらっている計算。そのほとんどは廃棄されています。
焼却すれば二酸化炭素、燃やさなければ海洋プラスチック。ペットボトルと同じで便利ではあるけど、環境への負荷は大きいです。その状況を改善すべく、ついに7月からレジ袋が有料化されました。
それにあわせて「フリークス ストア(FREAK’S STORE)」では、8月20日(木)から〈hobo〉とコラボレーションしたショッピングバッグが発売されます。ただ、一般的なものとは違い特大サイズで、パッカブル。
仕掛け人である〈hobo〉デザイナー・朝倉秀樹さんを招き、今作にふんだんに盛り込まれたこだわりを聞きました。
スニーカーの箱がゆうに2つは入るバッグ。
—まずは今回の取り組みの発端から聞かせてください。
朝倉:もともと「フリークス ストア」のバイヤーの方とはずっと仕事をやってきていて、今回のバッグもその延長でつくることになりまして。
—レジ袋の問題が世間を賑わす前から企画ははじまっていたと聞きましたが。
朝倉:そうですね。話が出たのは去年の12月くらいだったかと思います。
—それでは早速、こだわりなど伺えますか?
朝倉:最大のポイントは持ち運びがしやすいようにパッカブルにしたことと、容量の大きさですね。
ーたしかにかなり大きいです。このバッグの中に何を入れるか、イメージはあったりしたんでしょうか?
朝倉:例えばお店でブーツを買ったとしても、箱が大きいから到底バッグには入らないじゃないですか。それをカバーできるサイズでとリクエストがあったので、思い切り大きくしたんです。とは言っても、荷物がないときは手持ちもできます。2way仕様ですね。それと、デザインのヒントは、昔のニュースペーパーバッグでした。
−ストラップの太さなんかも、たしかにニュースペーパーバッグですよね。
朝倉:そうなんです。あと、ストラップを太くしたのは、荷物が重たくなったときにより重さを分散させてくれるという機能面も考えてのことでした。最近のストラップは細いものが多いですけど、やっぱり太目もいいですよね。
—ミリタリーな香りもするのですが、その辺も意識されたのでしょうか?
朝倉:「フリークス ストア」って古着屋からはじまったイメージが強くて、なのでミルスペックネームみたいなのはどうですかと提案させてもらいました。それにあわせて、生地はリップストップコットンを使用しています。
ーリップストップだから強度も高いということですね。生成りのカラーも好みです。
朝倉:このバッグはショップバッグとしてはもちろんなんですけど、例えばワッペンをつけたり、色をつけたりして、アレンジも楽しんでもらいたいという思いがありました。なので、なるべくデザインはプレーンなものを意識しています。「フリークス ストア」でワークショップも開催する話もあったりして。
ー価格もいいですよね。手を出しやすいし雑に使っても罪悪感がないくらいで。
朝倉:そこは意識したところではありますね。あと、国内の職人さんをつかって、国内のいいところをもっと引き出したいという思いもあって、クオリティも価格も、日本でできる限界に挑戦しました。こだわりのMADE IN JAPANです。
—いま、レジ袋の問題も盛んに取り上げられてますけど、そこに対して思うことはありますか?
朝倉:正直、ぼく自身もコンビニでレジ袋が必要なときはあって、ついお金を払って買っちゃったりしています。極力意識はしているんですけどね。その一方で、レジ袋をつくることで生計を立てているメーカーもあるわけで。簡単な問題ではないですけど、ぼくらはぼくらで、できることからやっていこうと思っています。
—最後に、朝倉さんはこのバッグをどう使っているか教えてください。
朝倉:クルマに常に積んであるんですけど、週末にスーパーで大量にものを買うときはかなり重宝してます。この大きさで丈夫だから、がんがん入れちゃえるんです。あと使えば使うほど、コットンだからアタリも出てくるはずです。その経年変化も楽しんでもらえたらと思います。
以前よりショッピングバッグが身近な存在になりましたが、いざ探すとなると、グッとくるものがなかなか見つからない。ただ今回のバッグは、年齢・性別問わず誰にでも使えるデザインで、コンパクトにもなるし価格もほどよい。ショッピングバッグ難民たち、お待たせしました。