新ブロガーとして、精力的に活動をしている〈5525ギャラリー(5525gallery)〉のTITOさんから、またまた面白いプロダクトのお知らせがありました。
早速ブログにもアップされているのですが、今回は〈ミヤギヒデタカ(MIYAGI HIDETAKA)〉と〈5525ギャラリー〉のコラボレーションシャツです。
昨年、第一弾としてゼブラシャツをリリースして、話題をさらった注目のセッションの第二弾です。今回、このシャツの販売先のひとつに「フイナム」ではおなじみの「レショップ(L’ECHOPPE)」があります。
既視感があるよう取り組みに見えて、実は今までにはない座組みとなった今回のプロジェクト。いったいどんな経緯でことをが進んでいったのか、当事者である〈5525ギャラリー〉のTITOさん、〈ミヤギヒデタカ〉の宮城さん、「レショップ」の金子さんにお話を伺ってきました。
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ー靴作りを生業とされていた宮城さんですが、服を始めたのはいつからですか?
宮城:2018年です。最初はわからないことだらけだったんですが、自分が着たいものを少しつづ作っていました。
TITO:そもそもは韓国のKBという方がいるんですが、彼が〈ミヤギヒデタカ〉のシャツを着てたんですよね。それを小木さん(Poggy)が見つけて着るようになって、という流れで、僕も認識したんだと思います。
宮城:そのときはバンダナとかペイズリー柄ではなくて、シーツを使ったキャラクターシャツでした。
TITO:宮城さんの面白いところって、お店を持つっていうイメージがまったくないところなんですよね。シーズンもないし。とにかくプロダクト単位で考えているというか。
宮城:そうなんです。展示会もしないので、卸もやってないんです。そもそも自分がそんなに色々な服を着ないので、自分が欲しいものを作るってなると、本当に小さなコレクションになってしまうんです。
金子:今回僕がTITOさんからこの話を聞いて面白いなって思ったことがあって。そもそもブランド同士で組むっていう、今回の取り組みがおかしいんですよね(笑)。メーカーである〈ミヤギヒデタカ〉の服を、メーカーである〈5525ギャラリー〉が生産を担当するという。
TITO:以前、宮城さんのシャツを買わせていただいたんですけど、そのときにちょっと欲が出てきてしまったんですよね。着心地とか、あとは細かい作りの部分に関して。なので、自分が持っている背景でちょっとだけアレンジさせてもらって作ったのが、今回のシャツなんです。
金子:TITOさんが携わったことによって、これまで〈ミヤギヒデタカ〉を購入されていたお客様とは、また違った層に届くような気がしたんです。もちろんモノとしてのクオリティも間違いないものになっていましたし、サンプルを見て即答で「やります」って言ったと思います。
ー値段はそれなりにしますよね。
TITO:宮城さんの作る服って、もともと結構するんですよね。シャツで4万円とか平気でありますし。宮城さんにとっては普通のことだと思うんですけど、こだわって作って、それくらいの値段になるっていうことが、僕には逆に新鮮だったんです。というのも、いいものをなるべく安く作らなきゃいけないっていう価値観が僕にはあるんですけど、宮城さんは全然違う考え方なので、そこが面白いなって思いました。
宮城:今回のシャツも、TITOさんの背景で作っていただいた方が、面白いものになるっていうのは、初めから考えていました。
金子:そう考えているところがやっぱり面白いですよね。今回のようなアイテムって、もしかしたら数年前の「レショップ」だったらやってなかったかもしれないんですけど、最近はいい意味であまりこだわらないで物事を進めるようになっているんです。
TITO:こだわってないということではないと思うんですけど、金子さんはこだわる人特有の、天邪鬼な時期はもう過ぎてて、次のフェーズにいってるんだと思います。そこが興味深くて。
金子:あー、その感じはありますね。
ーある種、反射神経でものを作れるようになった今の「レショップ」だからこそ受け入れられたプロダクトということなんですね。たしかにこれまでの「レショップ」の文脈にはないような、プロダクトですよね。
TITO:ただ、金子さんも、宮城さんも、オーセンティックなアメカジを嗜好している部分があって、そこの共通項があるのでうまくハマったという部分はあると思います。
金子:TITOさんは誰か誰かを引き合わせるのがうまいですよね。僕もこれまでに何人紹介していただいたことか(笑)。
TITO:たしかに、キャスティングとかマッチメイクみたいなことは好きかもしれません。
ーそういう意味では、編集者っぽいところがありますよね。プロデューサー的視点というか。今回仕上がったプロダクトの、ある種無国籍でノンカルチャーな感じは、既存の方法論とか枠組みのなかでは生まれないものなんだと思います。
金子:そうですね。あと、このシャツ、女性が着ても可愛いですよね。
宮城:自分が作るシャツ、ありがたいことに女性の方からも結構お問い合わせいただくんです。
金子:あ、やっぱり。羨ましいです。僕にはそこが欠けているので(笑)
TITO:それって、宮城さんの服がファッションとして成立しているからなんですよね。僕は自分でモノを作るときに、自分が着たくなるものというのが絶対条件なんですが、今回は宮城さんが似合うもの、という課題もありました。でも大丈夫そうですね。一番似合ってます(笑)。
ーたしかに。いつもの宮城さんのスタイルを壊すことなく、上質で上品な香りをまとったプロダクトになっていますよね。
TITO:僕はものの売り方、届け方をよく考えるんですが、今回「レショップ」で販売していただくことで、また違う流れが生まれたらいいなと思っています。
金子:僕もTITOさんと同じように、ストーリー的な部分をものすごく考えるので、そういう意味ではTITOさんとは似ているのかもしれません。
ーということは、今後もいろいろな取り組みが発表されていくんでしょうか。期待しております。今日はみなさまありがとうございました!
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今回のシャツは「レショップ」以外には「ヌビアン(nubian)」、そして〈5525ギャラリー〉のオンラインショップのみでの販売となります。